ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

子どもを心身ともに傷つけて平然としていられる、鈴木眞一という男

2013年02月14日 | 日本とわたし
きーこさんが文字起こしをしてくださった、『ペイフォワード環境情報教室』のビデオを紹介させていただきます。

「東北関東の子どもたちにも甲状腺エコー検査・心電図・血液検査が必要」2/13川根眞也先生(内容書き出し)


2013年2月13日

<本日のテーマ>
第3回福島県県民健康管理調査の結果、
昨年の8月の1名に続き、新たに2名の甲状腺ガ­ンとの診断、さらに7名が疑いがあるという。
その他、埼玉・茨城での、白血球・好中球の­検査結果、ならびに心電図のQT延長症候群について。



Sawada:
今日2月13日になりますが、
福島の甲状腺の診察をしています県民健康管理調査の検討委員会というのがですね、福島市内で開かれまして、
昨年9月に判明の一名と合わせて、18歳以下の二人が新たに甲状腺がんと確定した、という報告がされています。
その他、疑いがある方達が7名、という事になっていまして、
福島県立医大の鈴木眞一教授によると、こちらは、
「チャルノブイリの知見からすると、期間が最短で4~5年で出る筈だから、早すぎる」という事で、
今回、「原発の影響はない」というようなところで、否定されているというようなお話があるんですが、
今回、川根先生がいろいろと活動されている中で、福島もそうですし、関東ですね、先生が活動されている中で気になっている点はありますか?

川根:
まず、今お話になった、福島の健康管理調査の小児甲状腺がんの影響に、すこしふれたいんですけれども、
鈴木教授がですね、「チェルノブイリの知見から、4~5年後ぐらいに甲状腺がんが発症してきた」
というような事を言っていますが、あれはデマですね。
チェルノブイリで4~5年というのは、ピークが4~5年という事です。
もう、チェルノブイリ事故の翌年から、子どもの甲状腺がんというのは発症しております。
「4~5年後にピークがきた」ということであって、それ以前にも、甲状腺がんの発症例というのはどんどん増えています。
そのピークがそこに来たという事で、今回、3人の子どもが、新たに甲状腺がんと診断されたという事が、
今回の原発事故とは関係ないというのは、全くのデタラメだ、と僕は思っています。


そして、昨年12月に報道されましたけれども、
実は、茨城県の取手の子どもたち、小学校中学校の心臓検診の結果で、
QT延長症候群と呼ばれる子どもたちが急増している、という事が報道されています。

Sawada:
QTというのは、英語でQTと書くんですね?

川根:
はい、そうですね。
これは、心電図の検査をして初めてわかる事なんですけれども、
心臓の心電図を取ると、ピクーン、ピクーンと波形が出来ますよね。
その始まりから終わりまでをQTと言うそうなんですけれども、
この部分が同じリズムではなく、時々ですね、延びてしまう。
という事で、QT延長症候群と呼ばれているということなんですね。

で、このQT延長症候群が起きますと、
子どもたちによってはですね、立ちくらみ、目の前が真っ暗になったり、動悸がしたり、ひどい汗、気分が悪くなったり、
重症な時は意識を失う
ということもあります。
突然倒れて意識を失う時もあるので、てんかんと間違えたりもするんですね。

そうした子どもたちがですね、取手市の中で、
2008年の時はですね、小学校、中学校では大体1800人ぐらい毎年受診をしているんですけれども、
その中でQT延長症候群というのはだいたい一人ぐらい。
2009年も一人ぐらい。2010年も一人ぐらいだったんですが、
2011年、だいたいこの心臓検診っていうのは、小学校1年生と、中学校1年生4月に行われるものなんですが、
毎年行っている検査の対象の子どもたちが変わります。
今年小1、今年中1だった子どもたちが、4月に検査を受けたということですので、毎年4月に受ける子どもたちの対象は変わるんですが、
2011年4月に受けた子どもたちの中では、疑いがある子が2人。
それが2012年、去年4月に受けた子どもたちでは、疑いがある子が8人に増えているんです。

