わが家の食育…「お家で作ろう! 食べよう!」

家族の健康づくりは、わが家で作る食事から…。信濃毎日新聞発行「週刊さくだいら」「週刊いいだ」特集掲載をまとめます。

「菜の花」でつくる循環の輪

2010-03-21 | 農と食をつなぐ…地産地消のすすめ
農と食をつなぐ…地産地消のすすめ
                 信濃毎日新聞社「週刊さくだいら」
                  <2009.4/30号掲載>


春らんまん。花々が咲き乱れ、青空の下での行楽、農作業が心地いい季節ですね。
こんなに自然は豊かでも、自然は緩やかに変化しています。
絶滅危惧(きぐ)種が増え、ミツバチが姿を消し始めた地球…。
環境を守るために、地球を守るために、私たちができることは、なに? 
地域で拡がり始めている「菜の花循環システム」知り、まずは今できるエコ活動に参加してみませんか。
                                     

環境と健康のために
■環境と人にやさしく…
地球が壊れ始めています。
地球温暖化、生態系の悪化、資源の枯渇…。危機感を持って健全な地球に戻す努力が望まれています。
低炭素社会を目指すエコ活動には、地域に適した目標とシステム作りが欠かせません。
エコのためのCO2消費を避け、効率を考えたCO2の削減方法やフードマイレージを意識した地産地消をできるだけ増やしたいものです。
菜の花は、景観の美しさと共に、“食べる”“エネルギーを生む”など多岐にわたる利用があります。
広大な菜の花畑とミツバチやチョウが飛び交う環境は、自然回帰の象徴です。

■油脂の大切さ
菜種油には悪玉コレステロール濃度を下げるオレイン酸が含まれます。
酸化しにくいので、てんぷら油に適しています。                                
必須栄養素として最近新しい研究が進んでいる脂肪。その摂取は “鮮度” と “選び方”が大切です。
特に注意したいのはリノール酸とトランス脂肪酸を含む油の取り過ぎです。

必須脂肪酸は「ω(オメガ)3」と「ω6」に分かれ、1対4のバランスで摂るのが理想です。
油によって、その内容と含有量のバランスが変わります。
ω6系の摂りすぎが生活習慣病の要因といわれ、ω3系の摂取の方を増やすことが必要です。
同じ食材への偏りが生活習慣病の呼び水…。エゴマやクルミ、ゴマ油がおすすめです。

  ********************************             

ω3系…α―リノレン酸、EPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)

ω6系…リノール酸、λ―リノレン酸、アラキドン酸など

  ********************************     

■菜の花の栽培
食用として油を取る品種は「キザキノナタネ」です。
キャノラー種と同様に、多量摂取すると心臓障害の要因になるという“エルシン酸”をほとんど含まない品種です。
種まきはバラまきにすると、収量、作業ともに効率が悪いので、すじまきにします。
多湿にならないように高うねにし、窒素の多肥を避けます。
アブラナ科ですから、連作障害に注意した栽培を。



菜の花で未来予想図を描こう
ふるさとの原風景に自然回帰を求めて
地域でできることからはじめる循環。
賛同者の輪を拡げ、楽しく参加できるシステム作りをするためには、それぞれのポジションの役割分担と連携を考えることが必要です。

栽培
景観・遊休地・農業
遊休地の利用は、自然環境や農地の保全のために大切です。
栽培技術の向上により、効率のよい栽培で収益性を高めたいものです。

加工   
菜種油・バイオマス燃料・蜂蜜・せっけん
地産地消によって地域の活性化を図り、生産から消費までの安全と安心を構築しましょう。

観光・体験 
環境学習・オーナー制度
参加者の輪を広げ、加工品の消費拡大を図り、安定した生産の流れに結びつけましょう。


菜の花はちみつ
レンゲや菜の花にミツバチが飛び交う野原は、ふるさとの原風景。
菜の花が咲く頃は、春の養蜂のはじまりで、桜、リンゴ、アカシア…と、はちみつの採取が続きます。
菜の花はちみつは、さっぱりとしてうま味があります。今では希少になり、隠れたファンが季節限定の味を楽しんでいます。
黄色はミツバチが好む色。はちみつを採取する環境に戻しましょう。


