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哀しみジョニー

2011年05月07日 00時00分00秒 | CINEMA
さて今回はソフィア・コッポラ監督最新作「SOMEWHERE」です。
見事この作品でヴェネチア映画祭グランプリである金獅子賞を獲得。
出演にスティーブン・ドーフ、エル・ファニング。


ハリウッドの映画スター、ジョニー・マルコ。
彼はハリウッドのホテル、シャトー・マーモントに暮らして
日々酒と女に明け暮れ自堕落な生活を送っている。
ある日やって来た前妻の娘との数日間を通して彼は大切なものが何かを気づくことになる。

ソフィア・コッポラは言葉に上手く表せない空気を伝えるのが上手い。
「ロスト・イン・トランスレーション」といい、
言葉の分からないよその国での空虚感や
喧騒の中の孤独感を描写させるのは見事としか言いようがないです。
これってやはり父親が巨匠という事で
幼い頃からに過ごした家庭環境が多分に影響してるんでしょうね。

主役にスティーブン・ドーフを起用するあたりはキャスティングの妙。
映画の宣伝で写真撮影の際に彼のところにだけある平台や
メイキャップ用の型を取る姿が銀幕のきらびやかさとは逆の悲哀を感じさせます。
そして娘役エル・ファニングの透明感!!
お姉ちゃんよりも瑞々しいですね(笑)。

物語は特に大きな展開がある訳でもなく淡々と進むのですが、
日常を描いているだけでこれだけの感情を起こさせるのは何故なんでしょう。
非常に親密で優しい作品。



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