規格外の薬剤師也

本職は病院に勤める薬剤師ですが、
実際は乳がんを勉強し、がんに関連したNPO法人に参画している事務員です。

ノルバデックスの後発品

2010-01-20 02:01:26 | 携帯電話から。
ヒトによる生物学的同等性試験がなされている、ノルバデックスの後発品の有無?

を、聞かれたので、結論から申しますと、「無」が回答になり
下記の様な返答を致しました。

現在の後発医薬品の生物学的同等性試験に関しては
医薬審発第786号 平成13年5月31日 後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドライン等の一部改正について

が、参考になるかと思いますが
1990年は、その改正される前のガイドライン↓が施行される年であり、移行期間中でした。

医薬審第487号 平成09年12月22日 後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドライン

このガイドラインには、
「健康人での試験が望ましくない場合は当該医薬品の適用患者で試験を行う」旨の記載があるのですが
現在発売されている後発品に関しては、ほとんどが、このガイドラインの移行期に承認されていて
(タスオミンに関してもビーグル犬12匹によるデータ…インタビューフォーム参照

これの前になりますと、

「医薬品の製造又は輸入の承認申請に際し添付すべき資料について」(昭和55 年5 月30 日薬発第698 号厚生省薬務局長通知)
厚生省薬務局 1980(S55)年5 月30 日(東京甲B138))が、該当するようですが、
そこでの規定を確認できませんでした。

そうすると、1992年に発売されたアドパン錠が該当するかと思えるのですが
添付文書を確認してみても、薬物動態に関してはビーグル犬のデータでした。
アドパンの添付文書

取り急ぎ、ご報告まで。

って、感じですが
さて、海外で発売されている後発品は…?

ちなみに、後発品は何社からも発売されておりますが
20mg錠が存在するのはタスオミンのみです。

でも、薬価だけを見てしまうと
やっぱり後発品に興味を持ってしまうのは仕方がない事かと。

規格の後の数字は薬価です。

ノルバデックス錠20mg アストラゼネカ 20mg1錠 402.5
タスオミン錠20mg バイエル 20mg1錠 253.7

10mg錠が存在するのは
ノルバデックス錠10mg アストラゼネカ 10mg1錠 209.2
エマルック錠 日医工(日医工,大正薬品) 10mg1錠 39.1 1990年発売
アドパン錠10mg 沢井製薬 10mg1錠 56.8 1992年発売
ノルキシフェン錠10mg 寿製薬 10mg1錠 79.3 1990年発売
フェノルルン錠10mg メディサ新薬(明治製菓) 10mg1錠 89.1 1990年発売
タスオミン錠10mg バイエル 10mg1錠 123.2 1989年発売

と、こんな感じですが。

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