その中で継続、つまり小学校の段階で、小学校に入る前にQT延長症候群だったと診断を受けた子どもたちが2人いますから、
新たに発見されたのが、今回の検診で6人に増えたということです。
これは1600人の中で、1人、1人、1人、2人、8人で、
8人のうち、今回の検査で初めて分かったのが6人っていうのは、明らかにですね、あのー、原発事故の影響が考えられるというふうに思います。
ただ、これがですね、全て原発事故のせいかどうかはわかりませんし、
たまたま、そういった心臓病を持っている子どもたちが、取手のほうに沢山居住しているのかもしれません。
でも、非常に考えにくいですね。

実はベラルーシ、ゴメリ医科大学の学長だったユーリバンダジェフスキーさんがですね、
放射性セシウムが身体の中に入るとどんな影響が起きるか?ということで、心疾患系に影響を与えるという事を報告をしているんですね。
その中で、心電図異常が、放射性セシウムが身体の中にたまればたまるほど、心電図異常の子どもたちが増えるという事を報告しています。

Sawada:
そうしますと、心電図の異常、もしくは今回のQT延長症候群というのは、
一つの目安、シグナルになる可能性というのは、やっぱり強いという事なんでしょうかね?

川根:
そうですね。
で、先程の福島の子どもたちの小児甲状腺がんについてもそうなんですが、
放射性セシウムがですね、心臓病を引き起こす可能性が十分にあってですね、
私は、福島県だけではなく、東北関東一帯の地域でもですね、まず一つはエコー検査
特に、ヨウ素131の影響を強く受けた地域、この地域については、福島県だけではなく、エコー検査をやるべきだと思いますし、
そしてまた、このように、放射性セシウムの影響によって、心電図の異常が発生する可能性がありますので、
心電図をとる検査もですね、東北関東のセシウム134,137、そしてヨウ素131を中心とする放射性物質が、大きく大気中に撒かれた地域については、行うべきだというふうに思っています。

エコー検査についてもですね、触診で甲状腺の異常をみる、という方法もあるんですけれども、
触診で分かるのが、橋本病などの、明らかに腫瘍があって触診でもわかるんですけれども、
今回、福島で発見されたような甲状腺がんというのは、触診では分かりません。
詳しくは、やっぱりエコー検査でないと分からない
んですね。

ですからですね、やっぱり、東北・関東の子どもたちも、詳しいエコー検査を受けることは必要だと思いますし、
今心配なお母さん方、お父さん方がですね、自費で、このエコー検査を受けさせている訳ですけれども、
そうではなくて、国の予算で、関東東北の子どもたちは全て、エコー検査を受けられるようにするべきだ、と僕は思っています。

そして実は、埼玉の方で、今、データを整理しつつあるんですけれども、
子どもたちの血液、特に白血球の中の一部がですね、変化が起きている、という事が分かってきています。

白血球の中の好中球というのがあるんですけれども、
好中球の数値が、一応1500という数値を下回ると、好中球減少症という事で、
非常に免疫が低下して、いろんな病気にかかりやすくなる、という事が言われているんですが、
ほとんどこの、1500に近い子どもたちが増えてきています。

Sawada:
あ、そうですか。
そうするとこれは、一般的な血液検査で分かったようなもののイメージなんですか?
それともこれは、特別に白血球を調べたようなものなんでしょうか?

川根:
そうですね、血液検査というのは、いろんな検査がありまして、
検査項目も、お医者さんによっては、自分で選択をしなきゃの項目もあるんですけれども、
その中で、白血球の内訳、好中球とか好酸球とか、いくつか種類がありますので、末梢血液像のデータを取る必要があります。

そうすると、好中球が高いとか低いとか、それとも基準値内なのか、というのが分かります。
その時に注意をしなければいけないのは、
風邪をひいていたり、たとえばインフルエンザにかかっていると、やっぱりこの好中球というのは下がってしまうんですね。

そういった、ウイルス性のものに感染していないかどうか、というのを確かめるために、
CRPという、炎症が身体の中で起きているかどうかを測る、という項目があるんですけれども、
CRPも出来たら一緒に測ってですね、
「CRPは異常ではないのに好中球が下がっている」というのは、何らかのシグナルを発しているんではないかなと思っています。

Sawada:
好中球というのは、好きに中に球、と書くんでしょうかね?

