My little lovers

忘れないうちに、書いときます。

八王子 明神町・富士荘

2017年02月19日 | 日記
北口駅前1分、ワンルーム、キッチン付き

こんな風に書くと、今はいくらくらい家賃がかかるかな。
19歳から住んでいた富士荘は9.500円だった。
ただし、風呂はないし、トイレは「シェア」。水洗でもなかった。
2階建てのアパートが2棟、合計で16部屋。これが富士荘だ。

別棟のほうに、僕の後輩、多摩美に通う女の子がいて、
僕の棟には同棲生活が4年を迎えるコオロギさん達がいた。
僕の部屋の2階は女性の姉妹が住んでいたが、本物のチンピラが出入りしていて、
あまり接触しないようにしていた。
チンピラを抜きにしても、いろんな点で、彼女たちを避けていた。

夜中に起きて近所を歩くと、JRの操車場から貨物列車の連結音と汽笛が聞こえた。
列車がどこに向かうかわからなかったけど、
こんなにわかりやすいアパートにいて、、
僕らはいつも、自分たちの「行く先」も「居場所」も分かっていなかった。

汽笛が聞こえて、列車はいつも、走り出して行ったけど。


踊り子 1980

2017年02月17日 | 日記
ザ・ベストテンのバイトで、どこかの公会堂にいた。
スタジオから離れたところで歌う、中継のアレ。
ピンクレディーが現役で歌っていたころだ。
男性歌手の「客押さえ」をしていたら、遠くからトイペがこちらに向かって
ゆっくりと放物線を描いて近づくのが見えた。
・・・失礼なやつだな、と思うと同時に、直撃を食らった。
両手で人を押さえていて、よけられなかった。痛くはなかったけど、
まあ、西城秀樹をトイペから守ったわけだ。

2階の廊下でピンクレディーが出演待ちをしているとき、僕は廊下をガードしていた。
Mieさんが、廊下の反対側から、バレエのターンのステップでくるくる回りながら、
こちらに向かってきた。何か1点を見つめて回るんだろうけど、
僕がその1点になったので、5回、10回、見つめられながら彼女が近づいてくる。
ほかの誰もいない、寂しい廊下だ。
テレビでよく見る視線を、ボーっと受け止めながら、
最後は30センチ手前で止まった。わずかに汗がにじんだ顔は、とてもきれいだった。
にこっと笑って、また戻っていったけど、
まあ、僕だけのために2分間踊ってくれたって、
勝手に勘違いしておくことにした。
幸せな瞬間だった。


Memories

2017年02月09日 | 日記

shimojoに教えてもらったMan With a Missionの曲を聴いている。
素敵な曲で、癖になる。
カセットテープだったころ、まき戻すのに苦労をした。
好きな歌の先頭まで、ちょうど止めるのが難しい。
録音したばかりと、聴きまくった後では、くもりかたが違っていた。
今は、音質は100回聴いても変わらない。
おまけに、カチッと好きな曲に飛ぶ。

若い頃って、車を走らせながらずいぶんいい加減な回し方で満足していたんだね。
それか、隣の「君」が一生懸命巻き戻してくれたのか。

でも、こうして気持ちいい曲を聴きながら車を走らせていると、
今も昔も変わらない。
隣にいる誰かと
どこまでも走っていたくなる。