海人の深深たる海底に向いてー深海の不思議ー

地球上の7割を占める海。海の大半は深海。深海生物、潜水調査船など素晴らしい深海の秘蔵画像を紹介。奇抜・奇妙な姿に驚愕!!

双子の潜水船「ミール」

2019年04月13日 | 日記
 双子の潜水船ミール

  1982年の完成したロシア科学アカデミーの潜水船「ミール」は、フィンランドの会社で設計。製造された。 支援母船はRN Akademik Mstislav Keldyshである。  潜水船「ミール」は、3人乗りで、水深6000mまで潜航能力がある。  「しんかい6500」「ノチール」はチタン合金を溶接して耐圧容器にしているが、「ミール」は溶接せずに、チタンよりさらに10%強度・重量比を持つ、maraging steel alloy マルエージング鋼合金でできている。 半球をボルトで接合して耐圧容器にしている。 この結果、水の密度に近く、鉄のバラストを使う他の潜水船より、バラストタンクの操作だけで上下動があ容易である。
 「ミール」のコックピットの内径は2.1m、窓の直径は200mm、1ケ、120mm2ケである。 1997年には、キャメロン監督の映画「アビス」に「ミール」が2隻使われ、カメラ。照明の役割で効率よく撮影された。










タイタニック号の悲劇

2019年04月12日 | 日記
タイタニック号の悲劇

 1912年、氷山と衝突した、タイタニックは、4月14日午前1時10分に、パニックが起きた。多くのサードクラスの乗客は、アッパーデッキへの道を禁じられていて、甲板に出られず右往左往せざるをえませんでした。

午前1時15分に船首が水面下に急降下し、午後2時までに水はプロムナードデッキから10フィート以内に達した。この間ずっと、船上に残った人々は救命艇に到達するのに苦労していました。

午前2.17時、タイタニック号の巨大な船尾が空中に昇り、船が海上で垂直になったときにプロペラがはっきりと見えました。ライトが点滅して消えた。突然タイタニック号が崩壊し、海底に急落し始めた。

救命艇はたった650人の乗客と乗組員で出発し、沈んだライナーの甲板に1,558人を残しました。救命艇の中では、水に濡れているのではないかと恐れ、近くの水域で凍っている何千人もの人々を拾うことを拒み、何人かの乗客は溺れかけている人々の苦痛な叫び声をかき消そうと歌い始めました。別の55人だけが凍った海を生き残り、705人の命を救うことができた。。






潜水船によるタイタニックツアー

2019年04月10日 | 日記
沈んだタイタニック号の観光ツアー  山田 海人

 キャメロン監督が制作した映画「タイタニック」は多くの国で上映され、成功をおさめた。 そして100年目にあたる2005年には、水深3800mに沈んだ「タイタニック号」を見に行く潜水船ツアーが行われた。 潜水地点は、41、44.0 N 49度、46.0西、水深12、465フィート/ 3,790メートルで、 潜水船はロシアのシルショフ海洋研究所所属の「ミール1」「ミール2」と支援母船で、14日間のクルーズは、8時間の潜航観光を含む、超富裕層向けの高級ツアーであった。
ツアーの講師は著名な「トリエステ」でマリアナ海溝の世界最深部へ潜航した二人のうちの一人ドン・ウオルシュ、深海生物学者などであった。一回のクルーズで12名で、「ミール」に2名が乗船し、一人のパイロット、計3名で合計6回の潜航で12名の乗客を3800mに沈む「タイタニック」へ連れていった。
潜水船によるタイタニックツアーは、宇宙空間へのツアーより貴重で、これまで197名がタイタニックを訪れ、ツアー価格は、2週間一人1151万円であった。当初は、3万800ドル(1998年)、5万9700ドル(20011年)が燃料費高騰を理由に値上げされてきた。今年もまだまだ多くの希望者に応えて、潜水船によるタイタニックツアーが企画されている。









