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XYZ:もう後がない!?…そんなことはございません。


TVアニメ「シティーハンター」の一話目にて、
「XYZ」という赤いショートカクテルが出てくる。
この「XYZ」というカクテルは、
ラム酒をベースとしたもので実在するけど。
アニメとは違って、無色(白色)だったハズ。
作品上で出てきたような赤色のリキュールを使うレシピがあるのか?
それとも、印象的な小道具とは言え、
当時(もう20年以上前になるのです…ハイ)のアニメ作品では、
お酒に意識を向けられるスタッフやファンもいなかったから、
細かい描写にはこだわられなかったのか…は、不明のまま?

今や、世界的な規模で展開されているアニメ作品。
今も昔も、予算と納期の厳しさは変わらないけど。
社会の認知度(寛容さも…)は、ずいぶんと変化したのかも知れない。
さて、「XYZ」のベースとなっている「ラム酒」は、
西インド諸島原産のスピリッツ(蒸留酒)。
コロンブスの新大陸到達によってもたらされたサトウキビを、
原料としている。

16世紀初頭、このサトウキビから、
スペインの探検隊の蒸留技術者によって、
プエルトリコに渡るときに造られたとも…?
17世紀初頭、西インド諸島のバルバドス島へ伝えられ、
蒸留酒になったとされたものとも言われる。
甘い香りはカクテルベースや菓子の風味付けにも使われる。
ラム酒をベースとした(ラムベース)のカクテルには、
「XYZ」以外にも、ダイキリやモヒートなどがある。
村上春樹の小説では、
ラムベースのトロピカルカクテル「ピニャコラーダ」が記されており。
それぞれの物語の気分を、カクテルで味わうのも悪くない。

蛇足:
TVアニメ「シティーハンター」は、
北条司のコミック作品をベースにしているけど。
アニメとコミック作品とでは、物語の設定や展開に違いがある。
いまや国内外に多くのファンがいる大ヒット作品であり。
続編ならぬパラレルワールド的な作品「エンジェルハート」では、
大沢在昌の小説とクロスオーバーするなどの試みもされている。
北条司によって、大沢在昌の代表作品の人物(主人公)が、
描かれてもいるので、ちょっと見逃せないところ。
大沢在昌も北条司も見逃してしまった作品があるので、
いずれは、すべて押さえたいところです。


(2020年8月7日画像追加)
「老人と海」などの小説で知られるヘミングウェイにも、
ラムベースのカクテルとの逸話があり。
モヒートやフローズンダイキリを味わっていたと聞く。
(画像のモヒートは、お馴染みSWINGでのもの ⇒ )
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ジン・トニック:ちょいとヘビーな健康飲料?


「我々は、お互いの健康のため、乾杯し、不健康な飲料を、飲みあう」
数年前まで手元にあったカクテルブックに記されていたウンチクだったが、
誰の言葉だったかな?

先日、若い友人たちと飲みにいく機会があり、
ジン・トニックを頼んでみたら、
対面にいた若い友人が興味を持ったようだった。
ジン・トニックは、ジンとトニックウォーターを、
合わせたシンプルなカクテル。
面白いのは、ジンもトニックウォーターも薬効効果が、
期待されていたものだということ。
トニックウォーターは、アルコール飲料と割って飲むことが多く。
市販されている炭酸飲料としては、それほど知名度も高くない。
もともとは、熱病のマラリア用に飲用されていた保健飲料。
実は、どれほどの効能があるのかは分からない。
最近まで、友人は未成年だったこともあり。
あまり、耳にしないトニックウォーターが気になるようだった。

ジン(Gin)は、オランダのライデン大学が作った薬用酒。
当初、植民地での熱病の特効薬として、
利尿効果があると言われたジュニパー・ベリーを、
アルコールに浸漬してから、蒸留したもの。
資料によると、1606年の話。
お酒の歴史では珍しく、”誰”が”いつ”から作ったものなのかが、
ハッキリしている。
その後、オランダから、大英帝国へと渡ってから、
現在、多く飲まれているドライ・ジンが作られるようになった。
今でも、オランダのジンには、古いタイプの味わいのものもあり、
ストレートで飲んでも、なかなかイケる。
(ちょいと度数が、キツいけど、ね。)

もう一杯、いこうかな?
・・・でも、明日は仕事だしな。
いやいや、こういう機会は滅多にない。
ツブれるまで、いくぞぉ!
「NA、終電です。帰りましょう」ということで、大人しく帰ることにした。



蛇足:
画像のジントニックとバーは、後日、上野駅で撮ったもの。
また、いずれレポートします。
(2020年8月一部訂正)
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生姜とサトウキビの飲み物:ラムバックス


