日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

寄る年波 2013夏

2013-07-03 23:09:13 | 
一年点検で入庫していた相棒が復帰しました。初度登録から10年の節目にあたる今回は、水回りを交換した昨秋に続く20万円という高額な出費でしたorz

最も大きかったのはオイル回りの修繕です。今季は冬場にオイル警告灯が点灯するという不具合があり、例年は丸一年間、距離にして2万km近く無交換で通してきたエンジンオイルを1万km少々で交換したわけなのですが、今回の点検でオイル漏れが発見され、フィルター、パイプ、シールなどを交換した結果、8万円を超える出費となりました。
次に大きかったのがエアコンのコントロールユニットの交換です。こちらは温度センサーのファンから異音が出るという不具合で、実は納車間もない頃から発生しており、これまで冷間時だけの現象だったためにだましだまし使ってきたというのが実情でした。ところが、この異音が暖機後も断続的に発生するようになったため、今回ついに交換を決断した次第です。こちらもやはり8万円近い出費でした。この二点に基本の工賃と消耗品の交換が加わることにより、上記のような予算となっています。

前のオーナーから引き継いで以来6年で10万5千kmと、順調に距離を伸ばしてきた相棒も、10年の節目を迎えたところで不具合が続発するようになってきました。水回りとオイル周りに不具合が出たことからしても、各部の樹脂とゴムには確実に寿命が到来しつつあるようです。ある程度覚悟していたこととはいえ、高額な維持費との戦いがいよいよ本格化してきた感があります。しかし不幸中の幸いなのは、エンジンやトランスミッションなど骨格にあたる部分には何の不具合もないということです。つまり、経年劣化する樹脂とゴムをこまめに手入れして行けば、当分は現役で走れるわけです。
もちろん、この調子で年間数十万円単位の維持費を注ぎ込んでいけば、買い換えた方が安上がりだったという結果になる可能性も十分にあるでしょう。私自身、別に買い換える金がないわけではなく、新車は無理だとしても、高年式低走行の中古車なら買える程度の甲斐性はあるのです。しかし、車の寿命に関する「10年10万km」なる俗説は、維持費が高騰し始める直前に使い捨てるという、現代の日本人特有の割り切った発想ではないでしょうか。そもそも合理性を追求するなら、都会でマイカーを持つなどという道楽には手を出しませんでした。自分がマイカーを持った最大の理由とは、短期間で陳腐化する経済性本位の車より、手入れをしながら長く乗り通せる車を選びたかったということにあります。そのような目的からすれば、この程度の出費は想定の範囲内です。まだまだこれからという考えは一切変わりません。

10年で13万kmなどというと、そんな車にいつまで乗っているのかと、奇異の目で見られることも多くなってきました。しかし、直列6気筒の中排気量エンジンを自然吸気で吹かすという、古きよき時代の欧州車を体現したこの車には、長く乗り続ける価値が十分にあると思っています。世間の嘲笑もどこ吹く風、なけなしの金が続く限りは、後生大事に乗り続けるつもりです。
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