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自作 ディフューザー

2007-01-02 23:45:58 | ディフューザー

水草水槽にCO2を強制添加する為のディフューザータイプの自作CO2ミキサーです。
見た目はパイプに横穴を開けただけに見えますが内側はベンチュリ構造になっています。外部フィルターの出水側のホースに横穴を開けただけのものに比べて細かい泡を作り出す事ができます。
ネットで調べてみると市販のディフューザーを加工してホースに接続する方法やCO2ストーンを内蔵するなどして泡を細かくして強制添加する方法などが紹介されていますが 市販のディフューザーを使う方法は強度と水の抵抗がちょっと気になります。ディフューザーのノズルを大きくしたりするとバランスが崩れて性能が発揮できなくなってしまいそうです。 小型のCO2ストーンを組み込むのが泡が細かく効率が良さそうですがしっかりと水漏れ対策をしっかりとしなくてはなりません たまにはCO2ストーンが目詰まりしていないかチェックすることも必要でしょう。 それぞれの方法に特徴があるので 水槽の大きさや設備を考えてベストな方法を選びましょう。
今回紹介する方法はCO2ストーンを使う方法より少し泡は大きくなりますがコンパクトで水漏れ対策も簡単な方法です。

構造は下の図のようになっています

水の流れは左から右です。 

構造についての詳しいことはこちらの追記部分をご覧下さい。
エーハイムのパイプの中に差し込んだ両端を斜めに切ったパイプがベンチュリ部分でこの構造により横穴から流体を吸い込むことが出来るようになります。

材料
エーハイムのパイプ(外径13mm)
10mmパイプ
8mmパイプ
6mmパイプ



作り方
まずベンチュリ部分を作ります。 10mmパイプの中に8mmパイプを差し込みます(場合によってはその中に6mmパイプも差し込みます) 両端を斜めにカットして内側を面取りします。 パイプは加工がしやすく衝撃に強いABS樹脂製のパイプが便利です。ベンチュリ部分の長さは5~8cmぐらいが適当でしょうか・・ あまり短すぎると横穴を開ける場所が微妙になってきます。



ベンチュリ部分が出来上がったらエーハイムのパイプに差し込み いちばんくびれている部分より少し後ろに横穴を開けベンチュリ部分の固定を兼ねて細いパイプを差し込んで(今回は2mmのステンレスパイプを使用)完成です。横穴は差し込むパイプよりやや小さめの穴を開けてパイプを慎重に叩き込むようにすると水漏れを防ぐ事ができます。 プラパイプの場合には割れに注意しましょう。
完成後 横穴周辺から水漏れが無いか確認しておきます。

このディフューザーの性能はいちばんくびれている部分の穴の大きさで決まります。 もちろん小さいほど(流速が速いほど)出てくる泡の大きさは小さくなりますが抵抗が大きくなり水の流量は減ります。 あまり流量が減ると外部濾過器の濾過能力が変わり水槽のバランスを崩してしまうかも知れません。エーハイムのディフューザーのノズル部分の内径を計ってみたら 3mm!でした。
そこで・・・
穴の大きさと流量の関係を水槽の一定量の水を汲み出す時間で調べてみました。
無負荷時の時間をを「1」とすると
・自作ディフューザー(最少径6mm)は1.4倍
・自作ディフューザー(最少径4mm)は2.6倍
・エーハイムディフューザー(ノズル径3mm)は3.6倍
・・・というこで
実験条件によって結果は変わってくると思われますが最小径と流量は比例するようです。
エーハイムのディフューザーの性能はさすがですが流量は無負荷時の28%にまで下がってしまいます。 ちなみに自作ディフューザーの流量は4mmは38%で6mmは70%になります。 流量を多くすると泡は大きくなり くびれ部分を絞って流速を上げると泡は小さくなります。流量の事を考えると泡の大きさにちょっと目をつむって最小径は5~6mmあたりが目安でしょうか。
エーハイムのディフューザーは性能が良い分流量も減るので水草水槽のCO2添加用に使用する場合には水槽のバランスが崩れないか注意深く観察する必要がありそうです。 そのかわり濾過器のバルブを絞って使っているような場合にはかえって好都合ですね。 自作ディフューザーもくびれ部分の内径を小さくするとエーハイムのディフューザー並の性能が出ますが流量も同じように減ります。
大きな濾過器に使用する場合にはディフューザー用に濾過器からの水を分岐して使うか小さな外部フィルターを専用に用意した方が良さそうです。

使い方
外部濾過器の出水側のホースのできるだけ濾過器に近い部分を切断してディフューザーの方向を間違えないように接続し、横穴のパイプにCO2添加用のホースを繋ぎます。ディフューザーへの直前に逆流防止弁を必ず取り付けておきます。
水漏れ事故が気になるようなら水槽内で取り付け場所を探します。 見た目はただのパイプなので目立たずに取り付けられる場所はいくらでもあるはずです。
濾過器の出水側にパイプを使っている部分があればその中に組み込んでしまうことも出来ます。 シャワーパイプを使っているのならその中に組み込めばディフューザー付きシャワーパイプになります。
このCO2ミキサーはCO2ストーンなどの圧力を必要とするものを使っていないので発酵式でも使用可能ですがCO2の発生量が制御しにくい発酵式にはおすすめできません。 発酵式でのCO2添加はこちらを参考にして下さい。

このディフューザーを使ったCO2ミキサーの記事はこちらです。



製作される前に必ずこちらをお読み下さい。


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