菜種かす(油かす)
菜種の油を採油した搾りかすは「有機質肥料」や「飼料」として使えます。
農業への利用は魚かすに並び最も古いものです。
分解が速いため、多量施用は避け、生で使わず堆肥(たいひ)との混合などで追熟させ、アンモニアや亜硝酸ガス害を起こさないようにします。
農業畜産への利用は、輸入による大豆かすより安全性の高く、循環型システムの完結になります。
                                               
せっけん
せっけんへの利用は、ピュアオイルでも廃油でも使えます。しかし、純度が高く安全な菜種油は、まず、食用にしたいもの。
てんぷらなどの廃油利用の一環として、無公害せっけんにするのが本来の流れでしょう。
佐久市の社会福祉事業所「ねば塾」では、学校給食や食堂、廃油回収業者などの廃油でせっけんを作り、廃油の処理によって循環の輪に加わっています。
   
  
菜種は天候や栽培法によって、実のつき方が変わります。


「菜の花プロジェクト」って?
菜の花プロジェクトは、琵琶湖の富栄養化問題で水質悪化に歯止めをかける運動として滋賀県で始まりました。
「せっけん運動」と「廃食油回収」によるリサイクルがもとでしたが、無リン合成洗剤の普及でせっけん利用が減り、「廃食油回収」は菜の花栽培による資源循環型のシステムへと移行しました。
ドイツをモデルケースにした菜の花プロジェクトを理想の循環として、地域で継続可能なスタイルに構築することを求められています。

大町市
菜の花プロジェクト
全国組織の菜の花プロジェクトに加わり、活動を続けているのは、NPO法人「地域づくり工房」(大町市)です。
休耕田やスキー場の跡地を菜の花畑にし、旅館、ホテル・飲食業者や一般会員を募り、現在150名の組織で運営しています。
バイオ軽油のプラント、長野県の支援による搾油設備の導入、菜の花オーナー制度など様々な工夫で循環システムの継続の努力をしています。
エコツアー「菜の花コース」は菜の花畑・搾油所・バイオ軽油精製所などが見学できます。
      エコツアー問合せ先
      TEL0261-22-7601

菜種かす配合の餌で育った「信州黄金シャモ」は、居酒屋「伊右衛門」(佐久平駅南)に登場します。(不定期)


上田市
廃油でバイオディーゼル
バイオマス事業として廃油をバイオディーゼル燃料(BDF)に加工し、環境問題に取り組んでいる組織があります。NPO法人「上田広域市民事業ネットワーク」。上田市との共働で廃油の回収や給食車へのBDF利用を行い、信州上田フィルムコミッションのロケ地へのフードサ-ビス車(ロケ食提供)をBDF利用でサポートをしています。
BDFには、冬の凝固、税法上BDF100%(軽油混合は課税)、品質の安定、利便性などの課題があります。



菜の花を食品に加工する生産団体がある市町村


地産地消でできること―
菜の花循環システムで一番取り組みやすい加工品は「菜種油」です。
消毒の心配もなく、遺伝子組み換えの種子やエルシン酸を含まない品種を使い、無添加で搾油できるためビタミンEが豊富な菜種油。地元産の油には長所がたくさんありますね。
 
菜の花循環システムの順調な循環のためには、消費によって加工品を買い支えることが大切です。
行政のパートナーシップによる学校給食、福祉施設、病院での利用も、人にやさしい環境づくりとして求められています。


「菜の花油」 
小諸大橋農産物直売所で販売

小諸市
菜の花まつり御牧原畑作振興組合(小諸市)によりはじまった菜の花の栽培は、今年で5年目。千曲ビューライン沿いの県営担い手畑地帯総合整備事業の畑で繰り広げられています。
景観作物としての菜の花の美しさは、季節の風物となり、今年も5月10日に菜の花まつりが開催されます。当日は、菜種油で揚げたてんぷらや地元の味覚が振舞われます。
 

佐久市
体験学習と学校給食
佐久市瀬戸の荻原徳雄さんの菜の花畑も、景観づくりに貢献しながら食用油の採取に取り組んでいます。
菜の花の循環に地域の人の輪がつながり、城山小学校の体験学習で収穫したジャガイモを菜種油で揚げるコロッケ作りは、地元のフレンチレストラン「ブランカン」の笹崎シェフの指導で行われています。






































