ひこにゃん×ひこにゃん ブログ 彦根にひとつだけの花

ひこにゃん それは古城に住まう心清きみんなのねこ

いちファンの綴るレポート&おとぎばなしのブログです☆

インターミッション XV

2010-04-30 03:01:08 | 彦根ノムコウ
このカテゴリーは”【妄想】ひこにゃん”を作られた
全ての作家さんに捧げます。




武士たちの謳(もののふたちのうた)
 第二章 ~邂逅・石田一族~







????年??月??日
彦根山 彦根寺





「結論から言いましゅね、タイガーしゃん、
 今ひこにゃん達がいるのは彦根に間違いはないんでしゅが、ここは21世紀の彦根ではありましぇん。
 おしょらくは16世紀末、400年以上前の彦根でしゅ。」


「えぇーーーっ!?そそそそんな事って・・・・え~~っ??」


「詳しく説明しゅると・・・
 ここが彦根城の築城される彦根山に間違いないのは、おしょさんへの確認で明らかでしゅ。
 彦根寺は築城が決まるとカインズがある方へ移って北野寺と名称を改めましゅ。
 彦根城の築城工事が始まるのが1604年からでしゅから、ここがそり以前なのは確実でしゅ。

 この時代に着いた早々に見た湖は、おしょらく松原内湖、彦根城の北側に
 広がっていた琵琶湖の一部でしゅ。
 そこに架かっていた橋は、さこにゃんが指示して架けたという言い伝えの残る百間橋。
 実際は名前の3倍の長さがあったと聞いてましたけど、見て納得でしゅ。
 そして決定的だったのが佐和山城でしゅ!
 佐和山には規模は違えど鎌倉時代から砦のような城があったといいましゅが、
 あんなに見事な石垣が詰まれ、壮麗な五層の天守が建っていたのは
 みつにゃんが領主になってこの地を治めてからの事でしゅ。
 みつにゃんが領主になった時期は諸説あって判然としましぇんが、有力なのは1595年の説でしゅ。
 そして佐和山城は1600年の関が原の戦いの直後、落城してしまいましゅ・・・・
 もしその通りなら、今は桃山時代末期の1595年から1600年の間という事になりましゅ。

 とまぁ、こりがひこにゃんの見立てなんでしゅけどね。」


「す、すごい!お家元、タイガーは感動してます!
 散らばっていた景色からそこまでの情報を得ていたなんて!!
 素晴らしい推理です!」


「・・・でもねタイガーしゃん、今のはじぇんぶ教科書から得た知識であって
 過去にホントにそうだったのかなんて、わかったもんじゃないんでしゅよ。
 教科書に載っているのは、発見された資料から推測された列記なんでしゅから・・・
 ひこにゃん達のように過ぎ去った歴史を後ろから見るのと、当時の人が前向きに見ている現実は
 違うものなんでしゅ!
 こりは覚えておいた方がいいでしゅよ。」


「は、はい!」


この時はお家元が何を言っているのか、正直タイガーしゃんは理解出来ずにいました。
だけど、この言葉がどれほどの重みを持つのか、この旅が終わる頃に身を持って知る事となります・・・


「もうひとつ確実な確認をしてみようと思ってましゅ、幸運にもひこにゃん達は恵まれた場所に
 落ち着いてましゅからね。」


「朝から熱心に話し込んでおるのう、お二方。
 お腹の空きは如何かな?
 たいしたものを期待されても困るが、何か馳走しようか」


境内に二人の姿を認めた住職が声を掛けてきました。


「(お家元、夕べはかなり警戒されていたのに、今朝は随分朗らかな感じが・・・)」


「(同感でしゅ・・・こりは早めに失礼した方がいいかもしれましぇんね)」

 
「おしょさん、ご厚意感謝しましゅ。
 でもこり以上お世話になっても、ひこにゃん達はお礼も出来ましぇん。
 この上は迷惑にならないようにお暇しようかと・・・」


「え、遠慮は無用じゃ!ささ母屋へ案内(あない)いたすゆえ・・・」


「・・・・・・・・・・・・・・(不審)」


「・・・・おしょさん、ひとつ聞いてもいいでしゅか?」


「せせ拙僧に分かる事なら何なりと答えて進ぜよう!なんじゃ?」


「おしょさんなら今日の暦(こよみ)をご存知でしゅかね?」


この時代は全ての人がカレンダーに通じていたほど恵まれた時代ではありませんでした。
ですが寺院の僧侶ならば確実に把握していたはずです。


「なんじゃ、そんな事か。今日は9月14日じゃな」


「元号と年も教えて下しゃい」


「慶長5年じゃよ」


「・・・・・・・・・・・・・(絶句!!)」



ガチャガチャガチャッ・・・


「何の音でしょう・・・近付いて来ます!」


「こりは鎧が擦すれ合う音でしゅ!彦根城の祭典やイベントでよく耳にした音でしゅ、
 ・・・どうやらすでに通報されてたみたいでしゅね・・・」


「えっ!?」


お家元の予感は的中していました。
足軽のような軽装の武者数人と組頭のような年配の武士、その後ろには青年の顔立ちながら
立派な鎧を身に着けた身分高げな若武者の一団が山門をくぐって境内に入って来ました。