先日、ずいぶんと年令の離れた友人たちと、飲みにいける機会に恵まれた。
メニューを見ながら、若い友人の一人が、
ジンジャーエールへの思い入れを強く語っていた。
NAも、ジンジャーエールを色々と味わってきたが、
結局、カクテルの副材料程度での認識しかなかった。
すでに軽く飲んでいたので、頭の中から、
ジンジャーエールに関しての知識を引き出すのに苦労していた。
ジンジャーエールの製法は、ジンジャー(生姜)を炭酸飲料に抽出し、
カラメルで着色、味付けするようにして作られる
名称に”エール”などと付いてはいるが、アルコール成分は含まれてはおらず、
独特の味わいがある。
「ウィルキンソンのジンジャーエールが一番、いいんですよ」
ウィルキンソンの名前は知っていたが、そんなに詳しくは知らなかった。
近年のハイボール人気もあって、ウィルキンソン製品の知名度は低くはないが、
それでもジンジャーエールでは、カナダドライほどの知名度はないような気がした。
※後日、Wikiで調べると、大正時代にまで遡る会社(現在はアサヒ飲料系列)
知らないと言い出せないわけでも、張り合うような意思(もの)もなかった。
ただ強い興味を覚えて、次の言葉に、意識が向かっていた。

この若い友人と話している友人が、対面に座っていた。
彼が頼んでいたのは、ラム・ベースのカクテル「ラム・バックス」。
ラムを、ジンジャーエールで割ったシンプルで清涼感のあるカクテル。
ラムは、カリブ海に浮かぶ西インド諸島が原産の蒸留酒。
砂糖を抽出したサトウキビの絞り汁を煮つめて、発酵後、蒸留させた強い酒。
”ラム”という名称の語感が与える印象もやわらかく、
甘味類との相性もよいので、カン違いされがちだが、リキュールのような甘みはない。
しかも、アルコール度数は、通常、40度以上で、
なかには70度以上のものまである強いスピリッツ。
色によって、ホワイトラムやゴールドラム、ダークラムなどといった分類もあり、
ストレートで味わえるコクのあるものもある。
(風味によって、ライト、ヘビー、ミディアムといった分類もできる。)
ラムはベーススピリッツとしても、高い人気があるので、
色々なカクテルのレシピに出てくる。
有名なカクテルは、ダイキリやモヒートだが、
村上春樹の小説「ダンスダンスダンス」にも出てきたトロピカルカクテル
「ピニャコラーダー」も悪くない。
・・・と、頭の中でウンチクを呼び出している間に、終電の時間が来てしまった。
うーむ。
せっかくの楽しい機会を、無駄な行為で費やしてしまった。



帰宅前、自宅近くのコンビニで氷を2袋とバガルディのホワイトラムの小瓶と、
レモンを、1つ買っていた。
特に、なにか考えていたわけでもなかった。
それでも、衝動的な感情にも似たものがあったのか?
家に入ると、手を洗い、まな板をシンクの上に置いて、場所を確保していた。
グラスとシェーカー、バースプーンなどを引っ張り出す。
レモンを包丁でカットし、絞り出して、グラスに溜めておいた。
蛇口をひねって、冷水で、氷を1袋分を軽く流してから、アイスペールに入れる。
氷をトングでつかむと、シェーカーに詰めていく。
次に、ラムとレモンを加えて、砂糖を1つまみ。
シェーカーのトップをかぶせると、シェイクする。
グラスに注いで、一口だけ含んでみるが、かなり、水っぽくなっていた。
シェーカーは、素手で触れているだけでも、氷は溶け出してしまう。
・・・といって、中途半端な振り方(シェイク)をすれば、
材料は、空気とふれ合わず、バラバラな口当たりになってしまう。
グラスの中味を、シンクに捨て、シェーカーのトップを外して、氷も入れ替える。
また、やり直す。
やはり、水っぽい。
こんな行為に、意味があるのかも分からない。
それでも、中味を捨て、同じことを、何度も繰り返した。
気が付いたら、ラムの瓶が、空になっていた。
しばらく、ポケッとしていたが、片付けをすると、手を洗ってから、寝ていた。




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リッツバーにて・・・。


中途半端な時刻に用事が終わり、新宿駅で降りてみる。
新宿という場所には、かつてほどの魅力を感じなくなってはいるが、
不意に、東口にある”リッツバー”を思い出して、寄ることにしました。
以前、1度、寄っただけの店なので、少し緊張する。
暗い階段を上り、重そうな扉を開けてみると、カウンターに案内される。
「マティーニ」を頼んでみる。
マティーニは、カクテルの王様とも言われる有名なカクテル。
マティーニだけのレシピ本が出ているほど、バリエーションも豊富。
しかし、美味しいと思って飲んだことは、ほとんどない。
このカクテル(マティーニ)は、飲み手の好みで分かれるかも知れない。
つまり、必ずしも、万人受けするモノではなさそうである。
この店では、どうだろう?