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国産大豆を食べよう、増やそう

2010-01-25 | 農と食をつなぐ…地産地消のすすめ
農と食をつなぐ…地産地消のすすめ 
                 信濃毎日新聞社「週刊さくだいら」
                  <2009.11/12号掲載>

煮豆、豆腐、みそ、しょうゆ…、「大豆」は日本の食文化を支える食品です。
ところが国産大豆の食料自給率はわずか5%。
こんなに大量の大豆生産を外国に頼っていることに、怖ささえ感じてきます。
品質がよく、遺伝子組み換え等の心配のない国産大豆は、おいしくて安全。
毎日食べるものは地元で生産することを目標に、昔は当たり前だった大豆の栽培を拡大していきませんか。

食料自給率を増やすためには――――
●大豆の生産量を増やす
大豆は環境条件による収量の変動が大きく、安定生産が望まれます。
多収品種、病害虫への抵抗性品種、耕種的な湿害回避技術等が求められ、先ごろ長野県野菜花き試験場では機能性に優れる新品種「ななほまれ」(β―コングリニシンを従来の1.8倍含有)も開発されました。

●国産大豆使用の食品を食べる
家庭では国産大豆を選んで大豆を使うメニューを増やし、地元産大豆は地元加工メーカーの協力を仰いだ加工品で安定供給したいものです。

大豆の品種と栽培
国産大豆は品質に優れています。北海道、宮城、秋田の作付面積が大きいですが、収穫量では北海道、佐賀、福岡各県が多くなっています。
長野県の作付面積は全国第20位(平成20年)。その約61%が「ナカセンナリ」で、「タチナガハ」「ギンレイ」「つぶほまれ」「すずろまん」と続きます。 


(左)こうじいらず
 東信地方の在来種。
 淡い黄緑色で甘みがある。別名うぐいす大豆。 

(右)ナカセンナリ
 豆腐、味噌にも向き、やわらか。
県内の作付け面積第一位の品種。

 
遺伝子組み換え大豆や大豆アレルギー
大豆の遺伝子組み換えには、「特定の除草剤で枯れないもの」「特定成分(オレイン酸)を含むもの」があります。
大豆の中に新しくできたタンパク質の検出と、組み込まれた遺伝子を直接検出する方法の検査により、大豆の安全性は一応確認されています。

大豆の栄養と機能性
生きるために必要な3つの必須栄養素の内、たんぱく質40%、脂肪20%が含まれています。
畑の肉といわれるように、豆腐1/3丁で卵1個分のたんぱく質を含有し、必須アミノ酸がバランスよく含まれます。脂肪のリノール酸、大豆イソフラボン、ポリフェノール、食物繊維も豊富です。

育てて食べる……次世代への取り組み
大豆100粒運動 
大豆100粒運動は、SBC放送と辰巳芳子先生との健康をテーマとする出会いから生まれた運動で、今年5周年を迎えました。
大豆は子供でも高齢でも栽培できることから、この運動は小学生を中心に全国に拡がり、今年は県内○○校が参加しています。
大豆を種から栽培し、収穫、給食による消費までの実体験の食育が、食料自給率向上の意識づけにもつながります。


東信地方の今年の参加校は、岸野、田口、中込、佐久東、望月、浅科、水明、千曲、軽井沢東部、軽井沢中部各小学校です。


大豆トラスト 
トラストには「信頼」「信託」という意味があり、“顔の見える安
長野県では飯田、松本などを中心に栽培体験も加えた大豆畑オーナー制の展開もあります。

クボタeプロジェクト 
農機具販売メーカーのクボタ農機株式会社では、農業機械作業によって荒廃地・遊休農地を大豆やそば畑にする活動や、学校の食育などを支援しています。
スローガンは「元氣農業」。企業としての地球環境保全や農業活性化支援で農業の発展を応援しています。


味噌   
「手前みそ」といわれるように、我が家のみそはおいしいもの。食品添加物なしの安全な手作りみそを食べましょう。

味工房小諸すみれ(小諸市)は、地元で採れた農産物をおいしい加工品にして届けたい、という農村女性の思いが形になった加工施設です。
みそ、惣菜、漬物を扱い、市内の直売所やイベントなどで販売しています。