「住持殿、知らせを受けて参った!人にあらざる怪しい輩とはこの者らじゃな?」


組頭が住職に確認をしました。


「(あの胴丸の九曜は・・・!!、タイガーしゃん!ひこにゃんに倣って頭を下げていて下さしゃい!)」





タイガーしゃんに耳打ちした瞬間、お家元が踏み出し講堂で見る時のような礼三息で座礼をしました。




「佐和山城主にて元豊臣家奉行・石田三成しゃま御配下の皆しゃまに申し上げましゅ!
 手前共は決して怪しい者ではありましぇん!
 手向かいいたすつもりは毛頭ごじゃいましぇんので、いずこへお連れになろうとも従う所存でしゅ!
 どうじょ、よしなに!」


「!!」


お家元が一団の正体を看破しました。
それもそのはず、すでにこの地が石田三成公ご治世の佐和山城下に気付いていたお家元ですから、
足軽が身に着けていた胴丸に描かれた石田家の紋のひとつ”九曜”を見て
確信を持ったのは道理でした。


お家元の逆らう意志が一切ないという見事な口上に、ひと捕り物を覚悟して来た彼らは
完全に出鼻を挫かれ
この一言で争う気概を失いかけていました。

その時、一番後ろにいた若武者が進み出ようとします。


「若っ!」


組頭が制しようと呼び止めます。


「(若でしゅって!?・・・あいあい)」


お家元のずば抜けた読みはここでも発揮されました。


「石田木工頭正澄しゃまがご子息、石田右近朝成しゃまとお見受けしましゅ!
 わざわざの御成り、痛み入りましゅ。
 そりがし彦根の招きぬこでひこにゃんと申しましゅ、後ろに控えているのはタイガーしゃんでしゅ!
 先ほどの口上に嘘偽りはございましぇん!どうか存分にご吟味下しゃい!」




「いかにも!右近朝成である。
 随分幼さが残る口ぶりなれど見事な口上、、其の方武家に所縁の者か?」


そう問いかける朝成の口元が微笑んでいたのは、言葉通りに良い印象を持った証拠でした。


「いえ・・・縁も所縁も特にはありましぇん・・・」


若武者らしい正直な朝成に嘘で答えるのは罪悪感がありましたが、
まさか石田家とは対極に位置する徳川家の四天王・井伊家に所縁の・・・
とはとても言えないお家元でした。


「何故儂が右近だとわかったのじゃ?」


「あい、消去方で考えたんでしゅ!
 石田しゃまのご一族で”若”と呼ばれる可能性があるのは
 三成しゃまのご嫡男・隼人正重家しゃま、ご次男・隼人正重成しゃま
 正澄しゃまのご嫡男・右近朝成しゃま、ご次男・主水正しゃまの4人でしゅ!
 でしゅがこの時期に佐和山にいらっしゃるのは右近様だけで、他の方々は皆大坂にて
 秀頼しゃまにご奉公中のはじゅ・・・と思ったものでしゅから」


「確かにその通りじゃ・・・
 さても詳しきものよ・・・つい先日まで刑部様(大谷吉継)に従軍して会津(上杉征伐)へ
 行く手筈だった
 重家殿の大坂入りまで知っているその訳知り、当家所縁の者か大坂に詰めている者にしか
 わからぬ事じゃが・・・」


朝成の顔つきが厳しいものに変わりました。




これがお家元の言っていた”歴史を後ろから見る”という一端でした。
後にこの時の事をお家元は
「あの時は敢えて朝成しゃんに不審を抱かせる言い方をしたんでしゅ!
 あの時点で無罪放免にさりても、行くところに困ったはずでしゅからね。
 お陰で佐和山城へ連れて行って貰うことが出来たんでしゅ」
と述懐されていました。



「とはいえ当家に探りを入れに来た素破や細作にしてはあまりにも目立ち過ぎじゃ(笑)
 後は城にて吟味させて貰おうか!
 おとなしく従うとの事だが万一にも逃がす訳には参らぬ、一応縄は掛けさせて貰うぞ、よいな!」


「勿論!依存はごじゃいましぇん!」


お家元とタイガーしゃんに縄が掛けられました。
といっても一重の首輪のような簡単なもので、きつく絞められた訳でもはありません。
ただし精悍なタイガーしゃんだけは三つの縄が掛けられ、お家元よりも警戒されているのが
わかります。