タイタニック号の日 4月15日

2019年04月05日 | 日記
「タイタニックの日」4月15日

 豪華客船タイタニックは、1912年北大西洋ニューファウンドランド沖で氷山に衝突
して、水深3800mに沈んでしまいました。死者は1503名にも達する重大海難事故
でした。それから73年後の1986年、9月1日潜水船「アルビン」に載ったロバート・バ
ラードは、無人探査機「アルゴ・ジェイソン」が捜索した海域から、海底に横たわる「タ
イタニック号」の全貌を撮影したのです。
 タイタニックの沈んだ映像が公開されてから、多くの潜水調査船が「タイタニック」へ
潜航を重ね、気が付けば「タイタニック」の装飾品がほとんど回収され、一部は競売物
件として、販売されるほどでした。 その結果、手遅れではありますが、タイタニックへ
の潜航は、制限され、装飾品の回収はなくなった。
 「タイタニック」は重大海難事故ですが、多くの著名人が乗船し、生き延びた人、
亡くなった人などのドラマ、映画「タイやニック」の興行成功など人気を呼び、潜水船
で沈んだ「タイタニック」を訪れる「タイタニック・クルーズ」が企画されました。
潜水船「ミール」によるタイタニックツアー
 潜水船「ミール」の支援母船「Akademik Mstislav Keldysh」でのクルーズでは、朝食、
講義、昼食、講義、ティー・グッズ、講義、夕食、潜航映像、食事はオーストリア、ロシ
アのシェフによる豪華な食事でした。 タイタニックの遭難海域は、タイタニック号の難
破船の場所:41、44.0 N 49度、46.0西12、465フィート/ 3,790メートル で出航から3
8時間で潜航海域へ着きました。母船での講義は、ミールの責任者Dr. Anatoly Sagalevitch
.が行い、特に、ミールはキャメロン監督の「ミール」潜航に全て立会い、「アルビン」
の潜航時間8時間の潜水船に対し、「ミール」では潜航時間24時間の潜水艦だ
と強調していました。また、ミールは海洋の98%の海底をカバーすることができ、残り
の2%をカバーする潜水船を建造すると、5~6千万ドルかかるでしょう。ミールは10
0万ドルで建造しました。これまで、ミールは熱水噴出孔を調査しましたが、そこで50
種以上の新種を発見しました。次は「ミール」のオリエンテーションで、実際の「ミール」
に乗り込んで、7フィートの狭いコックピットに速く慣れることを体験しました。  注
意事項としては、アルコールやワセリンをベースにした、化粧品を使わないことでした。
座席はU字型で座ると膝が触れ合う狭さです。シートの中央席がパイロットのシートで、
前に操縦盤があります。トイレを使うときは、立ち上がって、腰にスカートのようなもの
を巻いて、便器に座ります。便器でオシッコをするとゲルに固まります。この時はどうも
男性の方が有利でした。 覗窓は3ヶ所あり、6インチの覗窓が乗客に一つづつあります。
私達は潜航前の日の昼食を最後に食事を断ちました。これまで、「ミール」で大便をし
た人はいないといわれことでしたので、汚いおむつで「ミール」から下船するのは恥だ
と思いました。これまでの食事で注意するのは、オナラの出やすい食事、脂肪の多い
い食糧を取らないことでした。また、船酔いも心配でバッグも用意されていました。

 こうして、タイタニックへ潜航しましたが、日本人のMasayoさんも一人で参加して
いました。 この航海では12名の乗客が載っていて、大半が大富豪でした。講義は、
マリアナ海溝へ潜航した、ドン・ウオルシュ、Don WalshとRalph White、Peter Batson
(deep sea biologist)が講師を務め、ダイオウイカなどの話、映像はキャメロン監
督の「アビス」を見ました。
 驚いたのは、潜航するときに、日本と同じように、カップ麺容器にサインをして、「ミ
ール」の外側に着け、潰れたカップ麺容器を記念にもらったことです。
 講義では、今回、タイタニックへ潜航した人は、とても冒険家で、宇宙空へ
出た人より少ないと言われていました。












深海の大型サメ メガマウス

2019年04月03日 | 日記
未知の深海には我々人間には計り知れない不思議な生態をしている深海魚がいます。 今回の紹介する深海魚は深海でプランクトンを食べている大型サメのメガマウスです。最初に発見されたのが1976年、そして31年を経た今でもまだ40個体も見つかっていない貴重なメガマウスです。皆さんの豊かな想像力を駆使して、謎に満ちた「メガマウス」の棲む深海の世界をイメージしてください。 1.メガマウスとは  メガマウスは深海の大型サメで Megamouth Shark と呼ばれています。
 深海を大きな身体で、ゆっくり泳ぎ、オキアミなどの甲殻類を食べているやさしい性格のプランクトンフィダーです。
 大きなサメでも臆病な性格で、これまで自然界で撮影されたこともないメガマウスです。
 学名は Megachasma pelagios で1983年に登録されました。

体長:メス 5.15m、オス 4m
分布:西インド洋を除くすべての熱帯海域。日本近海でも多くの個体が発見されています。
生息水深:150m~1000m
メガマウスの特徴:メガマウスは大型のサメのサイズであって、軟らかい頭と大きな口が特徴です。体形は、頭から広く、尾にかけて細く、どちらかといえば球根状です。頭には広く丸い鼻と適度なエラ孔、その顎には小さなフック状の歯が数多く並んでいます。そして口の中は銀色です。尾ビレの根元(尾柄)には遊泳力のあるサメに多いキールはありません。非対称の尾ビレです。

 他の深海ザメとの大きな違いは、海中での比重が軽いことです。
 メガマウスの肝臓はとても大きく、比重を軽くしている大きな役割をしています。他にも軟骨、筋肉、皮膚なども他の深海ザメのものとは異なって比重が軽くできています。こうしてメガマウスの中・深層での生活に有利な、浮きもせず、沈みもせずの身体が得られているのです。

