萌え本図書館

世界に広がる萌え本の輪

チームの仕事を間に合わせる技術

2015年05月11日 | ★★★★☆
『 チームの仕事を間に合わせる技術(線表という解決術) 』
吉沢 康弘 (著), やすゆき (イラスト)

 
あさ出版 (発行)
B6判、ソフトカバー、240ページ
2015/04/27発行
ISBN-13 978-4-86063-771-2
NDC分類: 336.2

定価 :1,512円(税込み)


 内容(「TRC MARC」の商品解説)
仕事のヌケ・モレがなくなる、仕事と仕事のつながりがハッキリする、すべての作業を1枚のシートで俯瞰できる…。強い会社の標準ツール「線表」を用いて、進行管理を成功させるノウハウを解説する。

 内容(下記出版社の紹介ページより)
社内プロジェクトから、会社の引っ越し、地域のイベントまでなんでも終わる!終わらせる!「線表」という解決策。
大型のプロジェクトでの運営のために、P&Gやマイクロソフトなど大企業で使われている「線表」術を、より小さなプロジェクトや、ちょっとした仕事に対しても適用できるようにアレンジした内容をご紹介します。


はじめに p.02
目次 p.08
序章 大きなフレームをつかむ—「線表術」の構造 p.15
 シンプルな「線表術」のしくみ p.16
 特徴① 「線表」というシンプルな進行管理表を使う p.18
 特徴② 「達成状態」というツールを使う p.20
(中略)
 現場での「線表」活用術 p.27
第1章 チームを同じ場所に着地させる—「達成状態」のすり合わせ p.31
STORY 謎のミーティング召集メール p.32
     斉藤部長との面接 p.34
     (中略)
     わきあがる不安 p.58
 まずはリーダーが自信を持つことから p.60
 「達成状態」に盛り込む5つの要素 p.62
 メンバーの意見を収集する p.63
(中略)
 「すりあわせ」は全員が納得するまで続ける p.69
第2章 すべての作業を1枚の紙に集める—「線表」のつくり方 p.73
STORY さおりのささやかな反撃 p.74
     伊藤が抱える悩み p.78
     (中略)
     隠れていた“問題” p.91
 線表のつくり方① マイルストーンを書き出す p.96
 線表のつくり方② カテゴリーを設定する p.99
 線表のつくり方③ タスクを配置する p.100
(中略)
 間隔は短くても長くてもダメ p.122
第3章 チームの実行力を高める—「線表会議」の運営術 p.125
STORY 7月9日 定例会 p.126
     テレビ取材が与える影響 p.128
     (中略)
     「達成状態」の振り返り p.146
 初回ミーティング① プロジェクトをストーリーにして説明する p.156
 初回ミーティング② 3つの観点でタスクを報告する p.158
 初回ミーティング③ 最新の線表を即座に共有する p.159
(中略)
 チームと個人の強みを見つける3つの質問 p.168
第4章 最終調整で間に合わせる—メンバーの「意識」の高め方 p.173
STORY 思いがけないトラブル p.174
     集まらないアルバイト p.176
     (中略)
     チームが下した大きな決断 p.194
 チームの実力を引き上げる成功循環 p.202
 成功循環を加速させるためのポイント p.206
 メンバーが議論に集中しないのはなぜ? p.207
(中略)
 終盤の危機をどう乗り切るか――Moffプロジェクトのケース p.219
エピローグ (STORY) p.228
おわりに p.236
奥付け p.239
既刊紹介 p.240