「発つ前にちょっと待って下しゃい!」


お家元が住職の方へ向き直って言いました。


「おしょさん!
 昨夜は右も左もわからないひこにゃん達を泊めてくりてどもでしゅ!
 お陰で野宿をせじゅに済みました」


「お家元、お礼を言う必要なんて・・・・」


通報された事に納得がいかないタイガーしゃん。


「タイガーしゃん、そりは違いましゅよ。
 逆だったらひこにゃんだって訴えましゅって!(苦笑)
 おしょさんはひこにゃん達が不審だから訴え出たのもあったんでしょうけど
 そりよりご領主の石田家へ対しての義理立てが大きかったんだと思いましゅよ。
 佐和山の町は日ノ本の中でも善政の布かれた豊かな土地だと謂われていましゅ!
 この土地の人達は石田家の方々に不義になるような隠し事は出来ないんでしゅよ、きっと。」


事実、石田三成が領主として統治していた頃は、江北の政(まつりごと)はすこぶる順調で
凶作の際には減貢・支給米などの救済処置が施されるなど、大変領民に慕われていたと云います。
その後入府した井伊直政は三成の統治姿勢を払拭するのに苦労したようですし、
一部どうしても変更出来ず継続するしかなかった法もあったそうです。



「おしょさん、機会があったら必ずお礼に伺いましゅから!」


住職は合掌して涙を浮かべて呟きました


「ぬこ殿・・・すまぬ」


呆気に取られて今の思いやりのあるやり取りを見聞きしていた朝成と石田家中の者達は
目の前の二人への警戒心を完全に解いてしまいました。
そしてこの時お家元が住職に約束した”お礼”はやがて果たされる事となりますが
それは”武士たちの謳”とは別の噺。


「そりじゃあ行きましょ、朝成しゃん!」


”様”から”さん”付けに変わっていたのに気付いていた朝成でしたが、
少しも不快な感じはしませんでした。


「そなたが仕切るでない!」


朝成は弾けたように笑いました。






佐和山城までの途上、お家元は馬上の人となった朝成の顔を何度もチラ見していました。


「(この人が”石田右近朝成”しゃん・・・
 4日後にはその生涯を終えられてしまう運命なんでしゅね・・・・・)」


お家元は人の死というものにまだ触れた事はありませんでしたが、
残り少ない生命の若武者を前にして神妙な面持ちになっていました。





「(また見られている・・・)」


朝成は自分の近くを連れられているぬこに何度も盗み見られているのに気付いていました。


「(何故あのぬこはあのような儚い者を見るような眼で儂を見るのだろうか・・・)」


朝成はその理由を考えましたが答えは見つかりませんでした。




佐和山を登り、本丸の一室でおとなしく待つように指示されたお家元とタイガーしゃん。


「この時代の取調べを受ける容疑者にしては格別の待遇でしゅよ、ひこにゃん達は」


彦根城の表御殿の豪奢な造りに慣れたタイガーしゃんは、
贅沢に造られていない内装の佐和山城に少々面を食らっていました。
その様子をお家元は見抜いていたようです。


佐和山城が落城後、東軍の兵が
”石田治部の城ならば、さぞ贅を尽くした華美な造りで、蓄えも相当あるに違いない!”と
乗り込みましたが、城内は一切の無駄を削いだ粗末な造りだったと謂います。
三成は常々、”家臣足る者、主君より戴く禄を丁度遣い合わせて残すべきではない。
禄を貯めるのは盗人に等しく、遣い過ぎて借金をするのは愚か者だ!”と言っていました。



「お家元、住職に聞いた日付で今日が何頃かお分かりですか?」


「あい・・・・・・・・・・、慶長5年の9月14日と言ってましたね、おしょさんは・・・
 タイガーしゃん、ひこにゃん達は日本が一番大変な時に来てしまったみたいでしゅ・・・」
 慶長5年・・・西暦で言うと1600年でしゅ。
 明日ここから20kmほど東にある関ヶ原という所で、日本で一番有名な大きい戦が起きましゅ、
 ”関ヶ原の戦い”でしゅ!
 そしてこの城にいる人達は一人の例外もなく、その戦の勝敗に運命を
 翻弄されてしまうんでしゅ・・・」


お家元がタイガーしゃんに歴史的事実を告げた頃、本丸の奥では朝成が密談をしていました。


「住持からの知れせで向かって如何した、右近」


「それが奇妙な者達に遭ってございます、祖父様」


「城門をくぐった所を見ておったが、確かに妙な形のご仁じゃったな」


「ですが兜を被った白い者は何か不思議なものを感じさせます・・・
 得体の知れないと言ったものではなく、何かこう・・・
 我らにとって得がたいというか、上手くは言えませぬが・・・」


「よかろう、その者達の吟味に儂も立ち会おう!」


「父上!」


「よいではないか、右近の感じたものが何か、儂らで見極めようではないか」




程なくしてお家元達の部屋へ足音が近付いて来ました。


「タイガーしゃん、声が掛かるまで頭を上げないようにして下しゃいね」


「はい」


上座に向かって平伏しているお家元達に


「あーよいよい、堅苦しいのは抜きじゃ、面を上げていただけぬか」




「恐れいりましゅ・・・」


顔を上げた二人が仰天します!




