右利きの皆さんは、おそらく家庭で自身で血圧を測定する際は、左腕にマンシェットを巻かれるのではないでしょうか?
それでは人間ドックや健康診断の時、ドクターやナースはどちらの腕にマンシェットを巻いて血圧を測っていたか覚えていますか、基本的には右腕ではなかったでしょうか?
診察室の構造(机の向き、患者さんと医療者との位置関係など)によっては、左腕の方が計測しやすい場合があるやもしれません。
「心臓は1個だし、血圧ってそこから出てくる血液の血管への圧力のことなんだから、右でも左でもどっちでも同じでしょ!」・・・まあ理論的には。でも解剖学的に、右腕に向かう血管の方が左腕に向かう血管より、心臓に近く、そのわずかな差の分、右上肢の血圧の方が左上肢より高くなっているようです。おそらく5mmHg内外の差でしょうか!?
<ウィキペディアより拝借>
血圧測定の基本は、より血圧の高い方で測定する、です。一度同時に左右の血圧を測定してみるとよいでしょう。左右の血圧差が10mmHg以内であればまあ問題はないでしょう。10mmHg以上の左右差がある場合は、低い方の血管に狭窄等が疑われます。20mmHg以上の場合は速やかに受診し、血管の精査をしてもらいましょう。
ということで血圧測定の基本は右腕で測る、ということになります。ただし、血圧の左右差を意識した上で左腕で測ってもよいと思います。ただし今日は右、明日は左、は止めましょう。一定の時間帯(朝夕2回)、一定の環境で決めた腕の方で測定しましょう。
*朝なら起床後1時間以内、排尿後、朝食前&服薬前に、座って1~2分安静後2回測定し、その平均値を血圧手帳に記入してください。夜は寝る前に、夕食後、服薬済ませてから、入浴したら1時間以上経ってから、排尿後に測定しましょう。
ちなみにクリニックでは、動脈硬化を測定する機械で、左右の血圧(上肢と下肢の4箇所)を同時にチェックできます。
<オムロンのHPより拝借>
さあ、いよいよ7月が始まりました。いわゆる2015年下半期スタートです。今年もあっという間に過ぎそうですが、不穏な火山活動や地震には警戒が必要か。しかしまさか新幹線内で・・・、不測の事態を想定し、自分の身は自分で守りましょう!
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