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『たこつぼ心筋症』を知っておく

2016-04-22 06:37:01 | 循環器

「たこつぼ心筋症」被災地で発症恐れ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160421-00010000-yomidr-sctch

突然の胸痛で病院へ、おっと心電図は広範囲前壁心筋梗塞か、でもちょっと違うような・・・。心臓の超音波検査で、左心室基部はよく動いているが、心尖部がほとんど動いていない、まるで****の様に見える・・・。

「****」=「たこつぼ」です。

たこつぼ心筋症とは、突然発症する左心室心尖部の一過性収縮低下をきたす心疾患と定義されています。ストレスによる神経伝達物質(カテコラミンなど)の分泌異常が心臓の先の方(=心尖部)の循環を悪くし、一過性にその部分の心臓筋肉を気絶させた状態と考えられています。(他にも原因はあると思います)

高齢女性に発症することが多く、また身体的・精神的ストレスが尋常でない大規模震災被災地で発症が増える病態(疾患)とされております。

http://www.jpnsh.jp/Disaster/guideline.pdf

心臓を養う血管(=冠状動脈)が強く狭窄/閉塞する、急性冠症候群(急性心筋梗塞など)とは違い、合併症や持病が重くなければ、入院して安静にしているだけで自然に良くなる場合が多いのが特徴です。(心原性ショック・心破裂・脳塞栓などを発症する場合もあります!)

<たこつぼ心筋症診断のまとめ>
 12誘導心電図:ST上昇、発症後48時間以内に現れるT波の陰転化
 心エコー所見:左室心基部の過剰収縮と、冠動脈の支配からは1枝病変では説明できない心尖部の無収縮
 血液検査所見:急性心筋梗塞と類似した時間経過で心筋逸脱酵素の低から中程度の上昇
 冠動脈造影検査:有意狭窄を認めない
 左室造影検査:冠動脈病変では説明できない心尖部領域の無収縮領域

am4:30の富士山 http://www.fujigoko.tv/live/

am5:30

am6:30 見事な雲海


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