ならなしとり

外来生物問題を主に扱います。ときどきその他のことも。このブログでは基本的に名無しさんは相手にしませんのであしからず。

中立説を紹介するときに薦める2冊

2010-07-16 12:51:58 | 進化生物学
 今日は分子進化の中立説を学ぶのによいと思われる本を紹介します。
本当のことを言えばこれらの本は「遺伝的多様性に関する私見」が全て終わってから紹介するつもりでしたが、梨の怠慢もといスランプでこのままではいつになったら終わるかわかりゃしないので今回紹介します。

遺伝子診断で何ができるか 奈良信雄
 遺伝子について楽しくわかりやすく書かれた本です。進化についての項目もありますが、遺伝病などへの平易な解説書になっています。基礎的な部分についてしっかり解説してある本なのでお勧めです。

分子進化学への招待 宮田隆
 内容はやや専門的な進化生物学関係の本です。上の本より一般受けするような話は少なめです。「遺伝子診断で何ができるか」を読んでから読むことをお勧めします。長谷川真理子氏の「進化とはなんだろうか」などを読んでいて適応度など専門用語をある程度知っている方にはこちらから入ってもいいかもしれません。

僕は指導教官に中立説を学ぶのに何がいいか聞いたらこの2冊を薦められました。この2冊で肩慣らししてから「生物進化を考える」や「分子進化のほぼ中立説」に進むのがベターだと思います。

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2 コメント

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コールありがとうございました (ちょちょんまげ)
2010-07-16 14:48:07
梨さん、こんにちは。
ブクマではいつも遊んでくださってありがとうございます。
えっと、リクエストしたかどうか私も記憶が定かでないのですが(すみません、日々アタマがくるくるぱーになる一方なんです)、中立説入門書のご紹介というのは大変にありがたいです。
こっちで日本の本買うと、現在の換算レートだと1,000円の本が20ドルぐらいになって死ぬほど懐に響くのですけれど、ブルーバックスならそれほど涙目にならずにすみそうです。
とにかくウィキによれば「木村資生によって1960年代後半および1970年代前半に発表されて、センセーションを巻き起こした説」だそうですが、いまだに「何がすごいんだかさっぱりorz」、即ち私にはその価値をイマイチ理解できない中立説を、「これはすごい」とはてなのタグなみに理解できる日が来ることを期待しつつ、さっそく本を注文してみます。
長文ごめんなさい、これからもよろしくお願いいたします。
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いらっしゃいませ (梨(管理人))
2010-07-17 15:22:51
ちょちょんまげさん、こんにちは。

>ブクマではいつも遊んでくださってありがとうございます

いえいえ、こちらこそ。

>えっと、リクエストしたかどうか私も記憶が定かでないのですが(すみません、日々アタマがくるくるぱーになる一方なんです)、中立説入門書のご紹介というのは大変にありがたいです。

僕も定かではないんですね(すみません)。ただ、遺伝的多様性シリーズのはじめの方のブクマでちょんちょんまげさんが中立説を勉強したいような趣旨の言葉を確か言っていたなぁと思います。参考になれば幸いです。
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