今年最後の更新、“インターミッション クライマックス”です。
12月27日、一年前の今日タイガーしゃんは彦根にやって来たそうです。
“【妄想】ひこにゃん”とタイガーしゃんの送り主さんへ捧げます。
~さよなら
タイガーしゃん~
2010年12月26日
彦根城 表御殿
「しゅごいご馳走でしたね、タイガーしゃん!」
「はい、美味しくて食べ過ぎてしまいました(笑)」
「最後の晩餐でしゅからね、秋子しゃんも腕によりをかけて作ってくりたみたいでしゅ♪」
「すっかり贅沢に慣れてしまいました(苦笑)
国に戻ってからがちょっと心配です!」
「しょの心構えがありば大丈夫でしゅよ、タイガーしゃんは出来るトラでしゅ!」
「・・・・・・・・・」
「タイガーしゃんが来てから1年経ったんでしゅね~
覚えてましゅか?初めて会った時の事・・・」
「もちろんです!」
「はじめまして、ひこにゃんでしゅ!
お名前はなんて言うんでしゅか?」
「は、はい!
タイガーと言います!」
「いい名前でしゅね、よろしくタイガーしゃん!」
「ここに着いた頃のタイガーしゃんは、まだちっちゃかったんでしゅよね(笑)」
「そうだったんですよね~、月日が経つのは早いです!
明日でお家元ともお別れなんですね・・・・・」
「タイガーしゃん!
死に別れる訳じゃないんでしゅから!(苦笑)
また絶対会いましょう、約束でしゅ!!」
「はい、きっとまた必ず!」
「今夜は徹夜で語り明かしましゅよ、覚悟して下しゃい!」
「えぇ望むところです!」
2010年12月27日
チュンチュン…
「スースー・・・」
「カモン様、秋子さん、富さん、1年間本当にお世話になりました!
このご恩は一生忘れません、ありがとうございます!」
「タイガーさんがいなくなると寂しくなるわね・・・」
「うむ、せっかく仲良くなったのに残念じゃのう・・・
タイガー殿、ひこなんと3人で撮った写真が出来上がったから渡しておこう。
それとこれは皆からの心ばかりの餞別じゃ、受け取ってくれ!」
「何でしょう?・・・広げてみてもいいですか?」
「うむ!」
バサッ!
「あっ!こ、これは!?」
1か月前、博物館展示室~
「見事でしゅ!」
「同じ物を関ヶ原で遠くに見た記憶があります!」
「あい、こりが井伊家の“纏(旗印)”と“馬印”でしゅよ、タイガーしゃん!
長方形の大きいのが“朱地金井桁文纏”で
ヒラヒラの付いてるのが“金箔押蠅取形馬印”でしゅ!
どちらも大身の大名のみが持つのを許さりたもので、井伊家の主ここにアリ!
と武威を示しゅ大事な目印でしゅ」
「じゃあお家元の近くに翻っていたら離れていても分かりますね!」
「うふふ、そりならはぐれてもタイガーしゃんに分かるかもしれましぇんね(笑)
でもこりは両方とも彦根市指定の文化財でしゅ!
いくらひこにゃんでもこりを持ち出したら大目玉でしゅよ(苦笑)」
「市長さんや館長さんにですか?」
「あい!」
「そ、それは怖い!(焦)」
「しょう、怖いでしゅよ~(笑)」
「・・・・・あの時の!
い、井伊家の“纏”じゃないですか、いいんですか!?」
「レプリカじゃがな(苦笑)
お主は立派な井伊家の一員じゃ、国に帰るお主に貰って欲しくて皆で用意したのじゃ!」
「!・・・私が井伊家の・・・・・・
こんなに嬉しい餞別はありません!
皆さん、ありがとうございます!!」
「それにしてもお家元ったら何をしてらっしゃるのかしらねぇ・・・」
「タイガー殿が発つというのに、まさか寝ているのではあるまいな?」
「ジョー・・・・富さん、ちょっとお家元を探して来てもらえないかしら?」
「いいんです、私はこのまま発ちます!
お家元とはゆうべたくさん話してお別れも済ませてありますから。
それにお顔を見るのも辛いですし・・・・・
お世話係さん、行きましょう!」
「いいのかい?タイガー」
「はい」
「・・・わかった、じゃあ行こうか」
「それじゃあ、皆さんお元気で!」
「元気でのう!」
「またいつでも遊びに来て下さいね!」
「ありがとうございます!」
バタンッ!
キュルル、ブウンッ!
ブウーーーーーン
「これで彦根城ともお別れか・・・・・・
お家元とよく登った石垣も見納めだ・・・・・
あれ!?」
「なんであんな所に馬印の“金の蠅取”が・・・
あっ!!」
「タイガーーーしゃーーーーーーーーーんっっっ!!!」
「!!!!!!・・・・・・お家元!」
「お家元・・・」
「お家元・・・」
「・・・・・・お家元っ!・・・・・・
ウオオオォォーーーーーーッ、オオオオォォーーーーーーーーーーッッッ!!!」
「お家元、1年間本っっ当ーーーにありがとうございました!!!
タイガーはこの1年のことを一生、一生忘れません!!!
本当に、本っっっ当ーーにありがとうございましたっっ!!」
「タイガーしゃん・・・
こりからひこにゃん達はまた離れ離れになってしまいましゅけど
たとえどりほどの山々と海で隔てられようとも、同じ空で繋がっている限り
きっとまた会える日がやってきましゅよ!
そりまでちょっと会えないだけでしゅ!
この1年、ひこにゃんの方こしょ救われる事が多かったんでしゅよ!
お礼をいうのはこっちの方でしゅ、ありがとう!
