たれながしな日々

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思いのたけをありったけ
酒浸り30のたれながし日記

歩いた~

2006-09-21 22:45:40 | Weblog
とにかく、歩いた。

峠をみっつ越えて。

なんの予備知識もなく歩きだした熊野古道。

うん、最後はもうへろへろだったけど、よく歩いた。
ああ、苦行って頭がからっぽになって、何も考えられんようにするためにあるんだ。などと思いつつ。

でも、ちゃんと、必要な時に必要なものが与えられた。

何にもない田舎道で
「お昼どうする?」
「お弁当買ってくればよかったね」
などと言っていると、
お弁当が売ってる喫茶店に出会ったり。

道に迷いそうになると、
人が現われたり。

バスの時間が微妙になってきたとき、
「こっちは?」
と、いって入った横道がどんぴしゃでバス停の横に続いていたり。

そう、祝福されていると、信じれば、
かならず与えられる。


疲れ切った足に、温泉とビールは効くね。

あしつぼマッサージして。バキバキだと呆れられながら。

わりぃ、楽しんでますよ。

何もない

2006-09-20 16:18:13 | Weblog
「たき」
という駅に居て。
何もない。
電車は一時間に一本あるかないか。
田舎の電車事情をなめてました。

本日の最後の目的地熊野まで、鈍行の旅。

乗り換え無しで、到着は十九時二十分なり。

最後の日

2006-09-17 01:24:59 | Weblog
昔から頭のあがらない友達がいて、
今日もやっぱりあがらない。
おかげさまで、父とゆっくり、いつもどおり。

最後の夜。

バーボン呑んで。

寝不足で眼を腫らした花嫁なんて素敵でしょ。

そして明日、新しい自分。
変わらない自分。

主人公

2006-09-01 23:43:25 | Weblog
うちの目の前を走っている街道は、微妙に田舎くさい。

自然がいっぱいあって、山があって、畑があって、という田舎じゃなくて、
微妙な地方都市といった感じに田舎くさい。

家を出て、街道沿いにバス停方向に向かって坂を下りる。
川が流れていて、川沿いに緑地が広がる。

少し先にコンビニがある。
タバコを買いにいく。

いい風が吹き抜ける。

ふと、昔言われたことを思い出す。

「映画の主人公のように生きればいい」

映画の主人公は、悩んでいる。
つまずいている。
でも立ち向かったり、がむしゃらになったり、
時にあきらめたり。

でも、輝いてるんだよ。

何で輝くかっていうと、生きているから、なんだと、思う。

役作りについて教わったときに、
「ああ!」
と思った。

どんな大きな役でも、どんな小さな役でも、
舞台にたっている瞬間は、切り取られた瞬間だ。
そこで表現されている二時間ぐらいは、その役の人生のほんの一部で、
それこそ、どんな人間も同じように、
ご飯を食べて、トイレに行って、些細なことに喜び、小さなことで心を痛める。

その舞台に乗っていないその人の人生が埋められたとき、
役作り、と初めて言える。

そしてそれが出来ると、初めて、舞台の上で自由になれる。


「映画の主人公のように生きてみればいい。」


自分が主人公になったみたいな気分で街を歩く。

結婚を間近に控えた三十歳。
近所のコンビニにタバコを買いにいく。

いいじゃん、映画になりそうじゃん。

そう思って、歩くと悪くない。
いろんな風景が、いろんな音が、いろんな出来事が。

スクリーンで観たら、主人公が苦難に直面しているって、おいしい場面だ。

悩んでいたり、
苦しんでいたり、
闘っていたり、
走っていたり、
笑っていたり、
泣いていたり、
怒っていたり、
でも、ぼーっとしていたり。

いわゆる、ストーリーの見せ場だ。


みんな自分の人生の主人公。
みんな他人の人生の名脇役ってとこで。