川根:
はいそうですね。

Sawada:
この好中球とCRP、この2点を注意してという事で、
お医者さんというのはこれ、一般的に言えば、放射能との疑いについてここまで判断されている、
知見があるお医者さんっていらっしゃるものなんでしょうかね?

川根:
そうですね、やはりなかなか、理解のないお医者さんが非常に多くてですね、
鼻血が出たり下痢をした場合でも、
「鼻血は、子どもが鼻をほじくったせいではないか」とか、
「お母さんが放射能の事を心配するから、子どもたちの身体に異変が起きるんだよ」
というような事を、言うようなお医者さんもいます。

ただ、今この問題がですね、内部被ばくの問題を、自分で私的に勉強をしていて、
少しづつですが、放射能の事と、今回の子どもたちの身体の変化とを、結び付けて考えていこうとするお医者さんが、徐々にですが増えてきています。

Sawada:
そうですか。
それにしても、先程ありました心電図の検査もそうですし、血液検査もそんなに難しくなく、
エコー検査となると、さすがに専門の機器がいるという事になる。
それ以外の部分については、この心電図、もしくは白血球の部分の数値を調べていくということは、
そんなに難しくなく出来る検査項目ではありますよね。

川根:
そうですね。

Sawada:
それについて先生としては、福島を中心として、どの範囲ぐらいまでのお子さんを中心に、
いま、是非知っておきたい、というような位置づけなんでしょうかね?

川根:
私たちは内部被ばくを考える市民研究会というホームページのほうに、
ヨウ素131によって、各都道府県がどれ位汚染されたか?という資料と、
セシウム137によって、各都道府県がどれだけ汚染されたか?という資料を載せてあります。
この汚染マップ、下の方のカラーであるものがですね、
独立環境研究所というところが、2011年8月25日に校正したものなんですね。
その、赤、オレンジ、黄色、緑、このあたり、
福島、宮城、茨城、栃木、群馬、埼玉、東京、千葉、神奈川あたり、ここまで広がっておりますけれども、
あと山形、新潟の一部ですね、このあたりまでは、私が先ほど言いました、甲状腺のエコー検査、血液検査、心電図の検査はやるべきだ、と思っています。

Sawada:
そうですか。
そうしますと、広範囲には及びますが、比較的簡単な検査で出来るという事で、
是非私たちは、子どもをもつ親としては、出来ればこういう検査項目を、まずは一回、安心のために設けてみる、というのは重要なんでしょうね。

川根:
そうですね、で、実は昨年の6月にですね、原発災害子ども被災者支援法という法律が出来ているんですね。
そこにはですね、
「子どもたちの健康診断を行う事」と、「国の責任において行う事」、というのが謳ってあるんです。
ただし、この「子ども被災者支援法の対象地域がどこか?」という事が、具体的になっていないんですね。
この、子ども被災者支援法の、実際に東京・関東の子どもたちは被ばくしている訳ですから、
「その子どもたちの健康診断を行え」という事で、今、お母さん方、お父さん方が中心になってですね、
原子力規制庁、原子力規制委員会、復興庁、環境省、文科省などに交渉を行っています。

Sawada:
そうですか、ですからまさに、自分たちで自衛しなければならない部分もありますけれど、
こういった法律を上手く使って、どうにか国のシェアを受けて、全国規模に広がってやっていかなければならない課題なんでしょうね。

川根:そうですね、はい。

Sawada:
わかりました。ありがとうございます。



内部被ばくを考える市民研究会のサイトより、川根先生のお話があった地図を一部転載。

ヨウ素131のよって各都道府県はどれくらい汚染されたか?





セシウム137によって各都道府県はどれくらい汚染されたか?