甘くて粘りのある在来種「こうじいらず」を自ら栽培し、こうじの割合を多くして仕込んだみそは、小売パックや樽入り、お歳暮などの贈答用があり、好評です。
〔問い合せ先〕味工房小諸すみれ 電話0267-22-1706

味噌の委託加工
原材料(米、大豆)持ち込みや材料購入で加工もできます。
   


納豆   
地元の大豆を地元で製造した納豆があります。
国産納豆を食べる消費行動によって、生産と消費をバランスよく増やし大豆畑も増やしましょう。

納豆は大豆の栄養を吸収しやすくし、発酵によってさらに高い栄養効果を付加した食品です。
地方で納豆製造業者が減り続ける中で、浅間納豆本舗(御代田町)は、昔ながらの伝統の味を守りながら、県内(上田)産大豆を原料にした納豆も製造しています。 


外食・中食、加工業者の原料ブランドは、消費者が選ぶものを優先し、他のコストダウンを図ります。

納豆も同様に、消費者が国産を求めれば、国産大豆使用の生産は増えていきます。
健康効果の高い納豆こそ、安さばかりを追わずに、国内産のおいしさと安全性で食べたいものです。

昔は、炭で室温を上げて納豆を発酵させたという歴史ある浅間納豆本舗。
地元の大豆生産を増やし、地元加工業者による納豆製造で地産地消の輪が拡がれば理想的。
地元産大豆の消費拡大、食料自給率向上の取り組みを小さなところから始めてみませんか。

(右)赤いラベルと製法を守る定番商品。初代はバイオの先駆者、納豆博士半澤洵氏から技術指導を受けて納豆の開発をしたという。 
(左)上田産ナカセンナリ100%



豆腐   
日常に欠かせない豆腐だから、安全なものを安心して食べたいもの。
そして、作り手が見える手づくりだから、互いの心を通い合わせて食べられます。

直売所で目にするおむすび作業所(小諸市)製造の豆腐。
物言わぬ食品ですが、小規模製造の努力と温かさが自然に伝わってきます。
おむすび作業所は、就労継続支援B型事業所として大豆製品の加工販売や企業からの受注作業をしています。
豆腐などの製造は気遣いが必要な作業のため、利用者1名とともに支援員3名が早朝から力を合わせて取組みます。
豆腐は国産大豆と伊豆大島産のにがりを使ったもめん豆腐。油揚げ、厚揚げ、がんもどきも併せて製造しています。


※販売は、滝原の駅直売所・三岡直売所(小諸市)、(農)佐久産直センター直売所みよた店。

就労継続支援B型事業所とは
障害をもつ方たちが共同作業や交流を通して、社会参加や一般の就労を目指して訓練を計る場所です。
県の認定を受けた施設としての認定基準があり、入所者に合わせた支援員の確保や、発注元企業の開拓と理解、最低賃金の保障などで運営の円滑化が求められます。



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「米粉」を使って米の消費拡大を <Part2>

2009-03-23 | 農と食をつなぐ…地産地消のすすめ
                 信濃毎日新聞社「週刊さくだいら」
                  <2009.3/19号掲載>


農作業をはじめる季節になりました。
農業従事者の高齢化や農業を取り巻く様々な問題の中で、栽培のスタートには“何を栽培するか”という悩みも多いものです。
農家は米をつくりたい…、農地で作物を育てたい…。地産地消で地元消費の仕組みをつくり、農業生産を消費行動によって支えることで、地域の環境と自然を守る大きな流れにつなげたいですね。
地域住民が一丸となって今年も地元の米の消費拡大を目指しましょう。


米の消費拡大は農業の活路に
■地域で何を栽培するか  
地域によって気象条件、土壌などの環境が違います。自然の物質は個体差があるもの。
適地適作といわれるように、その地にあった作物を栽培するのが、安全で品質の良い作物が収穫できる理想的な条件です。

■減反政策と新規需要米
本来、作物の栽培には、無視できない地域性があります。
佐久の平地は、米の里、。米づくりに適した地ですから、小麦や大豆への転作は本来もったいない土地柄です。
米づくりをする農業への意欲は貴重なもの。米粉の需要拡大によって米の生産を守り、農地の活性・地域の活性、ともに高めましょう。
  
