米豆肉菜実、根に魚(コメマメニクナミ、ネニサカナ)

「最後にくだものを添えて――(中学生編)」の高校生編

【No.202】皆勤賞

2009-03-21 15:01:35 | レギュラー
連休前に修了式を迎え、無事に中学1年生を〆た。
結局、その日は午前中で部活動も終わったので、
お弁当は「なし」であった。
書くことがなくなったので、代わりにその日用意して
おいた昼ごはんの写真。

ハンバーグ、水菜添え
プチトマト
大根とじゃこ天の煮物(にんじん)
金時豆煮(市販品)
キウイ
焼鮭入りおにぎり(「混ぜ込みわかめ・しらす入り」利用)
インスタントみそ汁

その日、PTAママ・ランチ会があり、楽しい気分で帰宅した
ところ、学年末試験結果並びに1年間の平均成績、外部試験の
結果、漢字検定4級(中学在学程度)と英検5級合格証をカバンに
入れたまま、なかなか出そうとしなかった。

「オレ、皆勤賞だったー!」という一言でごまかそうとする。
「それはとうに知ってるわい。毎日欠かさず弁当を作り、
朝起きてこないときは起こしてやっただろうが。半分は
母の賞だ」と言いながら、カバンの中のファイルを強奪。
いやいやいや、予想にたがわず、ほめられるのは確かに
皆勤賞ぐらいであった。
外部テストの得点を見たところ、「これ、本当にペーパー
テストだったのか。体重や反復横跳びの回数、ポール投げの
距離じゃないのか」とスポーツテストの記録のような数値が
並んでいるのであった。

子育てにおいて退屈させられた試しがない。
私は「日々が平穏に過ぎ、いささか退屈」というような状況が
苦手であるので、愚息を持てたのは見事な天の配剤だと理解し、
来年度からも通学サポートに徹したく思う。

【No.201】漢字検定

2009-03-15 18:50:13 | レギュラー
ここのところ、私が仕事の日には、おにぎり3個に若干のおかずを
中ぐらいの鉢に並べて置き、インスタントみそ汁を添えている。
このぐらいの陽気だと、常温で放置しておけるので楽。

先日、学年末試験の返却日に1回お弁当は作ったが、メモ忘れ。
実質春休み状態に突入しており、あとは修了式の日が今年度弁当作りの
千秋楽となる予定。
サンドイッチやおにぎり、丼物などのバリエーションは全くなく
(そういったものをうまく詰められる弁当箱が売っていたりすると、
手を出したくはなるけれども)、「ごはん+おかず」のパターン化された
弁当を1日も欠けることなく作れた。
母子とも健康に過ごせたこと、寝坊をしないで済んだことに感謝。
……と、ぬかるのはまだ早い。

息子は今のところ取り立てた才能や好奇心を発揮していないので、
就職がうまくいったとしての話だが、サラリーマンや役人など
勤め人になる公算が大。
となると、毎日、始業20分前には元気できちんと指定の場所へ
通ってくるということが、必要とされる資質と思われる。

小学校時代はうっかり熱を出したのが1日、うっかりマイコプラズマを
伝染されて2日、忌引きで1日、受験で2日も休んでしまったので、
この6年は通算で3日以内を目標に這ってでも通わせたいのである。

さて、最近少し気にしているのが見出しの通り、漢字検定である。
これは中高生を持つ親なら動向を結構気にしている人がいるのでは
ないかと思われる。
息子の学校は英検と共に、漢定は会場指定校となっていて、
彼が生まれて初めて取得した資格が「漢検5級」であった
(他に中一修了程度の英検5級、ボーゲンが出来る程度のスキー
黄バッジをこの1年間で取得)。
この級は小学校卒業程度らしいので、スキップしても良さそうなものだが、
一応学年全体で受けていた。
漢検自体は職業に直結する国家資格でもなし、将来、履歴書の資格記入欄が
さびしいとき、枯れ木に花を添える程度のものだろう。それにしたって、
1級か2級ぐらいでないと、記入する意味もない。高校生か大学生になった
ときにでも、そういう級を一発受検すればいいだけのことではある。
しかし、せっかく初めて世の中から能力としてオーソライズされたものが、
漢検協会解散というようなことになっては、ちょっと寂しい。
「そういや、10年ぐらい前までありましたね、漢検」と、就職時の面接官に
ウケを狙う資格になってしまう可能性もある。

歴史ある英検の受検数をしのぎ、日本で一番受検者を集める資格に
ごく短期で成長した。それは無論、漢字なら高齢者をはじめとして
広い層を取り込んだからなのだと思うが、受け皿をどうするのか。、
文部科学省も多少は考えているとは思うが、受検者のため、相応の
対応を期待したい。