以上、転載おわり


ひどいなあ……。
一応、体裁を守るためかなんかしらんけど、法律は作ってある。
その名前も『子ども被災者支援法』
けど、対象地域がどこか具体的になってへんからというので、実施の仕様がないまま、放っといてある。
ほんで、せっかくあるその法律がちゃんと機能するように、親があっちゃこっちゃに交渉せなあかん。
毎日の暮らしがある中で、家族を守るために働きながら。

なんちゅうこっちゃ……なんちゅうお粗末な政治なんや……。
なんちゅう無責任ででたらめな医者なんや。
そもそも、子どもの甲状腺ガンなんてもんは、普通は存在せえへんもんやのに。
それがチェルノブイリ以降、一気に、とんでもない人数(数千人)の子どもがこのガンにかかってしもた。
チェルノブイリ以前は、放射能が人間に与える影響というものは、事故後10年から15年経ってから出てくるもんやと思われてたけど、
実際には、数年(2~3年)後に、急激に増えて、そやけどその当時は過去にそういう経験が無かったから、
医者はどう対応したらええのか分からんと、結局今となっては悔やまれてならんような治療しかしてやれんかった。

そやけど日本はどうや?
チェルノブイリ事故という、悲惨な経験と、その経験から学んで得られた貴重な資料と考察がすでに存在してるやないか。

甲状腺を摘出してしもたら、ホルモンの分泌が無くなってしまう。
普段、ホルモンの分泌やなんて、意識することも考えることもないけど、この、人間に与えられた大事な作用の損失が、どれほど辛いもんか、
わたしは実際に、旦那姉の経験を目の当たりにして分かってる。
彼女は40才過ぎてからのことやけど、子どもらにとってはもっともっと長い間、その辛さと付き合うていかなあかん。
医者として、そんな子どもが増えんよう、最善を尽くしたいと思えんのか?
すでに患うてしもた子どもの心身の痛みに、寄り添うてやろうという気持ちもないのか?

恥を知れ、鈴木真一。

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2 コメント

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こどもはみらい、みらいはこども (りん田まつ田)
2013-02-15 15:14:31
まうみさま、お帰りなさい。
ほんで、お疲れさまでした。

色々と、かなん事でしたね。僕も海外旅行では、なんか起きんかなぁ、怪我さえせんかったら起きて欲しなあと考えるクチです・・

「チェルノブイリハート」が実際、起こってしもたんですね。 瓦礫受け入れるんなら子供を受け入れろ、ゆー叫びが身に滲みてきます。

3年後には日本の人口が八千万人になるかも知れんと言う学者もいてます。

今日もとても悲しいニュース。東大阪の小5の男の子が自分の学校が統廃合で廃校になるのを悲観して電車に飛び込みました。

子供は未来、未来は子供・・ですよね。
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りん田まつ田さんへ (まうみ)
2013-02-17 14:38:34
帰ってまいりました。ただいまです!
いやはや、遊びに行かせてもろて、疲れた~言うてたらあきませんね。
いやもう、贅沢なこと言うてすんません。

一番ヘロヘロやったんは、いきなり膀胱炎になんかなってるこのわたしで、母は最後まで、しっかりと旅してくれました。感謝せなあきません。

さて、子どもは未来、未来は子ども。
ほんまにその通りやと思います。
子どもをおろそかにする国は絶対に弱ります。
それも、その、おろそかにした連中が、好きなように生きて死んでから。
絶対に許せへんと思てます。

小学校5年生いうたら、10才か11才。
そんな子が、自分の死に免じて廃校にせんといてくれと言う。
なんちゅうことかと思います。
そんなことで命を絶つやなんてって思います。
なんぼ本人にとっては、そんなことではないとしてもです。
その子がいったい、毎日の暮らしの中で、何に疲れてたのか、追いつめられてたのか、悲しかったのか、
自分の未来になんの執着も夢も持てんほどに疲弊してたんか、
それを知りたいと思います。

死んだらあかん。
けど、時には、死ぬことで救われる、という人がいることも知ってます。

いずれにしても、子どもに先立たれる悲しみは、想像を超えたもんやと思います。
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