萌え本分類:実用ラノベ型。
ナビゲーター:ノベル部分の登場人物。リーダー役の加瀬さおり、建設部の片桐課長、新店長の先輩社員伊藤、その他。

カバー表紙:タイトルは横書き。タイトルの字色は白、全面赤無地の背景にナビゲーターの線画イラスト(帯上のアオリ文句は黒、帯上には「線表」を模した白地の方眼模様とナビゲーターのカラーイラストがつく)。
中表紙:メインタイトル、著者名にカバーと同柄の薄墨線画イラスト。
折込ポスター:なし。
本文:縦書き、一段組みが基本。「線表」部分および挿画の解説は横書き表記。
構成・設定:  全体はモノクロ印刷で、2~4章に挿入された計23頁の「線表」部分のみがカラー印刷。
本文は全5章とエピローグで構成され、序章では「線表」の概略とその意味を説明。残りの4章はノベル形式のSTORYとその内容を補完する解説部から構成される。ノベル部分は「コーヒーチェーン店舗経営会社に入社4年目、現場から本社の店舗開発部に異動となったばかりの加瀬さおりがいきなり任されたのは、これまでの業態と全く異なる新しいコンセプトの店舗を新規に立ち上げるチームのリーダーという役割だった。未経験の業務内容といずれも百戦錬磨で年上のメンバーたち。新人リーダーのさおりは斉藤部長から教わった「線表」を武器に、新店舗の開店に向けて奔走する。」というストーリーに沿って進行。各章の主題はプロジェクトの進行に即した「線表の意義と導入」、「制作方法と運用の実際」、「プロジェクト運用の利用法」、「問題点の洗い出しとその解決」である。各章後半の解説部では前述のとおり、カラー図版の「線表」の実例や図表、著者の経験した実例などを交えつつ、線表の活用とその効果を解説。エピローグはノベルの完結編で、「新店舗の順調な滑り出し」で幕引きとなる。
 索引、参考文献などは附属しない。あとがきの最後に「本文中で解説した「線表」の元ファイル」へのリンクが記載されている。

評価:
萌え絵度:  カバーを含むイラスト担当はやすゆき さんで、ラノベのカバー・挿絵の実績をもつ。主人公は可愛いんだが周囲のおっさん達に関しては… (´・ω・`)
テーマ萌え度: 規模の大小を問わず、チーム・プロジェクトの進行を管理する手段としての「線表」というツールの解説書。「線表」とは、プロジェクト管理や生産管理などの場面で工程管理に用いられる棒グラフ形式の「ガントチャート(Gantt chart)」「バーチャート」と同義で、より一般的な進行管理を目的とした汎用型システムをあらわす。線表自体の有用性に加え、本書では、
・初期の線表立ち上げから最終期の問題解決に至るまで、会議参加者全員が線表の作成に直接かかわる。
・毎回できあがった「線表」をメール送信する事でメンバー全員がリアルタイムに進捗状況を共有する。
という運用によって、会議構成員のモチベーションを高めるという点が特色。運用をスムーズにするためのコツについて、ノベル形式と実例を伴った解説が丁寧に書かれている。ビジネスの局面だけでなく多様な局面で広く応用できそうな内容。

萌え本的意義:  あさ出版発行の萌え本としては確認できる範囲で、
(まんがで身につく) アドラー 明日を変える心理学((Business Comic Series) 』(14/12)に次ぐ5冊目。
そのうちラノベ型としては『 (新人OLひなたと学ぶ)(どんな会社でも評価される)トヨタのPDCA 』(14/05)に続く2冊目で、これらはいずれも「ビジネス系の実用書」。
 特定のビジネススキルについての解説書は、余り他に類例を見ない。ノベル単独でみるとストーリーが一本道で物足りない感もあるが、プロの小説家ではない著者の作としてはそこそこ上手く書けてるし書籍全体としてのバランスとしては適正か。
今後、こういうノベル形式での実務解説書は増えていきそうな気がする。


総合萌え度 :★★★★☆


紹介記事:

イラスト担当、やすゆき さんの公式サイト:
Fancy-Free
http://kamikire.jp/
 2015年05月現在、本書についての記述は存在しない。

>同、pixiv:
 やすゆき
 http://www.pixiv.net/member.php?id=105026

あさ出版紹介ページ
 編集担当、著者のコメント・経歴つき。
「 「線表」とは、横軸を<時間>、縦軸を<仕事>と設定した1枚のシートに、発生するすべての作業とその所要期間を記入したもの
これにより、作業のヌケモレがなくなり、いつまでに何をしなければならないかがわかるのです。
この「線表」の考え方を導入して、皆さんの仕事をより効率よく動かしてください。 」


Amazon.co.jp         の紹介頁
honto               の紹介頁
楽天ブックス          の紹介頁
セブンネットショッピング   の紹介頁
紀伊国屋書店         の紹介頁


付記:
Amazonの発売日は04月23日、hontoの取り扱い開始日は同23日。その他の発売日は04月との記載が主。
04月29日、都心部の大型書店で購入。
イラストレーターの紹介は、カバー折り返し部分に記載。


コメントを投稿