えーっと、今、テレビで下地先生の家庭訪問が始まった。
この先生、あのベストをどのタイミングで脱ぐのか。
夏へ向けた衣替えが楽しみだ。

漢字検定といえば、新宿牛込柳町にある伝統ある男子校・成城中高が
かなり熱心に取り組んでいるのを四谷の模試に行ったときの説明会で
知った。
うちは結局、いろいろ考え、高入生を積極的に受け入れる学校は
受験校に入れなかったのだが、漢検を使ってユニークな取り組みを
しているという案内が好感度大であった。そういうところも学校選択の
基準にした親子も少なくないと思う。
受検料引き下げ、利益の余剰を教育関係、福祉関係に還元などの
方針をきちんと打ち出して当該協会で存続するのか、事業を別団体へ
委譲するといった措置に期待する。


【No.200】落し物

2009-03-01 12:20:47 | レギュラー
学年末試験期間に突入。よって弁当は作っていない。

他校もそういうところが多いようで、仕事帰り、ターミナル駅で
野球部の男の子と女の子が手をつないで歩いているのを見たりする。
いつもは練習で忙しい野球部員も、試験前で練習がないのだろう。
それをいいことに、まっすぐ家に帰らず、ふだんはメール交換だけしか
できない彼女と、いっしょに帰って寄り道でもしているのだろう。

なぜ野球部員だと分かったかというと、かばんにお揃いのマスコットを
ぶら提げているのだ。女の子の手作りとおぼしきボールの形をしたもので、
他にくっついていたぬいぐるみやキーホルダーも「おそろ」であった。

昨日、息子は通学途中で学校関係の物を落とした。
学校最寄りの駅で気付いたという。
家から駅までの道、私鉄、JR、地下鉄と、どこで落としたか分からない。
それぞれの電車は数分ずつしか乗らないが、こういうときに乗り換えが
多いとちょっと厄介である。

落し物の問い合わせ先だけはネットで調べてやり、当然のこと、
自分で電話させた。
「お忙しいところ恐れ入りますが、と切り出すんだぞ。感じよく
しておけば、相手も親切にしてくれる」と言うと、「次から次への
電話で、そういうのは迷惑」と却下された。一理ある。

他にも有難いことに、いろいろ社会勉強になった。
「世の中には、様々な仕事に携わっている人がいると分かるでしょ」
「列車が遅れても、アナウンスも何もない国もあるけど、日本のシステムは
すごいね」など、うるさがられているのは分かるが一応ひと言ずつはさまずに
いられない。
私鉄分については、電話がなかなかつながらないのに業を煮やし、幸い最寄駅に
落し物センターがあるので、ひとっ走りしてきたようだ。

この落し物についてのシステムなのだが、私鉄、JR、地下鉄ごとに
マニュアルは違っているようだが、どうも話を聞いていると――
[何時までかで〆て、その分をFAXなりで駅から落し物センターに通報する。
その後、現物がセンターへ搬送される。
何日かの保管後、所轄の警察へ移される。]
だいたいこういう流れのマニュアルになっているようだ。
金銭や貴重品については、おそらくすぐに警察に届けるものと拝察する。
したがって、「今朝落とした分は、明日の朝電話をくれれば分かる」
「現物が届くのはいついつぐらいなので、もう一度電話をして」
というような返答がある。

すごすぎますね。

先般、「オーラの泉」なんて番組をたまたま見ていたら、パリ在住の
中村江里子さん(私がかつて愛読していたロラン・バルト、その親戚筋の
実業家と結婚)が出ていて、「時間指定まで出来てしまう日本の宅配便は
すごい。日本人はサービスがあまりに便利なことに慣れてしまっている」
と言っていたが、本当にその通り。
今回の落し物管理の流れも見事である。

景気やら雇用は大変なことになっているが、日本人はシステムを作って
運用させて行くのが得手なのである。こういう力があちこちに働いて
いれば、国はすぐにはボロボロにならない。
しかし反面、そのデメリットも忘れてはならない。
システムから外れるものを私たちは簡単に排除しようとする。
村八分につながるものがあろう。
また、いったん作り上げたシステムに拠ってしまって、その見直しを
嫌い、旧弊のものを信仰のように扱う場合もある。大勢が集まる場では、
見直しをしようとする者は嫌われる。
「流して済まそうよ」ということは身の回りにも多いし、結局、そういう
体質が年金記録管理のようなところでもあったわけだ。

ここまで理屈っぽい話は学年末試験の勉強もあるのでしていないが、
「落し物」というマヌケなことで、親子で勉強できた。
私の経験に照らし合わせても、ミスはしても、このように学べたことを
整理しておくと、それは身になり、将来返ってくる物が必ずある。

……言うことが、ちょっと坂東真理子くさい?