2.メガマウスの発見  深海の大型サメ「メガマウス」の第一発見者は何と米海軍です。1976年11月15日、ハワイ・オアフ島 Kahuku ポイント沖で水上飛行艇のシーアンカーのテストを行っていたところ、米海軍のアンダーシーセンターの海洋調査船「AFB-14」は水深165mのシーアンカーにからんだ4.46mのオスのメガマウスを捕獲したのです。こうしてたまたまシーアンカーにからんだ大型サメが特異な形をしていたことでサメの研究者へ知らせが届き、新種の発見となりました。
 2匹目が見つかったのはそれから8年後の1984年11月29日、カリフォルニア・サンタカタリーナ島の沖合の深海ネット(水深38m)によって捕らえられました。この標本(Los Angeles County博物館蔵)は、オスで体長4.5mでした。
 これまでは太平洋でのみ発見されていましたが、3匹目は1988年8月18日にオーストラリアのパースの南Mandurah河口の近くで漂着した5.15mのオスの個体です(オーストラリア博物館蔵)。これによってメガマウスの分布はインド洋まで拡がったことになります。この時、最初はクジラと思われてサーファーが前日沖へ戻したにもかかわらず漂着してしまったものです。
 しかしこの12年間にわずか3個体という極めて希な標本で,しかもオスばかりの標本だったのです。ですがこの後、急激に各地からメガマウスの発見が相次ぎました。どうしてこれまで見つからなかったものが急に各地で発見されるようになったのか、まだ誰も説明できていません。
 最初のメガマウスのメスが発見されたのは、1994年11月29日に博多湾で漂着しているところを、野鳥観察者によって発見されました。この個体は貴重なメスで体長4.71m、体重790㎏でした。とても貴重な世界最初のメスでしたので、日本人さらに外国人研究者らも加わって科学的な解剖調査が行われました(海の中道マリンワールド蔵)。
 1989年6月12日に、500cmほどの大きなメガマウスが定置網にかかっていましたが、ウバザメと間違えられて海へ戻されたこともあります。性的に成熟したオス(180cm)は、ダカール、セネガルの沖合のマグロ漁で1995年5月4日に捕らえられました。
 次のメガマウスはさらに大西洋の若いオスでした。この標本は、ブラジル南部(A. Amorim)の沖合の延縄で、1995年9月18日に偶然につかまりました。
 2006年5月1日、相模湾で初めてのメガマウスが発見されました。湯河原沖の定置網に掛かっているのが見つかり、当初は活きていましたが衰弱していてやがて死亡が確認されました。体長5.6m、体重1.2トンの世界最大級のメス(京急油壺マリンパーク蔵)であることが判りました。

3.メガマウスの生態  発見された個体の少ないメガマウスの生態はこれまで謎だらけでした。しかし、5匹目の標本は生きていて、駿河湾で定置網に捕獲されていましたがウバザメと間違えられて海へ戻されました。これを機会に、発見された中には捕獲時に活きているものもいるだろうと、科学者はデータロガー取り付けの機会を伺っていました。そして6匹目にチャンスが巡ってきました。
 6匹目の個体は1990年10月21日にカリフォルニアのデイナポイントの沖合で流し網の中で捕らえられましたが、ほぼ元気であったので水深、時刻など記録できるデータロガーが取り付けられて495cmのオスは放流されました。その結果、50時間以上の貴重なデータが得られました。そのデータから日没から日の出までは水深17mの浅い水深でオキアミなどの甲殻類やクラゲなどを捕食し、日中は約170mの深い深海にいること(夜行性)が判明しました。つまり、中・深層で休憩し、夜間は浅い水深へ上昇して餌を取っているのです。これは餌のオキアミの垂直行動パターンと同じであることも判って、浅い水深で餌を取っているだけでなく、日中もオキアミと同じ水深にいるということは日中もオキアミを食べることもあるのかもしれません。

4.メガマウスの話題
(1)マッコウクジラに襲われる  1998年10月、インドネシアのManadoの沖合いでクジラの資源調査を行っていたイタリアのチームが貴重な生態を観察しました。それは三頭のマッコウクジラが一匹のメガマウスを攻撃しているのが観察されています。小型ボートで接近すると背びれとエラ部分にマッコウクジラから攻撃された傷が確認され、5mを超えるサメはもてあそばれているようでした。食べられるわけでもなく、単に攻撃を楽しんでいるようでした。この時の画像から13匹目のメガマウスと確認されました。 

おわりに  日本にも多く発見例があるメガマウスですが、まだ、深海での行動が撮影されていません。そして生態や繁殖などまだまだ多くのミステリーに包まれています。メガマウスはとても魅力ある深海の大型サメです。今後の発見例や深海での撮影で謎が少しずつでも明らかになることを期待しています。