出発します。昨晩世話になったのは宇都宮ステーションホテルです。
じゃらんで宿を探して思ったのは、宇都宮の宿は二極化しているということです。すなわち、快適性を求めるならそれなりの予算が要り、安さを求めるならそれなりの割り切りが必要ということで、それは前回世話になったカプセルホテルについても同様でした。そのような中、大浴場があって和室に泊まれるという条件が決め手となって選んだのがここです。
こちらの予想通り、建物にはかなりの年季が入っています。螺旋階段、ステンドグラスなどの造りから、建築当時は小洒落た建物だったのだろうとは想像できます。しかしそれからほとんど改装されずに使われてきた結果、全てがくたびれているというのが現状で、その点では
以前世話になった長岡のホテルニューグリーンを彷彿とさせる宿です。
自分が泊まった和室については、渡り廊下でつながった別館で、室内はもちろんのこと建物の構造自体がビジネスホテルというより旅館そのものです。昔からあった旅館にビジネスホテルを増築したか、ビジネスホテルが隣にあった旅館を買い取り別館にしたかのいずれかなのでしょう。やはり全体的にくたびれており、室内には煙草臭もあって、お世辞にも快適とは言い難いものがあります。
しかし360円の朝食は秀逸でした。お盆には実に9枚もの皿と小鉢が乗り、お椀と丼が後から運ばれてきます。おかずが四皿、それに納豆、海苔、豆腐、お新香、果物という内容で、納豆もわざわざパックから皿に移すといった心遣いがありがたく感じられました。これで昨日の山田うどんの朝食より安いとは恐れ入ります。値段なりの割り切りが必要な宿ではありますが、朝食に関していえば明らかに値段以上の満足感でした。