ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

憲法九六条の先行改正論は、どこか、偽物にも及ばん最下級の『嫌物(いやぶつ)』のにおいがする

2013年07月16日 | 日本とわたし
骨董(こっとう)の世界では、初めから人をだますためにつくられた作品は、
偽物にも及ばない、最下級の「嫌物(いやぶつ)」と呼ばれ、さげすまれるという。

古美術鑑定家の中島誠之助さんが、あるエッセーに書いている。

嫌物は、それをこしらえた人の化身であるために、そのもの自体に罪がある。
それに対して偽物は、人の心が作り上げたもので、品物自体に罪はないといえる


どこか「嫌物」のにおいがする。
憲法九六条の先行改正論
だ。

衆参どちらかの三分の一の議員の反対で。国民が判断できないのは問題、
主権者が。意思表示できる機会を増やそう-。

自民党や日本維新の会の主張である。

ならば、再稼働反対の世論が賛成を上回る、原発の住民投票に、どう対応したのか。
原発稼働の是非を問う、住民投票条例の制定を求める請求は、大阪市、東京都、静岡、新潟県と続いたが、
大阪市以外、自民党は相手にしなかった。
橋下徹大阪市長、石原慎太郎前都知事も、冷淡だった。

九六条改正の世論は、反対が多い
自分の意見を通したい時だけ、国民投票を利用したいという身勝手さが、見抜かれているからだろう。

かつて、自民党の指南役だった慶応大の小林節教授は、
(首相は)『憲法を国民に取り戻す』と言うが、権力者が国民を利用しようとしている。
改正でなく、憲法の破壊だ
」と批判している。

「護憲的改憲派」を名乗る、憲法学者の意見に同意する。


【東京新聞・筆洗】2013/7/16


初めから人をだますためにつくられた作品は、
偽物にも及ばない、最下級の「嫌物(いやぶつ)」と呼ばれ、さげすまれる。

初めから人をだますためにつくられた、憲法九六条の先行改正論は、偽物にも及ばん、最下級の『嫌物』。
それをこしらえた人の化身であるために、そのもの自体に罪がある。

そんなもんを、国の最高法規である憲法に、混ぜ込まれてたまるか!

ようやく、化けの皮を自分らで剥がし始めてきた悪党らのやりたい放題を、これ以上黙って眺めるのはやめよう!
中学生の間でさえも、戦争に行かさせるようなことにならんよう、親に選挙に行けと呼びかけよう!というメールが、頻繁に回ってると聞いた。
大人やったら、ちゃんと大人らしく、自分にできることぐらいしよう!

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5 コメント

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大賛成。 (はる)
2013-07-18 08:20:24
ほんまにその通り!

大人が責任を持って政治を監視し、自分でしっかりと考えて投票に行けば、日本はもっと良い国になるはずやのに。

誰かが言うてた…
「憲法を改正しなくても、今の憲法に書かれている理念や心をしっかりと反映させるように運用するだけで、この国は『美しく』なる」と。
まったくその通り。

東京裁判で本来ならA級戦犯として処刑されててもおかしく人間が、自己保身のために国の将来を担保に差し出してしまった。
そんな輩の孫が、自分の身内の汚点を正当化するために、日本そのものを破壊しかねない政策に躍起になってる。
あんなボンボンに世の中や人心が解るわけがないのに、それに気付けない非常識な日本人の多さに呆れる。

原発に反対する民衆の声は平気で踏み潰すくせに、自分がその職に就くための根拠には甘い甘い。
3分の2だの、半分だのと、数をごちゃごちゃぬかすなら、てめえが当選した時の選挙の投票率はどないやってん?
市民投票や国民投票にだけシビアな閾を設定するくせに、選挙区で落選させられた候補がいけしゃあしゃあと比例区で当選してふんぞり返ってる。

