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清楚であでやかな菊

2007-11-15 19:17:14 | Weblog
 雲ひとつない青空が広がる小春日和のような一昨日(11/13)、新宿御苑で開催されている《菊花壇展》を観て参りました。新宿門を入りますとすぐに大菊飾り(写真下右)が目に入りました。



順路に沿って庭園内を進み、最初の懸崖作り花壇(一段目のいちばん左)に着きました。青竹としゅろ縄で組まれた竹軸上家に飾られています。野菊が懸崖の岩間から垂れ下がっている姿をあらわしています。回遊式日本庭園内に上家(うわや)といわれる建物を設け、7つの菊花壇それぞれに赴きあふれる菊を独自の様式で飾りつけられています。最後の大菊花壇(四段目のいちばん右)まで美しい菊を感嘆しながら観て歩きました。(花壇名は拡大した写真に付いています





菊は毎年苗から育てるため、栽培は毎年すべて一から出直すそうですから、その年の気候や手のかけ方、技術、品種によって出来あがりが異なり、そこに面白さがあると同時に難しさもあり育てるご苦労もあることでしょう。

菊花壇展は明治から大正にかけて赤坂の仮皇居で菊を鑑賞する会が催されたのが始まりで、その伝統が今日まで受け継がれているのは素晴らしいことですね。新宿御苑は都心にいることなど忘れてしまうほど静かで、四季おりおりの自然を楽しむことができます。紅葉で彩られる日ももうすぐでしょう。


露地花壇(三色の菊)



心温まる絵画

2007-11-04 16:13:50 | Weblog
 前から観たいと思っておりました《ベルト・モリゾ展》へ行って参りました。損保ジャパン東郷青児美術館で開催されています。いまから130年ぐらい前、保守的な伝統に縛られていた官展に対抗して身の回りにある風景や出来事をのびのびと明るく描いたルノアールやドガ、マネたちが、展覧会を開きました。これが後に「印象派」と呼ばれるようになりました。その第一回目の展覧会に紅一点として参加したのがベルト・モリゾ(1841~1895)でした。いずれの絵も女性らしいやさしいタッチで描かれ、観ておりますと心が温まり、心を穏やかにしてくれます。
二段目の右の「夢見るジュリー」はモリゾが母親として娘へ優しい眼差しを向けながら描いた愛情に満ちあふれた作品といわれています。



       
 
 
人形を抱く少女          コテージの室内

 

砂遊び             夢見るジュリー