現状は何とか漕いでいるとでもいうべきか。
今回の不妊治療というのは、スケジュール的にも精神的にももういつでもうんざりという側面に堕ちてしまいそうになるけど、一方でわたしに新しい視点をもたらしてくれている。
おとといから4日間の予定で排卵誘発剤のゴナールエフという皮下注射がはじまった。
注射ときいて筋注だと思っていたので、少しほっとした。
ペン型でインスリンと同じような手技でできる。わたしは1年目の時から患者さんに説明していたから解っている。
初回なので看護師さんの監視のもとで、解っている、というスタンスで手技を確認しつつ最大限にスムーズにやった。
ところが針で刺すときに怖くて手が震えてしまった。
数分の躊躇の末、実施した。
私ならこの場合この注射針は32Gだけど、33Gまで細いのも開発されていてそういうの発明なんですよ、だいぶ痛くなくなったんです。と説明していた。
これまでのそのような機会の中で一度でも共感しようとしたことがあったのだろうか。
わたしはいつも対岸に居た。それは無意識でいつも望んでいたことでもあった。
対岸から小声で「大丈夫ですか?」、「できるだけがんばってくださいね。」
と投げかけていることだった。
Tに話したときに、別に話さなければよかったと感じた、期待と違ったライトな返答にたいする自分の諦めの反応と、注射の度の極めて小さな痛みは、これまで何も共感しようとしなかったという自分の態度への驚きも、間違いなく確かな糧になっている。
今回の不妊治療というのは、スケジュール的にも精神的にももういつでもうんざりという側面に堕ちてしまいそうになるけど、一方でわたしに新しい視点をもたらしてくれている。
おとといから4日間の予定で排卵誘発剤のゴナールエフという皮下注射がはじまった。
注射ときいて筋注だと思っていたので、少しほっとした。
ペン型でインスリンと同じような手技でできる。わたしは1年目の時から患者さんに説明していたから解っている。
初回なので看護師さんの監視のもとで、解っている、というスタンスで手技を確認しつつ最大限にスムーズにやった。
ところが針で刺すときに怖くて手が震えてしまった。
数分の躊躇の末、実施した。
私ならこの場合この注射針は32Gだけど、33Gまで細いのも開発されていてそういうの発明なんですよ、だいぶ痛くなくなったんです。と説明していた。
これまでのそのような機会の中で一度でも共感しようとしたことがあったのだろうか。
わたしはいつも対岸に居た。それは無意識でいつも望んでいたことでもあった。
対岸から小声で「大丈夫ですか?」、「できるだけがんばってくださいね。」
と投げかけていることだった。
Tに話したときに、別に話さなければよかったと感じた、期待と違ったライトな返答にたいする自分の諦めの反応と、注射の度の極めて小さな痛みは、これまで何も共感しようとしなかったという自分の態度への驚きも、間違いなく確かな糧になっている。