堅曹さんを追いかけて

2002年(平成14年)9月から先祖調べをはじめた速水家の嫁は、高祖父速水堅曹(はやみけんそう)に恋をしてしまったのです

ネット・オークション

2015-01-21 00:34:45 | 速水堅曹

先日、Kさんから電話があり、

「堅曹さんのお軸がネット・オークションにでてるけど、どうする?」

 

「えー本当!!」

ネットですぐにみてみると、堅曹さんの真筆ッぽい。

 オークションの画面から

 

大きなお軸だ。

文章を読んでみると、差し上げた方の名前も知っている人だ。

これは入手するしかない。

すぐにKさんに落札を頼んだ。

 

我が家には堅曹さんの遺品はほとんどないので、

少しづつ何かしら集めたいと、常日頃おもっている。

 

ネット・オークションは会員にならなければ入札できなくて、

結構競り方のコツのようなものがあるらしい。

Kさんによれば、最終日の最後30分くらいが勝負らしい。

 

私はパソコンの画面の前で、刻一刻とその金額の入り方をみつめていた。

誰かが新しい金額を入れると、間髪いれず、ちょっと上乗せした金額がはいる。

ドキドキしてきた。

居ても立ってもいられず、部屋のなかを歩きまわり

「Kさん、落として~!」と叫んでいた。

 

時計を確認、あと10分、5分、緊迫の画面です。

Kさんがちょっと高めの金額を入れた!

誰もついてこない!

 

画面に「終了」の文字。

やった~、Kさん落としてくれた~。

 

すぐにKさんに電話して、お礼をいう。

うれしい。

堅曹さんの真筆に会える。

我が家に届く日が楽しみだ。

 

 

 

 


命日

2015-01-18 23:33:34 | 速水堅曹

1月17日は堅曹さんの102回目の命日でした。

墓前でお経をあげて、供養をしました。

 

きれいなお花をMさんが贈ってくださり、それもお供えしました。

いつもよりお花が多くて、喜んだことでしょう。

 速水家の墓

 

空はキーンと晴れ渡っていたが、とても風が強かった。

命日をむかえるといつもおもう。

堅曹さん、寒中のとても寒い時期に亡くなったんだなあ、と。

 

お参りして、たくさんの報告をさせてもらった。

左向かいにある「速水堅曹翁を偲ぶモニュメント」もきれいにお掃除をした。

 モニュメント

 モニュメント

ここには堅曹さんの父、祖父母、曾祖父母の墓石と

石板に彫られた堅曹の和歌がはめ込まれている。

堅曹さんが心を込めて先祖を供養した証。

それをモニュメントにして残した。

 

気に入ってくれていますか、と堅曹さんに問いかけてみた。

 

 

 

 

 


富岡製糸場のお正月

2015-01-15 12:20:36 | 富岡製糸場

「世の人は知るか知らぬか とみをかの

                いとにぎはしき 年のはじめを」 堅曹

 

130年以上前の富岡製糸場のお正月の様子。

『速水堅曹資料集』の221ページから248ページにかけて

「製糸所の大庭」というタイトルの記事が第1回から13回まである。

毎年お正月に堅曹さんが工女たちに話した講演記録です。

 

 製糸所の大庭 第1回

 

それを読んでみると、とても楽しそう。

  「此の富岡の製糸所は大晦日の夜から元旦の未だ夜も明けぬに、

   夫(そ)れお湯、夫れ髪をこわすな、夫れ着物は上にどれ、下に何とそれ位の心配にて、

   東の方からほのぼのと夜が明くれば、顔のほとほと桜色に思ひの儘に、

   お作りも出来、御目出度御年始も済んだり」

大みそかから元旦にかけて、工女さん達は

いそいそと若い女の子らしく、おしゃれに忙しい。

支度ができて初日の出を拝べば、皆の顔が桜色に染まる。

 

皆で挨拶をしたあとは、かるたをしたり、はねつきをしたりして楽しんだようです。

特に「福引き」は好評だったよう。

 

「福引き」というと、今は商店街の売り出しでガラガラをまわして、

当り玉がでた人に景品を出すというイメージですが、

もともとは正月の遊びとして、二人で一つの餅を引っぱり合い、

取り分の多少によってその年の吉凶を占ったのがはじまりという。

新年の季語にもなっている。

辞書には

「くじ引きをしてさまざまの品物を取り合うこと。多くの綱・紐などに種々のものをつけ、

引き手にはそれを隠して引かせる遊戯。」とある。

 

堅曹さんの話には「良品を得、又は粗品を得る等、皆運賦天賦と云可し」と

あるので、引き当てた品物で今年の運不運を占う面もあったようだ。

たくさんの景品を用意して、工女さんたちが順番にくじをひいて、わーこれが当たった、

あれがよかった等々、さぞかしにぎやかだったでしょう。

10代から20代はじめの工女さんが数百人もいたんですから。

 

どんなものが景品だったんだろう。

身に付ける櫛とか髪飾り、履き物や反物、着物の小物とか。

お人形やお菓子、本なんかもあったのかな。

想像するだけで、こちらも楽しくなってくる。

  


栽者培之 傾者覆之

2015-01-11 12:08:47 | 速水堅曹

年頭にあたって、

104年前の明治44年(1911)1月に 速水堅曹が書き残した言葉を紹介します。

「栽者培之 傾者覆之」

 

 

「栽(た)つ者は 之を培(つちか)い   傾(かたむ)く者は 之を覆(くつがえ)す」 

と読むそうです。

「青常」は堅曹の号。

 

これは『中庸』のなかの言葉で、天が万物の生育のことをいっている文章にでてくる言葉です。

意味は

「(苗を例にすれば)しっかり根付いているものは、さらに養って生育を助けるが、

傾いているものは、引き抜いてしまう。」

かなり厳しい言葉で、含蓄に富みます。

 

堅曹が最晩年に選んだ言葉だとおもうと、非常に興味深いです。

 

昨年出版した『速水堅曹資料集』の31ページにこの書の写真が載っています。

蚕業新報社に頼まれて堅曹が揮毫したもので、 実際の大きさがそこに書いてあります。

 

ブログの写真はコピー機を使って実物大に近く拡大して額にいれてみたもの。

いつも机の上に飾っている。

「道をあやまらず、しっかりやりなさい」と、いわれていると解釈し、

自分への戒めにしているが、 果たしてそうなっているだろうかと心もとない。

 

今年もさらに、精進しようとおもう。


あけましておめでとうございます

2015-01-07 09:27:08 | 日記

2015年、新しい年をむかえました。


あけまして、おめでとうございます。


 


今年は、あまりさぼらず記事を書いていきたいとおもっています。


どうぞよろしくお願いいたします。


 


速水家の嫁