北山・京の鄙の里・田舎暮らし

北山、京の北に拡がる山々、その山里での生活を楽しんでいます。

納豆餅

2007-01-03 23:27:53 | 文化
姉から電話があり、姪が来ているの一緒に食事をしようと誘ってくれた.ソファーで談笑しているとき納豆餅食べる?と言ってくれたので頂いた.小さい頃山国で食べたのとは形は違うが懐かしい味であった.

昨秋、納豆フォーラムの事を書いたが、わが郷里はお正月に雑煮でなく納豆餅を食べて新春を祝う風習であった.小学生の途中まで雑煮というものを知らなかった.

年末に餅をつく.その時、平餅といって、直径は20cm以上の平べったい鏡餅といったらいい餅を作っておく.年が明けるとそれを囲炉裏の端に二本の鉄棒を渡しその上で焼く.親父を中心にした男の役目である.焦げないように何回もひっくり返しながら丁寧に焼き、それをすし桶にきな粉をいれて待っているお袋にバトンタッチ.焼いて堅くなっている表面をとり、手で引き延ばし、そこに藁苞納豆を.でっかい柏餅をつくるかんじである.我が家では納豆に黒砂糖を少し入れていた.どでかい柏餅のような納豆餅を囲炉裏を囲んで食べる.

小さい頃は一度に食べきれない.食べさしは仏壇に供えておき、小学校の正月行事から帰ってから焼き直して昼飯として食べた.冬休みではあったが元旦の朝は小学校へ行き紅白の饅頭を貰って帰ってきたのを思い出す.

山奥の田舎で育ちそれが当たり前と思っていたが、物心ついて雑煮という言葉を聞き、小学生の頃一度雑煮を食べてみたい、とお袋に言ったら白みその雑煮を作ってくれたのを思い出す.ただ感激はなかった.

今の我が郷里で囲炉裏も殆ど無くなった.雑煮で祝う風習も一般化しつつあるのであろう.しかしお正月には納豆餅、という風習は残っている.と思う.

今思うに、新春を雑煮以外で祝う地方ってあるのだろうか?興味あるテーマである.

昨日の納豆餅は昔の味であった\(^o^)/

気温は5℃に近づく温かいお正月である.


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1 コメント

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納豆餅に出会う。 (道草)
2007-01-14 10:03:25
「ふらり道草」のご紹介を有難うございます。年末には、宇津と神吉の同級生が納豆餅を送ってくれました。どちらも自家製なのですが、宇津から届いた餅は納豆が搗き込んであって、そのまま温めれば食べられるようになっていました。やはり人手が少ないので、昔の様に家族が集って搗いたり捏ねたりすることが無くなったそうです。納豆には味が付いていて昔の物とは異なりますが、それでも正月は雑煮ではなくて納豆餅で祝うそうです。
神吉の同級生が送ってくれた物は大きな白餅です。それでも形は鏡餅状で、昔のお盆状の様に薄くはありませんでした。餅搗き屋に頼むため限度があるのでしょう。あの完成された納豆餅には、もうお目に掛かれないのかも知れません。
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