熱帯魚工作箱

熱帯魚飼育関連の自作用品集

目的の記事が見当たらない時は『カテゴリー』からどうぞ

小型水槽用CO2ミキサー

2006-08-06 23:28:28 | 小型水槽用CO2ミキサー

発酵式CO2発生器にベストマッチな水槽内設置型の自作小型水槽用メンテフリーCO2ミキサーです。

材料
本体に使う透明な筒(今回は直径3cm×長さ12cmのアクリルパイプを使用)
本体のフタに使うゴム栓など
6mmぐらいの透明パイプ
5mmぐらいの透明パイプ
細かい泡の出るエアーストーン(スドー バブルメイト)
6mmシリコンホース
7mmシリコンホース
本体固定用キスゴム

構造
今、うちの90cm水槽で10年近く働き続けている自作のCO2ミキサーがあります。

 構造はこのようになっています


フタに開けてある穴は4つ
一番左の穴はディフューザーへつないで外部フィルターからの水流でCO2を循環させています。
左から2番目の穴はサイフォンが取り付けてあります、
右から2番目の穴はCO2ボンベに繋ぎます。
一番右の穴は普段は閉じていて、必要な時に強制排気させるために作りましたが実際には必要ありません、無くても大丈夫です。


まず、CO2ストーンから出たCO2が筒内に溜まります、そのCO2をディフューザーで再び泡にして循環させてCO2を無駄なく溶け込ませようという構造です。
ただ、筒内のCO2は定期的にリセットする必要がありますが、時々手作業でCO2を排出させていたのではメンテフリーとは言えません。
そこで登場するのが「サイフォン」です。
 筒内の水位が★印まで下がるとサイフォンの働きによって溜まっていたCO2が一気に排出され、自動的にリセットされます。
このサイフォンが無いとメンテフリーにはなりません。
実際には、筒がコケだらけになるのが気にならなければ、CO2ストーンが目詰まりするまで(約6ヶ月)メンテフリーです。
今は、C02ストーンが目詰まりした時の掃除がじゃまくさいのでエアストーンと交換し
てあります。

構造について理解していただけたでしょうか?

そこで、同じ構造の小型のものを製作します。
でも小型水槽に使えるディフューザーが市販されていないので自作することになります、ディフューザーに似たものや、ノズルを使ったものなどをいろんな素材でいろいろ試してみました、(失敗作) ようやくたどりついたのがこんな形のものです
パイプをベンチュリーさせて負圧のかかる場所に穴を開けてCO2を巻き込む構造です。



本体とディフューザーの構造はこのようになっています

Aはディフューザーで、フィルターのポンプなどから水流をもらってきます
BはCO2発生源につなぎます
Cはサイフォンです

まず6mmのパイプを熱して、ドリルの刃のおしりで凹みを作ります



次にCO2を取り込む穴を開けます



パイプを曲げて吹き出し口を作ります、パイプの曲げ方は、シリコンホースや電気のコードなどの、プラスチックよりも熱に強いやわらかいものを中に詰め、バーナーで熱して曲げます

構造図のどちらの形でも泡は出ますが、穴の開け方、パイプの曲げ方などによって性能はまちまちなので、何本か作る必要があります。
パイプを曲げる方向や長さによっても泡の出かたが違ってくるので、中間でパイプを切ってシリコンホースでつなぎ、色んな組み合わせが試せるようにしてみました



水流の吹き出し口も、パイプを曲げるのが苦手の方のために、片方に栓をして横穴を開けたものも作ってみました。
納得がいくものが出来たら、サイフォンパーツも同じように曲げて作っておきます。
ゴム栓に穴を3つ開けて組み立てです。



拡大図はこちら

次に水流をどこからもらってくるかです、専用に小型の水中フィルターを入れてもいいのですが、夏場の水温上昇が気になるのと邪魔なので、今回は上部フィルターの水中ポンプから水流をもらうことにしました。
水中ポンプからのパイプの途中に横穴を開けて水流を取り出します



上の写真のような斜めに切ったパイプを切り口を水流に向けて差込ます




あとは、出てくる水の出方を調整して水槽にセットするのみです。

水槽に溶け込ませるCO2の量は水流の強さで調整します。
夜はCO2の添加を止めるかエアーレーションをするなどの工夫をしないと水槽の住
人が酸欠になります。
小型水槽用といいながらこのサイズだと45cm水槽でも十分な能力があります。


追記
このCO2ミキサーはディフューザー部分の出来によって大きく性能が変わってきます。
熱による曲げ加工がある上穴を開ける場所によっても性能がかわるので何本も作ってその中からベストなものを選んで使うことになるので無駄が多く製作時間もそれなりにかかります。
その後もディフューザー部分の改良を続けていて構造がもう少し簡単で熱加工がなく性能が安定したものが出来たので補足させていただきます。



6mmパイプの中がベンチュリ構造になっていて横穴から気体を自吸する構造になっていて細かい泡を作り出すことができます。
構造は下の図のようになっています。


6mmパイプの中に両端を斜めにカットした4mmパイプを差し込んで一番狭まっている部分の少し下流に横穴を開けてあります。 中に差し込んであるパイプがベンチュリ(なだらかなくびれ)の役目をします。 ベンチュリと言えば砂時計のような滑らかな曲線を思い浮かべていたのですが 断面積がだんだん小さくなればいいのだからひょっとしたら斜めに切ったパイプでもいけるかも?と思い 試作してみたら思った以上に細かい泡が出るのでちょっと感激! 当然内側のパイプの内径が小さいほど(流速が速いほど)性能は上がりますが流量は減ります。





ベンチュリ部分のパイプの内側は水がちょっとでもスムーズに流れるよう内側を面取りしておきます。



横穴はベンチュリ部分の一番狭まっている部分より少し後ろであればどこに開けても構いません。

6mmパイプでも8mmパイプでも機能するということはもっと太いパイプでも機能しそうなのでいっそのことエーハイムのパイプで作れば色んな場所に使えて応用範囲がとっても広がりそうです。 このパイプで作れば強度も十分な上見かけは小さな横穴を開けてあるだけなので水槽外でも使えそうです。

そこで・・・自作ディフューザーへ続く

製作される場合には必ずこちらをお読み下さい


コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 作る前に・・・ | トップ | ペットボトルの蓋の加工 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