「と、富しゃんでしゅ!」

「は、はい、坊主頭だけど、とと富さんそっくりです!」


”タイム・スリッパ”よりもびっくりした二人でした。



正面に座っていたのは、石田隠岐守入道正継。

その左右に、石田木工頭正澄、石田右近朝成が控えていました。




           つづく







次回予告 )

運命のイタズラで石田一族の元へやって来たお家元!

やがて事態は抜き差しならぬ状況へ進んで行く事に!

そして正継の提案を受け、お家元はとうとうあの場所へ足を運ぶ事に!


第三章 ~風雲・そして関ヶ原へ~














石田隠岐守入道正継(いしだおきのかみにゅうどうまさつぐ)  ・・・ みつにゃんのおとーしゃん

石田木工頭正澄(いしだもくのかみまさずみ)           ・・・ みつにゃんのおにーしゃん

石田右近朝成(いしだうこんともなり)                ・・・ みつにゃんの甥っ子達
石田主水正(いしだもんどのかみ)

石田隼人正重家(いしだはやとのかみしげいえ)         ・・・ みつにゃんの息子達
石田隼人正重成(いしだはやとのかみしげなり)

大谷刑部少輔吉継(おおたにぎょうぶしょうゆうよしつぐ)     ・・・ おおたににゃんぶ

豊臣秀頼(とよとみひでより)                     ・・・ みつにゃんの主君
                                         亡き太閤秀吉の遺児にて天下人
                                         8歳

 




インターミッション XIV

2010-04-24 04:17:30 | 彦根ノムコウ
昔この国には武士(もののふ)と呼ばれる戦場での働きを専らとする
生業(なりわい)の人々がいたそうです。

ある者は自らの武勇を示す為に、ある者は立身出世を叶える為に、
ある者はその名を後の世に残すために・・・

数多の思惑を持ったそんな武士の中、
亡き主君の為、その全てを掛けて主家を護る藩屏にならんと
強大な勢力に挑んだ高潔な一族がいました。

今でも彼の一族の事を想うと涙が浮かびます。

これは我が主と私が、ある一族と出遭い別れた記録です・・・

生涯忘れぬために、また故郷に戻ってから
あの国にはかつてこんなにも義や忠を重んじた人々が居たんだと
伝え続けるために・・・



                                 タイガー




武士たちの謳(もののふたちのうた)
 第一章 ~漂流・途方に暮れる二人~








2010年4月某日
彦根城 表御殿





毎日の登場のある4月某日、一日の彦根城でのスケジュールを終え
自室に戻って一息ついた後、読書に勤しむお家元。


「ふむふむ、ふ~むふむ・・・」


「(お家元が一所懸命何かを読まれている・・・)」





お家元が熱心に読書をしているのを表御殿の庭から遠巻きに警護しているタイガーしゃん。
その時パタンと本が閉じられたので、


「何を熱心に読んでらしたんですか?お家元」


「あい、こりは○アゴスティーニから出版されている”ぬこでもわかる関が原の戦い”って
 解説本でしゅよ、タイガーしゃん。
 秋子しゃんが
 『お家元足る者、彦根の成り立ちに関わる事柄は識っておかなければいけませんよ』
 って言うもんでしゅからね」


「なるほど、歴史の勉強に励んでらっしゃったんですね」


「あい、でも今日で大体読み終えることが出来ました。
 夕食前の遠乗りに行って、お腹を減らしに行きましゅか、タイガーしゃん」


「はい!」


30分後、澄み切った夕暮れの中、天守前広場の端の石垣の突端から
彦根の街を見下ろす二人。




「タイガーしゃん、イイ眺めでしゅね~」


「はい、故郷の皆にも見せたいぐらいの眺めです!」


「あっ!馬屋の辺りから手を振ってくりてる人がいましゅよ!あ~~い♪」


「・・・・??あ、あれれ??」


「どしたんでしゅか?タイガーしゃん」


「いえ・・・・なんでもありません、見間違いか気のせいだと思いますから・・・(焦)」





「そろそろ秋子しゃんが晩御飯の支度をしてくれてる頃でしゅね、
 タイガーしゃん下りましょ!」


そういうとヒラりとタイガーしゃんの背に乗り、帰り道を指示するお家元。。


「観光客の人と遭うと驚かせてしまいましゅから、
 黒門口の方から道なき道を下りましょ!」


「了解です!」





返事と同時にお家元が瞬きを2度3度する間に、あっという間に西の丸に達し、、
次の瞬間には木々の茂った斜面を駆け下っていたタイガーしゃん。


「わっ、いきなり霧が!とと止まって下しゃい、タイガーしゃん!」


「彦根ではこの季節にこんなに霧が発生するんですか?」


「ひこにゃんも初めてでしゅ・・・こんな深い霧は・・・」


主従の周囲を押し包むような旋風と濃い霧が流れ、ホワイトアウトさながらでした。

パリッ!パリパリッ!


