ハイカーズ・ブログ(徘徊者備録)

「あなたの趣味はなんですか?」
「はい、散歩です」

「こうなる前からですか?」
「いいえ」

這う這うの体で(ほうほうのていで)

2012-06-30 18:50:26 | 歩行禅(ウォーキング編)
もし私が裸足で歩いていたら、どうぞ家人に知らせてください。


介護鬼  菊池秀行 より

若い時分、無住心流剣術・宮田道場の三羽烏と謳われた剛毅はどこへ行ったのか。
だが、もう一羽の烏ー酒見権兵衛は完全に耄碌し、家人の気づかぬ間に家を出て徘徊を繰り返した挙句、今では座敷に閉じ込められる身の上であるという。
景八郎は徘徊中の権兵衛とであったことがある。
噂はすでに耳に入っていたから、どんな凄い有様かと思ったが、きちんと羽織袴をつけていた。
髪も整え、月代も丁寧に剃ってある。

ーなんだ、普通ではないか

「おい」
と声をかけると、こちらに気づいて、相好を崩した。
”鬼の福笑い”と呼ばれる落差の激しい笑顔だった。
おかしなところなど何一つない。血色もいい。
「何処へ行く?」
と訊いたら、権兵衛は妙な表情になって、何を言う?と応じた。
「お城に決まっておるわ。おぬしこそ何処へ行く?登城の時間だぞ」
景八郎はその場に立ち竦んだ。
さしたる衝撃は受けなかったが、なんとなく虚しかった。
暮れの七つ半(午後5時)を少し過ぎた時刻で、たそがれが迫りつつあった。
「ではーわしは行く。おぬしも遅れるな」
こういって権兵衛は歩き出した。
城とは正反対の方角であった。

十歩ほど離れたところで、景八郎はようやく、古くからの剣友が草履も足袋もはいていない裸足なのに気がついた。

熊野古道 中辺路ルート第3回 滝尻王子から高原熊野神社

2012-06-29 10:55:20 | 歩行禅(ウォーキング編)
6月27日(水)
中辺路ルートの二番目にきついところらしい。
雨が心配だったが、ウォーキング向きの曇り空、気温も低めで爽やか。
滝尻王子から高原熊野神社へ。約4km

滝尻から500m毎に番号道標が建てられていて、目安になる。

胎内くぐり

藤原秀衡ゆかりの乳岩

剣の山経塚跡

展望台

針地蔵尊

高原熊野神社(熊野古道中最古の社殿が残る)

昼食は高原霧の里休憩所で、炊き出しのおもてなし







今朝は延命寺から薬師寺、興禅寺に。

2012-06-24 12:08:40 | 歩行禅(ウォーキング編)
6月24日(日)
今朝は昨日の金剛山登山で若干疲れていたのか、5時には起きれなかった。
雨は大丈夫なようなので、黒竹の杖をついて6時出発。
延命寺から千早口駅方面に抜けて、薬師寺、法谷寺、興禅寺、赤坂上ノ山神社と巡って帰る。朝の散歩というにはちょっとハードな2時間半の徘徊でした。

歩くたびにこんないいところに私は住んでいるのか、といつも感動する。




美加の台の団地から山林を抜けていきます。

天見のお城のような立派なお屋敷

こんにゃくです。

薬師寺

暦応4年(1341)五輪塔 大阪府文化財指定


高野線が長閑に走ります。

美加の台トンネルの入り口

興禅寺、市内唯一の禅宗(曹洞宗)の寺。白蓮華で有名

6月の金剛山

2012-06-24 11:17:38 | 歩行禅(ウォーキング編)
6月23日(土)
明日は天気が崩れるとの予報なので、午後から金剛山に登る。
いつもは登山口から登り、同じ道を下っているのですが、今日は伏見峠をくだりロープウェイバス停まで。
金剛山モデルコースA (一般向け約7.4km 2時間50分)






宝剣塔


福石


葛木神社


仁王杉


ロープウェイの真下です。




大徘徊できず・大阪マラソン落選

2012-06-21 17:42:27 | 歩行禅(ウォーキング編)
友だちブログで当選の喜びを聞く中で、私は今回も落選の憂き目。

ランナーエントリー
抽選結果のお知らせ

この度は第二回大阪マラソンにご応募いただき誠にありがとうございました。
厳正なる抽選を行いましたところ、誠に残念ながら落選とさせていただきます。


出場される皆さんのご健闘を祈ります。

老い二人、共に歩む

2012-06-19 10:15:09 | 歩行禅(ウォーキング編)


