憲治の教師修業

環境・エネルギーの授業

奇跡の気体『オオマサガス』!

2012-06-24 15:33:46 | エネルギー問題

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奇跡の気体 『オオマサガス』!


    作成者 : 中尾憲治(TOSS長崎 イキ壱岐サークル)
    授業サイト希望者はこちらへ  ikiikikenji@gmail.com

  <対象> 小学校高学年~中学校の理科、総合的な学習で実施  

  <解説> 大震災後に叫ばれるようになった新エネルギーへの転換。
       日本の中小企業が生み出した奇跡の新エネルギー”オオマサガス”の可能性に迫る!
    

 

発問1 理科の時間にやりました。これは何の実験でしょう?
       (本物のH管や実験装置を提示してもいい)
      ○水の電気分解
     ※1わからない場合はスライドを進めヒントを出す。
       ※2 小学生相手の授業ならば、「水は電気を流すことで、2つの気体に
         分解することができます。2つの気体とは何でしょう?みんなの
         知っている気体ですよ。」から始めてもよい。

発問2 水を電気分解したときに発生する気体は何ですか?
  ○水素  ○酸素

発問3 水素や酸素が発生したことを確かめる方法がありました。
    どちらでもいいので覚えてる人は発表して下さい。
      ○酸素 → マッチを近づけると炎が大きくなる
       水素 → マッチを近づけるとポンと音がする
      ※授業サイトにはその様子が出てくるが、折角ならば2つの確認実験を
       生徒達に実際に演示してみせるとよい。  

 

説明1 今別々に集めた水素と酸素ですが、この2つは普通混ぜて集めません。
        なぜなら混ぜるとこのように呼ばれているからです。一緒に読みます。
      ○爆鳴気(ばくめいき)

発問4 この言葉聞いたことがある人?
      ○いいえ(おそらく誰も知らない)

発問5 知らない人がほとんどだと思います。それじゃ名前から想像して下さい。
        どんな気体だと思いますか?
      ○爆発する   ○すごい音が鳴る

指示1 それでは説明を読んでください。
   ○点火すると爆発的な燃焼反応が起こり、温度は数千度に達する。

説明2 実際にどのようになるのか見てみます。
        (サイトの写真部分をクリック)
        (さらに次のサイトで爆鳴気の空気銃の様子を提示 サイト中央をクリック)
      ※ここでも実際にビニール袋に少量の爆鳴気を入れ点火してみせるといいが
     危険な実験のため理科の先生などにきいて事前に何度も練習しておくこと

説明3 爆鳴気は危険な気体なので、その取扱いは法律で厳しく規制されています。
    ところがこの写真を見てください。(大政社長が点火する直前の画像)
         ホースから爆鳴気を出し、それに点火しようとしています。
発問6 このおじさん、この後どうなると思いますか?
      ○爆発する   ○吹っ飛んでしまう

指示2 それでは、この後どうなるのか見てみましょう。
        (写真部分をクリック バーナーのように鉄板を切断する様子)
    
説明4 この人は電気分解しながら、爆鳴気ではない全く新しい気体をつくることに
    成功しました。大分県では、ガスバーナー燃料に使い、鉄板を切断する作業
    に使っているそうです。

説明5  この人は下町の発明王と呼ばれている日本テクノの大政社長です。
    大政社長が発明した機械は「振動攪拌(かくはん)装置」といいます。
         簡単に言うと板の振動で中の液体をよくかき混ぜる機械です。
         この装置をつけて水の電気分解を行うと、全く新しい気体ができるそうです。
         それではその気体ができる瞬間を見てみましょう。(画像をクリック)

説明6 この気体“オオマサガス(OHMASA-GAS)”と呼ばれています。
         最初に紹介したようにバーナーの変わりに金属加工を行うこともできますが
    このガス単体で小さなバイクを動かす実験にも成功しています。
    さらに今年になってこんなニュースが流れました。(映像をクリック)
        ※1月29日の日経新聞の一面記事
     オオマサガスとプロパンガスを半々に混ぜて車を走らせることに成功
        ※視聴後、映像を見ての感想を発表させる

説明7 オオマサガスの特徴をまとめて見ましょう。
    (子どもに読ませた後に補足説明を加えていく。)
        生徒 ①原材料(水)が安い
        教師 原料は水で、限りなくただに等しいです。
        生徒 ②安定的で爆発しにくい
        教師 様々な実験で爆鳴気とは全く異なるものだと証明されました。
        生徒 環境に優しい
        教師 CO2を全く出さず、出るのは水だけでとても環境に優しいです。
        生徒 エネルギー効率が上がる
        教師 スの燃焼によって発生する発熱量は、もともとの電気分解に使った
           エネルギーの2倍程度に達することも報告されています。
        
        日本の中小企業がつくった奇跡の新エネルギー。
        これからも注目していきましょう

 


【参考サイト】
日本の技術・水から生まれた新燃料
http://www.youtube.com/watch?v=oNF_OcQfUKg&feature=related
新エネルギーの可能性は OHMASA-GAS ・マイクロバイナリー
http://www.youtube.com/watch?v=tQGdNRrN1g4