「静電気でしゅかね?帯電して火花が!」


「お家元!霧が晴れます」


たった今まで伸ばした手が見えないほどの深い霧が晴れた瞬間、二人がギョッとしました。


「わっ!真っ暗でしゅ、今まで明るかったのに・・・」


「なんでイキナリ夜になっちゃったんでしょう・・・???」


「と、とにかく目が慣れないうちは危ないでしゅから慎重に下りましょ、タイガーしゃん」


「は、はい」


駆け足をやめ、木々の茂った斜面をゆっくり下りていく主従、


「そろそろ内堀のどこかに着いてもいい頃なんでしゅが・・・」


「お家元、波のような音が微かに・・・」


「波の音!? 変でしゅね・・・内堀にそんな激しい水の流れがあるはじゅは・・・」


まだ暗さに目が慣れないうちに、確かに波が打ち寄せる水際に達しました。


「おかしいでしゅね・・・石垣の上ではなくいきなり水際に着くなんて・・・」


その時ちょうど雲の切れ目から月が射し始め、辺りの景色が主従の前に開けてきました。


「お家元・・・琵琶湖が目の目に!」


ますますお家元の不審が広がります。
本来なら下りた先には内堀が、その先には玄宮園があるはずでした。


「絶対変でしゅよタイガーしゃん、お堀も越えず斜面を下った直後なのに・・・
 方角的にも有り得ましぇんよ!
 こりじゃあ彦根城の真下まで琵琶湖が迫っていることに・・・・・・
 た、大変でしゅ!」


お家元の驚愕は平時ならば至極当然、いえむしろ英邁な状況判断といえるでしょう。
咄嗟に表御殿と城下が浸水などの水没被害に遭ったんだと思い至ったのは流石というべきでした。


「タイガーしゃん、左手に琵琶湖を見ながら駆けて下さしゃい!
 一刻も早く表御殿へ!秋子しゃん、どうかご無事で・・・」


タイガーしゃんの健脚ならば1分と掛からず表御殿に着くはずでしたが・・・


「水害のせいなんでしゅかね?・・・街の灯りがなくなってましゅ・・・
 あの橋はなんでしょ?まるで見覚えのない景色でしゅ・・・」


その時お家元が見たのは湖に架かる立派な長い長い橋でした。
一瞬、瀬田の唐橋かなとも頭をよぎりましたが、今は急ぐので
それどころではありませんでした。


後で解かったことですが、これは正確には琵琶湖ではなく”松原内湖”で
架かってる橋は”百間橋”でした。



進めども進めども草深い野原が続くだけで一向に表御殿には辿り着けません・・・


「・・・・止まって下しゃい・・・タイガーしゃん・・・」


背に乗っているお家元の様子から容易ならざる事態と察したタイガーしゃん・・・


「タイガーしゃん・・・・信じられましぇんけど彦根城が消えてしまってましゅ・・・
 いえ彦根城どころか学校やお堀に街全部が・・・」


「・・・タイガーが無闇に走ってお城から離れすぎてしまったんでしょうか?」


「・・・いえそうじゃありましぇん・・・東に見えるあの見覚えのある山の稜線は確かに彦根なんでしゅ・・・
 でも肝心のこの右手の山に彦根城がないんでしゅ、堀も石垣も・・・」