いつも仲良く・・いい風景。もっとくっついておられたのに、私が近づくとちょっとはなれられた。

駆け抜ける青春・ちょっと早めに来たら高校の陸上部か?風が吹き抜けるように走り去っていった。いいカメラが欲しい。携帯だと先頭をとらえたのに映っているのは最後尾・・・
高齢者の散歩、ジョギングもいいが若い子は違うな。命が躍動している。
そこらでぶらぶらしている子もいれば、ちゃんと頑張っている子もいる。

アオサギ・・だと思う。


蛍を探して徘徊す

2012-06-12 08:29:42 | 歩行禅(ウォーキング編)
車で行くようなところは、めんどくさいのですが、知り合いのブログで徒歩圏内で見られると知り、家内と隣人をさそって蛍狩りに出る。

三日市駅東から延命寺に抜ける古道を石見川沿いに歩く。
ダンススタジオのネオンが輝いていたり、このあたりもすっかり様変わり。

私たちのほかにも見物の人がちらほら出ている。
ちょっと時間が早かったか、川筋には5,6匹しかいなかった。

「民家の裏を流れる水路沿いにたくさんいますよ」
と近所の方が穴場を教えてくれる。

ほー、手が届くくらいのところを、沢山飛んでいる。

私の田舎では、それこそ蛍が乱舞していて、菜種の箒をふると一杯蛍が捕れたものだった。

堺の菅原神社の養殖蛍の鑑賞会はまだあるのだろうか。
ここもなかなか幻想的だった。

暑さに負けない

2012-06-06 19:32:53 | 歩行禅(ウォーキング編)
 
綺麗な虹がかかりました。

人は汗をかくことによって、体の熱を放散し、体温を下げている。
暑さに慣れてくると、汗をかくための自律神経の反応が早くなり、体温上昇を防ぐのがうまくなる。
日頃から運動し、汗をかく機会を増やせば、暑さに負けない体を作ることができる。一日30分を週4日以上、一ヶ月をめどに取り組もう。
朝晩の涼しいうちに、軽いストレッチのあと行う。
運動後30分以内に、コップ1杯ぐらいの牛乳を飲む。
牛乳が苦手な人はヨーグルト、チーズとパンでもいい。
運動後に乳製品をとると、血液量を増やすのに効果的。血液は汗を作る材料なので、増えれば体温調節しやすくなる。

地元版三塔巡拝(延命寺、観心寺、河合寺)

2012-06-03 08:37:15 | 歩行禅(ウォーキング編)
鐘の音に鶯がわす杉木立

朝の散歩は延命寺参拝コースだったのですが、今日はちょっと足を伸ばして、観心寺へ出て、河合寺まで歩いてみました。

延命寺から観心寺まではうっそうとした杉木立の中を歩きます。
獣が出てきそうです。
カラスが鳩かなにか野鳥を襲って食べているところに出くわしました。

観心寺から葛の口までは国道310号線を歩きます。左手に田園風景が広がります。田植えも終わっています。
葛の口からハイキングマップでは住宅街に入るようになっているが、あえて国道を直進。歩道がなくて危険だからですね。
昇條坂というんですかね。バス停がありました。

河合寺は無住寺なのですか。荒れていました。もったいない気がします。



人間は病気の動物である。

2012-06-03 08:13:03 | 雑談
スポーツを考える  毎日新聞6・2夕刊

下り坂では後ろ向きに

丘沢静也 ドイツ文学者

いままで運動らしい運動をしたことがなかったが、こっそり走ってみたら気持ちが良かった。
体の喜びに目覚めて、人生ががらりと変わった。
毎日のように、ダラダラ走り、のんびり泳ぐようになった。
朝走るのがその日のウォーミングアップで、夜泳ぐのがクールダウン。

私にとって運動は食事や排泄と同様なくてはならないものだ。
運動習慣病だ。
ニーチェは「人間は病気の動物だ」と言った。
どうせ病気なら、生活習慣病より運動習慣病の方がいい。

運動ができるのに運動をしない人は、ぜひ体を動かす喜びに目覚めて欲しい。

スポーツで「結果を出す」とか「仕事をする」ということは考えない。
無理をしない。
一人でやるから競争はしない。
距離や回数ではなく、たとえば30分と時間だけ決めて、ダラダラ走ったり、のんびり泳いだりする。

これが運動習慣病を維持するための秘訣だ。
頑張らないのが教養なのだ。

下り坂では後ろ向きに走る。膝への負担が軽減し、なかなか快適。

体が軽くなると心も軽くなる。
記録も、記憶も、感動も欲しくなる。
目標を持たず、結果を求めず、プロセスをゆっくり楽しめばいい。

「静かなスポーツ」はお金もかからないし、生活習慣病にもそれなりに効き目があるだろう。

スポーツの語源は気晴らしであり、競争の意味はない。

静かなスポーツをスポーツの王道と考えるのなら、競技スポーツはスポーツの特殊な一部にすぎない。