ジン(ドライ・ジン)をヴェルモットとミキシンググラスでステアーし、
レモンでピールする。
カクテルグラスの底へ、ピンで刺したオリーブが沈められ、
カウンターに出されてくる。
これは、どうだろうか?
ピールされたレモンの香り。
口に含むと、冷えて、キリッと引き締まったものがある。
それが高いアルコール度数によって、ノドの底から、
温度を持ったものへと変化する。
悪くない!

追記:
マティーニやギムレットなど、
有名なカクテルのベーススピリッツであるジン(Gin)は、
スピリッツ(蒸留酒)と呼ばれる酒の1つ。
穀物を連続式蒸留機にかけて、ジュニパーで香りづけさせてある。
ジンのようなスピリッツは、ホワイトスピリッツとも呼ばれている。
これは、ウイスキーやブランデーなど樽による熟成を経たものを、
ブラウンスピリッツと呼ばれることに対するもの。
もとは、オランダのライデン大学において、薬用酒として開発されたものが、
英国に渡り、いくつかの改良を経て、現在のスタイルへと定着している。
(正直、だいぶ省略した説明になっています。)
お酒の世界では、”いつ”、”どこで”、”誰が”、最初に造りだしたのかが、
不明なものが多い。
ビールやワインにしても、メソポタミアの時代に造られていた記録が
あるとしか分かってない。
人類史上、初めて、ビールやワインを造った者は、
どこの”誰”なのかは分からないのが、本当のところ。
これは、ウオッカやラム、テキーラなど、地域特性が、
ハッキリしているような酒でも、同じ。
どこの”誰”が、何時から造りだしたのかは、分からないものが多い。
そのなかで、異例とも言えるほど、ジン(Gin)、は、
起源と開発者も、ハッキリと判明している。

※今回、お店の画像は、光が足りなくて、アップできませんでした。
画像に使っているジンも、リッツバーで出されたものではありません。
(2017年4月一部訂正)



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モスコミュール:自宅でカクテル


特別に予定もなく、やりたいことも思いつかないとき。
冷凍庫の中に入っている大きめの氷を抜き出してみた。
この氷は、大きめのタッパーに、カルキ抜きをした水を注いだだけのもので、
こうやって思いついたときにアイスピックで砕いてみる。
アイスピックは、柄の部分を握って使うものもいるが、
実際には、長い刃(針?)の中ほどの部分を握るようにして、
柄の重さを利用すると、力もいらずに砕くことができる。
そして、氷の温度で、手の感覚が鈍くなっても、誤って、
手をケガすることも少なくできる。
市販されているものには、刃の短いアイスピックもあるので、
使い勝手がわからないのなら、そっちを選ぶのも”知恵”かも知れない。
グラスに収まる程度の大きさに、氷を砕き。
それを、冷凍庫に入っていたプラスティックのアイスぺール
(氷の保管箱かな?)に入れていく。
こうやって準備しておいた氷をグラスに入れて、
”何か”飲んでみることにした。
(正直、コンビニなどで売っているブロックアイスなどを使えば、
もっと手っ取り早いのですけど、ね・・・)



スミノフがあったので、ウォッカ・ベースのカクテル「モスコミュール」にしてみる。
数ヶ月前、(NAが)ブックマーク登録しているブログにも
紹介された「コンフィチュール・エ・プロヴァンスのジンジャーシロップ」も
買ってあった。
(関連する記事:外部リンク)
このジンジャーシロップには、果実で味付けされたものもあり、
今回はレモン(ライムでもよい)を使ってみた。
コリンズグラス(背の高いグラス)を選んで、大きめの氷をふちの部分まで入れる。
氷のすき間から、ウォッカを1/2(1オンス:30ml)、
ジンジャーシロップ(レモン)を1/2(30ml)と注いでいく。
氷のすき間に、バースプーンを通すようにして、ステアする(かき混ぜる)。
バースプーンが用意されている一般家庭などは少ないとは思われるので、
マドラーなどでもよい。
(マドラーもない?・・・だからと言って、割り箸などでかき混ぜるのは、
ちょっと味気ない)
ステア(かき混ぜるとき)は、ガチャガチャと乱暴にではなく、
全体になじませるように意識して、5回転ほど。
次に、ソーダーを適量注いでいく。
軽くステアする。
これで出来上がり。

スタンダードなレシピで、モスコミュールを作るなら、
ジンジャーシロップをレモンジュース(15ml)にかえて、
ソーダーではなくジンジャーエールを使うことになる。

カクテルの技法を一般家庭で楽しむのは、
少し滑稽かも知れないが、画像を撮れる楽しさがある。
ちゃんとしたバーはカメラ撮影ができる雰囲気でもないですし、ね。
それに、まだ強い陽射しが残っている時間に味わうのも悪くない。
※もう一杯、欲しいところですが、ほどほどにしておきます。



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