異常な事態にしばらく沈黙が続いた後、タイガーしゃんがある事に気付きました。


「お家元!灯りが見えます、山の中腹に!行ってみませんか?」


「・・・ほんとでしゅ、行ってみましょ!」


藁にも縋る思いで辿り着いた先に見えていた灯りの正体は、寺院らしい建物から漏れていた灯りでした。


「ごめんくだしゃい!だりかいましぇんか?」


ゴト・・・ガタガタ・・・


「こんな夜分に訪ねて来るなど・・・、一体どなたかな?
 わっ・・・!! そそそその方ら何者じゃ!?」


「ひこにゃんでしゅ!こっちはタイガーしゃんでしゅ」


「なんと面妖な・・・ん?いやよく見ると中々愛しげな・・・
 野党や落ち武者ではないようじゃな」


中から出て来たのはこの寺院の住職のようでした。


「実はひこにゃん達、道に迷ってしまったんでしゅ。
 ここがどこかお聞きしたくて・・・」


「ここは彦根山にて、当寺院は役行者像を安置しておる名刹・彦根寺じゃが」

 
”彦根”という言葉には安堵を覚えたタイガーしゃんでしたが、
彦根の住民でお家元を知らないなんて事があるだろうか・・・と
背筋が凍えるような違和感でした。


「そうでしゅか・・・もしかしたらとは思ってたんでしゅが・・・」


「(えっ?)」


「すみましぇん、出来れば夜が明けるまで、こちらのお寺に泊めて貰う訳には
 いきましぇんかね?」


「ふむ・・・・一晩ならば庇を貸してもよかろう、本堂の隅を使うがいい」


「すみましぇん、おしょさん」


住職の厚意でとりあえず落ち着くことが出来た主従。
でも泊まる事を許してくれた割には、板の間の本堂の隅で
寝具も貸してくれる様子もありません。
宝燈に灯っただけの頼りない灯りの中、


「・・・お家元、聞いてもいいですか?
 さっきもしかしたらと思ったと仰ってましたよね?
 お家元はここが何処か気付かれたんですか?」


「あい・・・・正直信じたくはないし、確信が持てないんでしゅけどね・・・
 でも朝になったら答えが見えるかもしれましぇん」


「”見える”?解かるではなく”見える”ですか?」


「そうでしゅ!
 とにかく今夜は休みましょタイガーしゃん、
 無理やりにでも眠らないと明日からの体力が続きましぇんよ。
 起きたら元に戻っているのが理想でしゅけどね・・・」


そうは言われても異常な状況で中々眠れそうもないタイガーしゃん。
意識が遠くなったのは、お家元の寝息が聴こえて大分経ってからでした。



顔に陽が当たる感覚で目を覚ましたタイガーしゃん、
障子越しに外が明るくなっているのが分かりました。


「お家元!?」


隣りに眠っていたお家元の姿が見えなくて焦るタイガーしゃん
焦って本堂から出ると、境内に立っているお家元が見えました。


「ホッ・・・
 お家元がいなくなってしまったかと思いましたよ(苦笑)
 ・・・お家元?」


「・・・・タイガーしゃん、あそこを見て下しゃい」


「あっ!彦根城が!!
 なんだ、やっぱりお城から離れてしまってたんですね!」


「・・・タイガーしゃん、残念ながらありは彦根城ではありましぇん。
 彦根城は三重三階の天守、ありは五層の天守でしゅ」


「ではあの城は一体?」


「あの位置に建っている五層の天守といえば、過去に一つしかありましぇん!
 ありは”佐和山城”でしゅ!
 タイガーしゃん、ひこにゃん達はどうやら”タイム・スリッパ”をしたみたいでしゅ!」





「タ、タイム・スリッパ!?」






ツッコむ人がいない二人だった・・・




        つづく







次回予告)


二人に迫る鎧武者の一団!

物語の舞台は伝説の城”佐和山城”へ!

八方塞がりの苦境の中、お家元とタイガーしゃんの運命は!?



第二章 ~邂逅・石田一族~



ひこにゃん イヤイヤ!

2010-04-19 22:19:41 | 彦根にひとつだけの花
2010年3月4日
彦根城 博物館内 講堂
第参陣 最終回
2ショの新しい取説編




この日描かれていた傘を差しているもちさん

それもとうとう見納めです。




「・・・・・・・・・感傷中みたいでしゅけど、入ってもいいでしゅかね?」




オヤツを食べて戻って来てくれたもちさん

みんなの見納めの本命はもちろん、あなたですとも!





「あい、ひこにゃんイラスト以上の仕事を約束しましゅよ!」




 ガッ




 ガッガッ




「でも気合だけでは越えられない壁もありましゅ・・・」(笑)




 ツツツツ・・・




「今日最後の回でしゅね」




「お願いしましゅ!」




「ようこしょ!ようこしょ!」




「しょれ!」




もちさんの魔法が沢山つまった




 ごそごそ・・・




 バサッ!




2ショまでの5分間、雄雄しく振られた日の丸!

左手と左足が麗しいです(笑)






2ショ始まる時の注意の中で、もちさんに体重を掛けたり
危害を加えないようにというのは必ずある件りなんですが・・・




「手を繋いでもらうのは一向に構わないので!」

というお兄さんの言葉と同時に・・・

 スッ・・・




「撮影の際にはこうしてひこにゃんと手を繋いで上げて下さい」






 ぴょーーん






 ぴょんっ




 ぴょーーーん




「あい、お願いしましゅ」




「でもですね・・・」




「角(脇立)とかは曲がっちゃうんで触らないで下さいね」




「ここは勘弁して下しゃい・・・」 イヤイヤ(笑)




そんな出だしで和やかに円やかに2ショが催されました





2ショ後に出てくるのはキツネ色に揚がったアレです





「よいちょ」




この時間、もちさんが持ってきたお弁当は・・・

「こりでしゅ!」




名古屋の洋食屋さん”欧味”さんだって、この大きさのはありませんね(笑)