シベリアに帰っても元気で!」
「タイガーしゃん、また会いましょう!!」
「お家元、またいつか!」
おしまい
12月27日、一年前の今日タイガーしゃんは彦根にやって来たそうです。
“【妄想】ひこにゃん”とタイガーしゃんの送り主さんへ捧げます。
~さよなら
タイガーしゃん~
2010年12月26日
彦根城 表御殿
「しゅごいご馳走でしたね、タイガーしゃん!」
「はい、美味しくて食べ過ぎてしまいました(笑)」
「最後の晩餐でしゅからね、秋子しゃんも腕によりをかけて作ってくりたみたいでしゅ♪」
「すっかり贅沢に慣れてしまいました(苦笑)
国に戻ってからがちょっと心配です!」
「しょの心構えがありば大丈夫でしゅよ、タイガーしゃんは出来るトラでしゅ!」
「・・・・・・・・・」
「タイガーしゃんが来てから1年経ったんでしゅね~
覚えてましゅか?初めて会った時の事・・・」
「もちろんです!」
「はじめまして、ひこにゃんでしゅ!
お名前はなんて言うんでしゅか?」
「は、はい!
タイガーと言います!」
「いい名前でしゅね、よろしくタイガーしゃん!」
「ここに着いた頃のタイガーしゃんは、まだちっちゃかったんでしゅよね(笑)」
「そうだったんですよね~、月日が経つのは早いです!
明日でお家元ともお別れなんですね・・・・・」
「タイガーしゃん!
死に別れる訳じゃないんでしゅから!(苦笑)
また絶対会いましょう、約束でしゅ!!」
「はい、きっとまた必ず!」
「今夜は徹夜で語り明かしましゅよ、覚悟して下しゃい!」
「えぇ望むところです!」
2010年12月27日
チュンチュン…
「スースー・・・」
「カモン様、秋子さん、富さん、1年間本当にお世話になりました!
このご恩は一生忘れません、ありがとうございます!」
「タイガーさんがいなくなると寂しくなるわね・・・」
「うむ、せっかく仲良くなったのに残念じゃのう・・・
タイガー殿、ひこなんと3人で撮った写真が出来上がったから渡しておこう。
それとこれは皆からの心ばかりの餞別じゃ、受け取ってくれ!」
「何でしょう?・・・広げてみてもいいですか?」
「うむ!」
バサッ!
「あっ!こ、これは!?」
1か月前、博物館展示室~
「見事でしゅ!」
「同じ物を関ヶ原で遠くに見た記憶があります!」
「あい、こりが井伊家の“纏(旗印)”と“馬印”でしゅよ、タイガーしゃん!
長方形の大きいのが“朱地金井桁文纏”で
ヒラヒラの付いてるのが“金箔押蠅取形馬印”でしゅ!
どちらも大身の大名のみが持つのを許さりたもので、井伊家の主ここにアリ!
と武威を示しゅ大事な目印でしゅ」
「じゃあお家元の近くに翻っていたら離れていても分かりますね!」
「うふふ、そりならはぐれてもタイガーしゃんに分かるかもしれましぇんね(笑)
でもこりは両方とも彦根市指定の文化財でしゅ!
いくらひこにゃんでもこりを持ち出したら大目玉でしゅよ(苦笑)」
「市長さんや館長さんにですか?」
「あい!」
「そ、それは怖い!(焦)」
「しょう、怖いでしゅよ~(笑)」
「・・・・・あの時の!
い、井伊家の“纏”じゃないですか、いいんですか!?」
「レプリカじゃがな(苦笑)
お主は立派な井伊家の一員じゃ、国に帰るお主に貰って欲しくて皆で用意したのじゃ!」
「!・・・私が井伊家の・・・・・・
こんなに嬉しい餞別はありません!
皆さん、ありがとうございます!!」
「それにしてもお家元ったら何をしてらっしゃるのかしらねぇ・・・」
「タイガー殿が発つというのに、まさか寝ているのではあるまいな?」
「ジョー・・・・富さん、ちょっとお家元を探して来てもらえないかしら?」
「いいんです、私はこのまま発ちます!
お家元とはゆうべたくさん話してお別れも済ませてありますから。
それにお顔を見るのも辛いですし・・・・・
お世話係さん、行きましょう!」
「いいのかい?タイガー」
「はい」
「・・・わかった、じゃあ行こうか」
「それじゃあ、皆さんお元気で!」
「元気でのう!」
「またいつでも遊びに来て下さいね!」
「ありがとうございます!」
バタンッ!
キュルル、ブウンッ!
ブウーーーーーン
「これで彦根城ともお別れか・・・・・・
お家元とよく登った石垣も見納めだ・・・・・
あれ!?」
「なんであんな所に馬印の“金の蠅取”が・・・
あっ!!」
「タイガーーーしゃーーーーーーーーーんっっっ!!!」
「!!!!!!・・・・・・お家元!」
「お家元・・・」
「お家元・・・」
「・・・・・・お家元っ!・・・・・・
ウオオオォォーーーーーーッ、オオオオォォーーーーーーーーーーッッッ!!!」
「お家元、1年間本っっ当ーーーにありがとうございました!!!
タイガーはこの1年のことを一生、一生忘れません!!!
本当に、本っっっ当ーーにありがとうございましたっっ!!」
「タイガーしゃん・・・
こりからひこにゃん達はまた離れ離れになってしまいましゅけど
たとえどりほどの山々と海で隔てられようとも、同じ空で繋がっている限り
きっとまた会える日がやってきましゅよ!
そりまでちょっと会えないだけでしゅ!
この1年、ひこにゃんの方こしょ救われる事が多かったんでしゅよ!
お礼をいうのはこっちの方でしゅ、ありがとう!
シベリアに帰っても元気で!」
「タイガーしゃん、また会いましょう!!」
「お家元、またいつか!」
おしまい