   
■「集約化の安定」と「地域ブランド」
理想的な農業経営には「大量生産の安定とコストダウン」と「高品質、こだわり栽培による差別化」の二極があります。
温暖化による胴割米や未熟米が増え、米を品質で厳しく評価することによる「ブランド米の維持向上」「くず米等の利用」が大切になります。

■ブームでは終らせない…
地産地消による地元原料の加工は、いろいろな米の個体差が“加工しづらい”という問題点になります。
しかし、学校給食や病院、家庭での消費が安定拡大すれば、農地の集約化による品質の安定も叶うに違いありません。



小麦粉から米粉へ……料理の意識を変える
■米粉を知って、使う料理を増やす
米粉と一口にいっても、粒の細かさによって適した用途があります。
粗粒は団子などの和菓子やピザ、中粒はパンやクッキー、微粒は麺類・ケーキ・天ぷら、かなり細かいものがホワイトソースに向いています。
フライやから揚げ、お好み焼き、下処理などで粉を何気なく使うときにも、米粉を身近に用意して使う意識を持ちましょう。

■R10(アールテン)プロジェクト
新潟県では、小麦粉を使う食品の10%を米粉に置き換えて使う取り組みをしています。
パン、ラーメン、お好み焼き、ケーキ…小麦粉の消費量は多く、その10%だけでも食料自給率の向上に好影響を与えます。 

■小麦粉アレルギー
小麦粉アレルギーに対応する食品はまだ少なく、米粉パンも小麦グルテン添加が多いようです。
グルテンフリ-(無添加)の開発がはじまったばかりです。

米粉の作り方
家庭で米から米粉をつくりたいときは、ミキサーを使い、細かい振るい機を通して粗いものをまたミキサーにかけ、好みの細かさにします。少量ずつ3回くらい。
ヌカが酸化しますから、保存するときは洗って乾いた米で。あまり熱が出ないようにミキサーにかけます。


炊飯器で作る「クイックブレッド」
   ◇炊飯器では小麦粉を使わないので、小麦粉アレルギーにも安心です。

①米粉(200g)、ベーキングパウダー(小さじ2)、砂糖(大さじ2)を混ぜておく。
②炊飯器を保温にしてバタ-(20g)を溶かし、釜を取り出し①を混ぜ、牛乳(または豆乳150㏄)を加えてさっくりと混ぜ、粒コーン(80g)と青のり、ゴマを混ぜる。
③丸く形成し、炊飯で焼き上げる。(スイッチが切れるまで30分以上かかる)

   ※焼きたてを。ナッツや小豆などでもアイデア次第。


米粉製粉機で地元の米粉を
JA佐久浅間、中佐都ライスセンター(佐久市)に米粉製粉機が設置され、先ごろ関係者による起動式が行われました。
JA女性会や市内の商工業者などによる米粉食品利用の試作研究が本格的に始まります。 

佐久市米粉利活用推進研究会(佐久市、佐久商工会議所、JA佐久浅間、ほか)の設立により、新規需要米の施策や食料自給率向上を目的とする地元産の米粉の需要拡大の取り組みが進んでいます。
地元での米粉製粉設備はその大きな第一歩となります。 
高品質な微粉になることで小麦粉に代わる多様な用途に使え、地産地消の加工食品への幅広い挑戦が可能になります
旋回気流式微粉砕機
高速の気流が渦巻いた粉砕機の槽内に米を入れると、微小な粒子の米粉にできます。


米粉パンの輪を学校から家庭へ
学校給食用パンの老舗、金桝屋製パン(小諸市)では、もう5、6年前から米粉パンを製造しています。
金桝屋製パンが学校給食のパン製造を始めたのが昭和36年。現在では小諸市の小中学校・保育園を中心に、御代田町、東御市にもパンを提供しています。
約50年近くになる給食用パン製造の歴史で、一番大切にしてきたことは「安全と安定」。育ち盛りの子供たちに安全でおいしいパンを、大量であっても安定した品質で届けること。特にみんなが平等であるために、一定の形状にもこだわります。
国産の米を使ったパンを食べて育つ子供たちはみんな、日本の未来を支える期待の星。
「日本で米を栽培し、その米を食べて命を育み、環境や農業を守り、そして人を守る」という“命の循環”の大切さを子どもから家庭に伝えています。