それを見て何も感じない国民の多さよ。

街灯演説でまるで芸能人に集る野次馬よろしく携帯のカメラをかざすアホどもや、ミーハー根性丸出しで手を振る馬鹿ども。

愚痴を並べてしまいました。

僕も大人としてなすべき事から逃げず、出来る事は全部やっていこうと思っています。


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はるさんへ (まうみ)
2013-07-18 09:21:00
憲法、ほんま、みんなで学んでいかなあきませんねー!
事故後に知り合うた方が、憲法にとても詳しくて、ずっとずっとわたしに、憲法は大事やと、粘り強く声かけしてくれてはったんです。
最初はわたし、ボケてたから、憲法憲法ってうるさいなあ……なんて思たりしたことがあったんです。
それぐらいの、とんでもないアホでした。

けど、わたしみたいなん、いっぱいいるんちゃうやろかと。
ほんまに、どんなに思い出そうとしても、あんな大事な、国民にとったら生きていく糧みたいなもんやのに、きちんと学んだ覚えが無いんです。
これはもうおかしいと思て、調べ始めたんがきっかけで、結局はこの、国民の自覚を消す作戦に、まんまとはめられてたんやと気がついて、めっちゃ頭にきたんです。

しっかり成功してますやん。
なんという根気良さ!敵ながらあっぱれです。
けど、もうあきません。
あの悲惨な事故が起きて、目ぇ覚めた人が増えてきました。

ここでよかったら、いつでも愚痴りに来てください。大歓迎です!
はるさんの愚痴聞きながら、そやそや、その通りや!と、頭ガクガクさせながら賛成してる人もいっぱいいはると思います。

長い長い闘いになると思いますけど、闘わな平和なんか手に入らへん。
おまかせの楽ちん人生はもう終わり。
がんばりましょね!
返信する
ありがとうございます! (はる)
2013-07-18 10:56:23
まうみさんへ

ありがとうございます。
アホの愚痴にお付き合いいただきまして。

『長い長い闘い』
まったくそうですね!
でも一番の戦法はこうやって気付いた人から声をあげていく、云わば「草の根」的な一歩一歩だと思うんです。
歴史の中に存在する数々の民衆運動の偉大な先輩方を見習い、地道やけど確実なこのやり方を気長に続けていきましょう。

ちなみに我が国の憲法の第十二条はご存知でしょうか?
僕らの行動はすでに憲法によって予言されているのです。
この条文を忘れてか?もともと知らないのか?国(公権力)の暴走に逆らおうとする人間を批判・誹謗・中傷する愚かな人間がいる。
不思議です。

また長くなりました。
失礼しました!


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はるさんへ (まうみ)
2013-07-18 11:14:00
わたしが一番好きな憲法の先生、伊藤真さんの解釈をここに載せさせてもらいます。

第12条 
この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。

人権が生まれた国イギリスでも当初、人権はイギリス人の権利でしかありませんでした。フランス人権宣言ですら、そこでは男性しか想定されていません。つまり、人権は、歴史的に見れば人類の普遍的な価値ではありませんでした。人類が過去幾多の試練の中から勝ち取り、普遍的な価値であるべきだと主張し、拡大し続けてきたものなのです。ですから、私たちが権力などの強い力を持ったものに対して人権を主張し続けなければ、人権など消えて無くなってしまいます。私たちが日々の生活の中で主張し続け、実践し続けることによってやっと維持できるものなのです。
もちろん、他人に迷惑をかけたり、自分勝手が許されるわけではありませんから、公共の福祉のために一定の制限は受けます。この「公共」(public)とはpeopleと同じ語源を持つ言葉であり、人々を意味します。けっして天皇や国を意味する「公」や抽象的な国益のために人権制限が許されるわけではありません。

いやもう、もっと早うに、憲法をしっかり勉強しとくんやった……。
けど、ほんまに、そういう意識が全く無かったんです、わたしの中に。
こういうのが、洗脳っていうんやなと、ほんまに恐ろしくなりました。

草の根運動。
まさかこの運動に自分が関わるとも思てなかった能天気さ?!
ほんまに、なに考えて生きてたんやろか……。
大反省してまた一歩。
いっしょにがんばりましょね~♪
返信する
流石 (はる)
2013-07-18 11:54:48
まうみさんへ

さすがですね!
釈迦に説法、失礼しました!
また遊びに来ま~す!

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