(落合の里駐車場から徒歩で成覚寺へ)
今年のNHK大河ドラマでは、浅井三姉妹ゆかりの伊勢上野城(津市河芸町)が脚光を浴びましたが、
来年の大河ドラマ「平清盛」に関連して、
津市産品の伊勢平氏発祥の地「忠盛塚」と、
津市芸濃町の平家落人伝説の地である「落合の郷」が、
来年は話題になるものと思います。
今回は、落合の郷と平家ゆかりの成覚寺をご紹介します。
(成覚寺の鐘楼と参道の案内板)
津市芸濃町河内地区の「平家落人伝説」の主人公は、
平清盛の孫にあたる平維盛(たいらのこれもり)という武将です。
平維盛の父・重盛は清盛の嫡男であり、ゆくゆくは清盛から重盛、重盛から維盛に
平家棟梁と太政大臣の地位が譲られる予定でしたが、
重盛が平家滅亡(1185)前の1179年に病死、その子維盛は平家の主流から外れてしまったようです。
屋島の戦いに破れた後、維盛は平家一族を離れ、
和歌山県の那智の海に偽装入水自殺を行い、自分は死んだことにして伊勢の国へと逃れ、
芸濃町河内に31人の家来と共に隠れ住んだということです。
その家来達により河内地区が形成され、ここの住人はほとんど落合姓を名乗っています。
成覚寺は、維盛が肌身離さず持ち歩いていた持念佛(釈迦三尊佛)を本尊として創建。
当初は禅宗寺院でありましたが、後の天正15年(1587)真宗高田派に改宗しました。
本堂の裏に維盛の墓があります。
またこちらの住職は維盛の直系の子孫だと言われ、代々小松姓を名乗っています。
生前の重盛が「小松大臣」、維盛が「小松中将」と呼ばれていたことから、
身分を隠すために小松姓を名乗ったのではないでしょうか。
(成覚寺本堂)
(住職の小松さんから話を聞く)
(本堂の天井画)
平家ゆかりのお寺とは言っても、河内集落の過疎化が進み、
お寺の補修もままならない状態でしたが、
このほど本堂の天井が改修され、龍の天井画が掲げられました。
龍の絵は地元の人が描いたものだそうです。
(境内の説明板と維盛公の墓)
>関連する記述
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成覚寺~平維盛ゆかりのお寺(芸濃町河内)
NHK大河ドラマ「平清盛」、伊勢平氏発祥の地~忠盛塚(津市産品)
成覚寺の生け垣の奥に果樹畑があり、
その更に奥の林の中に、芸濃町河内出身で、徳川家康の側室だった「於奈津の方」の生家があったそうです。
於奈津の方(芸濃町出身、徳川家康の側室)
河内集落を流れる安濃川河岸には「落合の郷」と名付けられた、親水公園が整備されています。
この川では天然アユが釣れるため、
夏になると釣り好きのお父さんが、子どもを連れて遊びに来る姿が見られるようです。
2011.9.7.錫杖湖畔散策と平家の里(津市芸濃町河内)
石彫体験・芸濃町落合の郷
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