アンネイ手帖

キモノや着付け、暮らしの覚え書き。

文楽どっぷり通し狂言「仮名手本忠臣蔵」

2012-11-21 | 日記
大阪日本橋「国立文楽劇場」仮名手本忠臣蔵の後半を見てきました。
4時半から9時までの長丁場、見知らぬおっちゃんに挟まれて
観たり寝たり見たり見たりの4時間半でした。

先月の座談会で、もっと拍手を!とのことでしたので
義太夫の笑いの芸、三味線のベンベンベンベンの繰り返し、
などの見せ場では、おっちゃん達を先導するように拍手してきました。

いくつもの小屋があった昔の話ですから現代のナマっちょろい話ではなく、
話が進むにつれ「えぇー!?」と思うようなからくりが出てきます。
忠義というか、男も女も命をかけて命を捨ててしまうのが美談。
死んでしまうか、はたと思いなおして生きる道を選ぶか、
ドラマチックさは命の在り方にかかっているんですね。

お尻痛いのは前半の部(5時間半)よりもマシではありましたが
次の日もなんだか・・・余韻が臀部に残ります。

何回か足を運ぶと、待ってました!という気持ちでお気に入りの技芸員さんを迎えます。
この日は嶋大夫さん呂勢大夫さんの義太夫が熱くて熱くて!
手に汗握ってしまいました。
それでも、舞台上に映し出される字幕を見ながら、舞台の人形を見ながらです。
人形も目が離せません。
蓑助さんはもとより、勘十郎さんはやはり大好きなのですが、
何が不思議って好きであっても目に入るのは人形なんですよね、当たり前なんですが。
手を入れている背中を見せての見返り姿なんぞは、本当に色っぽい。
隣のおっちゃんもオペラグラスで見たり、唄本を繰ったり。
そうなんです、けっこうやることがいっぱいで、もう大変。
25分の休憩には、せせこまい座席に居ながら膝の上にお弁当を広げて「いただきます」
それをかたずけたら「ご馳走さま」のあと、混む前にお手洗いも行きます。
その間、イヤホンガイドも聴きながら。
ですから、けっこうあっという間に過ぎていくのです。

てなわけで、長い長い忠臣蔵を堪能してきました。
お正月にはおめでたい三番叟が出されます、シャンシャンシャン。
行きたいなぁ。