またしても時計を修理に出し

2008-11-02 23:14:23 | Weblog
 しかしもうなんと言うか。出費の増加すること増加する
こと、貧乏神にでもとりつかれているのではないかと思
わず疑いたくなるほどである。

 対象となったのはタグホイヤーのリンク。数年前、新宿
ベストの地下で「消費税割引セール」をやっていたとき未
使用品を衝動買いをしたというアレなものであります。正
規価格だと十万円代後半、並行モノだと十万円代前半と
いう標準的な価格が、セールのため8万円だったという、
その記憶だけが鮮明に残っている。

 現行品ではデッカいメンズサイズしかないリンクである
が、脂ハゲの所有するのはボーイズサイズのものである。
その意味においては希少品であり愛着もあり、使い勝手
も悪くなく、会社出勤用にかなりの頻度で使っていた。た
だどんなモノでも美点だけで構成されるということはありえ
ない。すなわち①クォーツとしてはかなり雑把な機械で、
週に5秒くらい進む ②リューズの部分のねじ込みが、か
なり力をいれてやらないとうまくはまってくれない の二大
欠点である。そしてこの脂ハゲは、アナログ時計の誤差は
+3秒以内でないと許せない人間である。このふたつ、す
なわちリンクの欠点と脂ハゲの人間性が混ぜ合わさるとど
うなるか。出勤前、常に時間を合わせるため力をこめてリュ
ーズをねじ込む羽目になるわけだ。これが数年続いた。ネ
ジ部分に相当な負担がかかったであろうことは、想像に難
くない。

 結果、「最近どうもリューズ締めるのに苦労するようになっ
たなー」と思ってはいたのだが、先日ついにいくら力を込め
て回しても、空回りするばかりでリューズが締まらなくなった。
リューズがねじ込めなくなった腕時計なんぞ、強い雨でも降
ったらそれでもうオシャカ、8万円の時計がただのジャンクに
成り下がるわけだ。「こりゃすぐに修理せんといかん」と思っ
ても、ネットでいろいろと検索した結果、「タグホイヤーの部品
は社外にはほとんど出さない」ということがわかった。よほど
高い時計以外、内部の部品なら社外品使われようと一向に
気にせぬ脂ハゲであるが、リューズが社外品というのはアレ
過ぎる。(たいていの時計のリューズにはそのメーカーのトレ
ードマークが刻印してある) こうして脂ハゲは、泣く泣く表参
道のタグホイヤー直営ショップに出張ることになったわけだ。

 しかし上品な作りの直営ショップ、客は少なく、というか入
ったら脂ハゲしか客はおらず、その静謐なこと静謐なこと、騒
々しい脂ハゲとは180度方向性が異なるような感じである。
伊勢丹やら三越の時計売り場行くとどうも違和感を感じてなら
ないのだが、ここでも同じ感じをひしひしと感ずる。メガネかけ
た細身の女店員さんを見かけたので声をかけ、「あの・・・修理
お願いしたいんですが・・」と言う。声が裏返ってるのが自分で
もわかるのがとても恥ずかしい。

 テキパキとした接客をうけ、豪華なソファーに座って書類に記
入し、わが愛するリンクを預ける。「ねじ込みリューズの交換だ
けなら12,800円、他にも交換する部分があれば見積もりをお知
らせいたします」てな感じで、「よろしくお願いします」と言って帰
って来た。「部品の在庫があれば三週間くらい、在庫がないと
部品をスイスから取り寄せるので2~3ヵ月かかります。その場
合はご連絡申し上げます」と満面の笑顔で言われた。リンクのリ
ューズに在庫がないとも思えないが、万一スイス取り寄せになっ
たらアレであるな。たかだか8万の時計の修理にしては大仰な話
だとは思う。

 果たしてリューズ交換12,800円だけで済むのか。来週、ロレジ
ウムのオーバホールの代金最低47,500円を支払わねばならぬ
この身としては大変気になっているのである。


1 コメント

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Unknown (全裸隊)
2008-11-08 05:39:16
1940年代生まれの我が父の手巻き時計。
よくよく見れば「キングセイコー」。

俺の記憶にある限り、父の時計といえば
これだったので、相当古いモデルだろう。
もう狂っちゃってしょうがねえよ、と言う父は
シチズンのデムパソーラーが最近のお気に入りで、
キングセイコーは、使っているのを最近見たことがない。

金かけてでもセイコーでオーバーホールを
したほうが良くはないかと思っているんだが、
いまさら手遅れじゃなかろうかとも思う。
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