ソースが!
頬すりには気をつけて下さい!(笑)







 キラーン




 ずり・・・




 ずりずり・・・




頬すりするようなプリティな仕種からは満面の笑みを、
こうして無造作に引きずられると失笑を誘われてしまいます

もちさんは色んな笑顔を引き出してくれます





カウントダウンへ続く扇子を取りに行ったもちさんの遠景です





ですが今回私はここまで。

カウントダウン前に講堂から失礼しました

帰った訳ではなくて、ちょっと向かう所があったので。

でももちさんの見送りはしっかりと!
で撮ってると全力で見送りが出来ないので
今回撮影はしませんでした

でもその甲斐あって自己満足最高峰なバイバイでした






”0304”完了です
















今回はラストが「あれ?これで終わり!?」的な仕上がりになってしまったので(苦笑)
次回の更新について少し・・・





一年ぶりに新しいカテゴリーを立てようと思ってます


内容は”白いイナズマ”の延長なんですが、趣を異にするので別カテに。
”彦根ノムコウ”といいます

張り切ってロゴも作っちゃいました







内容はコアな上、実験的な連作形式になるので
みんなひこ×ひこから離れていっちゃうかもと危ぶんでいます

でもやろ!




ひこにゃん ”Curtsey”

2010-04-15 23:14:07 | 彦根にひとつだけの花
2010年3月4日
彦根城 博物館内 講堂
第弐陣 其乃肆
&”The third time was the charm”編




The third time was the charm = 直訳で”三度目の幸運”ですが
意味合い的には”三度目の正直”ですね





"礼三息”から立ち上がったもちさん、この時はまだ3歳ですが
既に4歳の風格を備えていますよね(笑)
 




「なんか、わしゅれているような・・・???」




「しょうだ!




ベリしゃんを置きっぱでしゅ!」






「よいちょ」




 むんずっ!




ころん・・・

「あり?」




「もっかいでしゅ」




ころころ・・・

「む、むじゅい・・・




「ドンマイッ!」




「あい!その通りでしゅ」




励まされたら奮わないもちさんではありません!







「しょれ!」




 ガシッ!!




「やりましたよ、みなしゃん!」






そしてカウントダウン!
もちさんがフィーチャーしたのはブルーのタンバリン!





「しょれ!」













「ゼローーーッ





13:30の回は”イチゴ大福”の回でしたね(ご拝借☆)
 




もちさんが専用のルート(笑)で戻ります
 




この日はみんな遠巻きに見送っていて、肉迫する方はいませんでした





「見送り、すみましぇん!」




数々の歴史的価値の高い収蔵品を誇る博物館を
人ではない者が歩いています(笑)

この非日常的な空間を求めて全国から人が集まるんですね





カウンター前の第一の見返りポイントで
もちさんが腕を∞(無限大)の形に滑らかになぞらえます!
記憶が揺さぶられる、こ、こりはっ・・・・
















カッ”カーテシー”
再び観れるなんて!





「そりじゃあ」




そして軽快なスキップで奥へ奥へ










 くるっ!




「おやつに呼ばれてきましゅ




”0304”もようやく終わりに近付いてきました








ひこにゃん 魅惑の等身

2010-04-13 00:00:01 | 彦根にひとつだけの花
2010年3月4日
彦根城 博物館内 講堂
第弐陣 其乃参
そして今日という日に・・・編





散々”ばふばふ”した後、ベリーベリーにはちょっと休憩してもらいます

そしてもちさんは”魅惑の鏡餅”状態へ



















「よいちょ」










ベリしゃんはここへ」






ここでもちさんが持ってきたのは、講堂でのみ見れる”座礼”でした。
お正月に続き再び見れるなんて!

この日の前ならえは控え目でした(笑)






身体を折り曲げるのを決して急ぎません!
礼を尽くす時の所作の何たるかを知っている証拠ですね







そして身体を起こす時も同様です





でもお正月と目立って違う点がありました!
身体を起こし終わった後に、上半身だけ座ったままで
一瞬背伸びした点です





これはその後もとの自然な姿勢に戻った瞬間です。
比べると分かりますよね





これを見ていた瞬間都合よく解釈してしまいました
きっと息大きく息を吸った瞬間かも!と(礼三息)

でも大きな動きをした後に深呼吸するのは、体が普通に欲する事なので
それは自惚れが過ぎますね、反省。





もちろん正面だけでなく、左右扇形に3方向に死角はありません






















今回の更新は記事の内容云々よりも、ある一言が書きたくて
それに併せて日付と時間を狙いました!





   ”お誕生日おめでとうもちさん





ひこにゃん Very・Very・Berry

2010-04-10 00:15:15 | 彦根にひとつだけの花
今回の主題は”ベリー・ベリー・ベリー”と詠みます

響きと韻で付けました。



2010年3月4日
彦根城 博物館内 講堂
第弐陣 其乃弐
圧巻!キャッスルベリー編



主題も副題も今回揃えた造語です(苦笑)




2ショを終え、乱れた毛並みを整えてもらい
ピカピカになったもちさん!