金桝屋製パンが新たに始めたWebショップ「粉幸」では、米粉パンや他のバラエティ豊かなパンを販売しています。


 

米粉パンの種類はプレーン、チーズ、くるみレーズン、レ-ズン、カレー2種、メロン、切干大根、あんの10種。
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「米粉食パン、テーブルロールパン」 
         (カフェ&ベーカリ-デリ・デリ)

「焼きたてのパンを限りなく安全・安心に…」はデリデリの願いです。
明太子や梅のりを挟んだロールパン、食パンは特製ランチBOXのサンドイッチにできます。岩村田商店街八十二銀行南約30m、平日営業

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「五郎兵衛クッキー」 
        (和泉屋菓子店)


浅科五郎兵衛新田米の米粉クッキーです。「抹茶味」「野沢菜漬」の2種。

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「おやきパン」 
        (モンドウル田村屋)
 
米粉の混合割合を変えた2種のロールパンと、おやき風米粉パン(野沢菜、切干大根、わさびふりかけ)
米粉パンには和食の具がマッチ!
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■小麦パンにご飯を練りこんで… 
 「ごはんパン」 
      (高原のパン屋さん)



天然酵母パン種に、ふっくら炊いた浅科五郎兵衛新田米(こしひかり)を練りこんで焼きました。
人気の「おから」、「野沢菜漬け」「辛口カレー味」、生地にヨモギを練りこんだあんパン「よもぎあん」があります。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   もくじ

かんたんクッキングEX

かんたんクッキング 

ブログ}春夏秋冬いつもそよ風









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「米粉」を使って米の消費拡大を <Part1>

2009-02-13 | 農と食をつなぐ…地産地消のすすめ
                 信濃毎日新聞社「週刊さくだいら」
                  <2009.2/12号掲載>


豊かな自然で育まれる豊かな実り。農業は豊かな食生活の源です。今年は、農業生産と健康的な食を考え、農業の振興に向けてどんな消費活動ができるかを特集します。
まずは、ブームとなっている米粉。米粉パンは直売所やパン屋さんに、米粉ドーナツやスイーツは専門店に登場しています。米粉を知って、家庭でできる米粉の消費を考えてみましょう。
(Part2は、米の製粉や米粉パン、洋菓子などの手づくり提案です。 3月掲載予定)

命を育てる…農業から食を考える
2005年に食育基本法が制定され、明治時代に石塚左玄が提唱した「体育智育才育は即ち食育なり」の言葉がよみがえりました。
健全な食生活が人を育てることの大切さを再認、推奨されています。
命を育てる糧となる農業生産を健全にすることは、環境も人の体と心も健全に育つことにつながります。

環境保全のために、農業を守る
後継者不足や農業所得の低迷などで遊休地が増えています。耕さなければ田畑で無くなります。
農地の大切さは、①洪水の予防②土砂の流失防止③地下水の涵養 ④気温の上昇緩和⑤自然環境の保全⑥景観形成⑦文化の継承などの多面的機能に現れ、信州の自然環境の保全に不可欠です。

農業はモノづくりの原点…
世界中が大恐慌といわれ、日本本来の“ものづくり技術”の強化が求められています。
農業生産は消費することで守られます。地産地消が産地の活気になります。まず、日本の農業技術の原点である「米」をつくり、生産の意欲と生産力を支えることから日本の農業を守りましょう。
  
■今、なぜ米粉ブーム…?  
食料自給率の向上と米の消費拡大によって、未来の食を支える農地の保全が望まれる中、小麦粉の値上がりもあいまって、米粉の利用が注目を集めています。
米は日本の農業と食生活の中枢であり、その品質も価格として評価される作物です。
米づくりの経営を健全にするために、くず米(粒の大きさが規格外)で米粉をつくり、収益性を高め、米の生産と生産者を増やすことが理想的。
米粉の消費拡大は、小麦アレルギーの問題も含め、国産の作物の未来に光りを当てるものです。

■米の消費拡大のために  
農地と農家の継続のために必要とされる米粉の消費。
では、具体的にどうすれば消費につながるでしょうか。
まず、米粉を使っている既存の食品…「団子」などの和菓子をもっと食べること。
次に、小麦粉を使う食品を米粉に替えること。パンやケーキ、家庭の料理でも小麦粉を使うものは意外と多いものです。
米粉の特徴を知って、少しずつ切り替えてみましょう。



米粉の種類 
米粉パンに代表される米粉ブームですが、米粉は従来使われているものです。
「上新粉」 …うるち米の粉で、団子、すあまなどに。「米粉」として市販されている粉も同様に使えますが、上新粉の方がなめらかで上質。これらの粉を料理に使います。
「白玉粉」 …もち米の粉で、桜もちやぎゅうひでつくる和菓子に。
その他「道明寺粉」「もち粉」「みじん粉」など。

米粉の特徴
・調理法で食感が変わる……もっちり、しっとり、カリカリ、さっくり…、揚げたり蒸したり、火の通し方で変わります。
・失敗しない…グルテンがないので混ぜ過ぎも安心。水を早く吸い、ダマができずにしっとり仕上がります。
・余分な油を吸わない……米粉の粒子が小さいため、食材に薄く付くので揚げ物もヘルシー。
・発酵が早く進む
・小麦粉アレルギーにも安心


米粉でいろいろな食感を楽しもう
米粉と小麦粉も大きな違いはグルテンの存在。
小麦粉はパンなどをつくるときに、タンパク質と水によるグルテンが、発酵で生まれる炭酸ガスを保持し、ふっくらと膨らみます。
米粉はグルテンを含まないため、添加するもので補う必要があります。


豆腐入りで堅くなりにくい団子です。

豆腐と白玉粉でつくる「三色団子」 
  雪と若菜と桃の花をあらわす早春の彩りのお団子です。
 
①白玉粉(200g)に絹ごし豆腐(200g)を混ぜて三等分する。
②①のひとつはこねて耳たぶ位のかたさになるように水を少しずつ足す。
③もうひとつは、イチゴのしぼり汁(レモン汁少々いれて)とスキムミルクを入れて同様にこね、色が薄い時は食紅を少し足す。
④もうひとつは、抹茶を入れて同様に水を加えてこねる。
⑤それぞれを丸めて団子状にし、熱湯でゆでてあずきを添える。


約15個分。ポリ袋で少量ずつが作りやすい。

軽く焼き上がる「米粉のマーブルクッキー」
  米粉は混ぜやすく、しっとりしてサクッと焼けます。

①米粉(60g)にベーキングパウダー(小さじ1/2)を混ぜておく。
②ポリ袋にバター(30g)を入れて、手の熱で軟らかくし、砂糖(25g)、粉、溶き卵(1/2個)を順に混ぜる。
③一部にココアを混ぜて色をつけ、全体にマーブル状に模様が入るように練り込む。
④直径1.5cmに丸めてオーブンシートに並べ、ラップをかけてまな板をのせてつぶし、平らにのばす。
⑤オーブンシートのまま鉄板に載せ、180度に温めたオーブンで15~20分焼く。

   

「から揚げ」はカラッと揚がってヘルシー
   冷めても歯切れがよく、カラッとしています。
米粉が早く水分を吸い、軽く揚がるので、川魚には昔から使われていました。

鶏のから揚げ  
しょうゆ、ショウガ汁、酒で鶏肉に下味をつけておき、米粉をまぶし
つけて揚げる。卵を絡ませてたり、みじん粉をまぶすとボリュームが増す。
 
ハヤのから揚げ  
ハヤやワカサギなどの水気をとって塩コショウし、米粉をまぶして揚げる。



「ホワイトソース」や「とろみ」が簡単に…  
牛乳(250㏄)に米粉(大さじ2)の割合で混ぜて加熱する。直ぐ均一に溶けるので簡単。
洋風の本格ソースとは違う感覚で、簡単ヘルシーに使ってみましょう。
グラタン、スープにも。

クリームパスタ 
バターで玉ネギをいため、さらにキノコ、ゆでたブロッコリー等をいため、予め牛乳に米粉を溶いておき、加えてとろみをつけ、塩コショウする。パスタをやや固めのアルデンテにゆで、クリームソースをかける。
(一人分は牛乳1カップくらい。グラタンも同様のソースでつくれる)



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