「ツヤピカでしゅ」




今回の記事の主役を取りにへ手を伸ばすもちさん







 




きっとプレゼントされたモノなのでしょうね

大きな大きな”キャッスルベリー ”(ないです!そんな品種は・苦笑)

もちさんが中に鈴が入っているのを、小刻みに振って教えてくれました!
 チリン♪チリン♪




そしてゴムで吊られているのも教えてくれました





次の瞬間からキャッスルベリーのヨーヨーのドリブルが始まりましたから





でも最初勢いがつくまでは狙いが定まらないらしくて
左右に振れてしまってました







でも次第に勢いに乗ってくると、もはや手元も見ずに弾き続ける有様です(笑)

流石リズム感とマスタースピードに於いては彦根に並ぶ者ナシです!

いえ、普段の練習の成果なんでしょうね











もちさんが気付くか気付かないかくらいで前傾姿勢なってきてます





 ダダッ!

「あっ!」






ザザーッ




ササッ






赤い境界線まであっという間のダッシュとバックでした!
ドリブルしたまま鈴の音も絶やさずにでした!


「フフフ、びっくりでしゅか?」





「しょれ!」






 グイングイン!






 シュッ






 ピトッ。




て、あれあれ




一体どうやって持っているんでしょ???




「そりは教えられましぇんね」




そして少し位置をズラしてもちさんのサプライズは続きます(笑)





 ダッ










 バッ




 キュッ

これイイ!(笑)









「どーでしゅ!」

み、見事です!





「ふー




「・・・・・」






「・・・ちょっと頑張りしゅぎたかも・・・




「ふー・・・・




「でもだいじょーぶっ!」




「あっちゅいあっちゅい」 パタパタ




これで打ち止めと思わせて、もうひとサプライズ繰り出してくるのがもちさんです!












??









 ビューーーーン




キャッスルベリーがコメットベリーに(笑)
 



「うふふふふ」




静止画でしか気付けない数々のもちさんが潜んでいた回でした





「あい

の位置が絶妙(笑)





の呼び名はこの記事の中だけで呼んでいるものです。
プレゼントされた方には大変な失礼を








ひこにゃん C2

2010-04-04 20:50:18 | 彦根にひとつだけの花
2010年3月4日
彦根城 博物館内 講堂
第弐陣 其乃壱
~登場から2ショまで~
もちさんの指揮統制の元(笑)編





ご家中の皆さんに導かれて講堂に集った見物の方々。
平日で人気の無いロビーを人知れずフニフニしながら向かってきてます(笑)










 



「今そっちに行きましゅからね」




重い扉が開かれるのを、今か今かと待ちます





 ゴトッ

「うふふ」




まだ扉の向こうなので、扉正面の方々のみのファーストインプレッションです





「どもでしゅ」




「よいちょ」




 ガツン!




「うー

兜がつかえてしまってもアンヨだけは前へ進もうと講堂の中へ(爆)





「今回も成功には至りましぇんでした・・・

講堂に入る度にもちさんの挑戦は続きます





「お昼をモリモリ食べて元気なひこにゃんでしゅ!




拍手トゥギャザー状態でセンターへ(笑)









瞳を輝かせながらセンターに到着!

「ひこにゃんでしゅ」




「すみません、まだお客さんが入ってみえますので、
   少しずつ前の方へ全体的にお詰め下さい」

と、宰領役のお兄さんからお願いが出ると・・・




スローな手招きで皆の動きを促します

手招きのゆっくり加減が焦らず動かせる原動力になっています。
もちさんに躍らされるのは、素直に楽しいですからね









「ゆ~っくり、ゆ~っくり詰めて下しゃい」








指示通りに前に詰めてくれたミンナのため、この回も行われる事になった2ショ。
それまでの5分間、一所懸命ポージングに精を出すもちさん





お得意のポーズ(笑)







「どもども」




「呼びました?いしょげ、いしょげ!」




「あい!」




そして2ショの時間がやってきました


「それではこちら側を先頭にして頂いて・・・」

と同時にもちさんが両手を振りかぶります。




「ここ!」




「向こうに向かって並んで下さい。」

「こう!」






「こう!」








「こう!」






「こう!」




「もう1っ回、ここから~」




「こう!」






「こう!」








「こう!」




「順番に待ってて下しゃいね」




以前の記事で書いたように、この回は2ショに並ばずに
もちさんの一組一組への対応と振る舞いを堪能しておりました


そして2ショが終わると見たことのない果物が
ここからお出ましになりました
 









今回の主題のC2は指揮と統制(Command and Control)の頭文字の”C”2つからで
俗に”C2”と呼ばれているものからです