ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

「安倍政権は、中国の右派への贈り物」ジョン・ダワー(MIT名誉教授)氏

2015年01月27日 | 日本とわたし
今夜、アメリカ人の友人から、後藤さんの身の上を案じるメールが送られてきました。
そして、無事を心から祈っていると。
さらに、後藤さんの命を思う時、惨たらしい戦争という金儲けの手段によって、殺されてきた無数の命を思うと。

もう『テロ』という言葉はたくさんです。
9.11の後、この言葉が巷に氾濫し、多くの人たちが騙され、アフガンやイラクへの、国家的大量虐殺に弾みをつけてしまいました。
『テロ』の生みの親はいったい誰なのか。
『テロ』を育て上げたのはいったい誰なのか。
そして、『テロ』という行為を実行してしまうほどに、憎しみを植えつけたのは、いったい誰なのか。

わたしたちはもう、本当に、気がつかなければなりません。
気がついただけではもう済みません。
止めなければなりません。

安倍政権は、憲法9条、96条の改正(改悪)、そして国防軍創設を、いよいよ公言し出しました。
戦争という悪を、孵化させてしまってはいけません!



Hitoshi Kozakiさんが、Facebookに載せておられた記事を、紹介させていただきます。



「愛国主義という卵から戦争が孵化する」(モーパッサン)
「愛国心とは、ならず者達の最後の避難所である」(サミュエル・ジョンソン)
「日本の右派の有力政治家が歴史を美化しようとするたびに、韓国や中国、そして世界中で、日本への不信が生み出されている。
 愛国を語って日本の国益を損じている。
 彼らには他国の愛国心への理解がない」
(ジョン・ダワー米マサチューセッツ工科大学名誉教授)


ジョン・ダワー米マサチューセッツ工科大学(MIT)名誉教授に対するインタビュー記事より、教授の言葉を抜粋して紹介します。
【共同通信】(2014-5-4)
引用元:http://www.47news.jp/47topics/e/253171.php

米国の日本占領に関する研究の金字塔『敗北を抱きしめて』で、ピュリツァー賞を受賞したジョン・ダワー米マサチューセッツ工科大学(MIT)名誉教授は今年1月、
沖縄での新たな米軍基地建設に反対する声明に、世界の著名人の1人として署名した。
日本と沖縄への最新のメッセージを、教授に聞いた(聞き手は共同通信ニューヨーク支局長 船津靖)。
 
沖縄が日米両政府に利用され、犠牲にされてきた
沖縄は『米国の覇権』、すなわち米国主導の平和(パクス・アメリカーナ)という巨大な問題の一部。

沖縄は戦争末期、大日本帝国の犠牲になった
沖縄は、1951年のサンフランシスコ講和条約でも犠牲にされ、日本の主権回復の代償に基地の島となった
日本もある意味で分断国家
1972年の復帰後も、他の日本と異なる扱いをされ、沖縄の人々は二級市民として扱われてきた
講和条約から63年もたった。
沖縄の人々は、自分の声を持つ権利がある
だが、日本政府は、その声を聞きたがらない

沖縄は、ベトナム空爆の主要基地にもされた(この空爆では推定200万~300万人が殺された)。

米国は、世界中に基地を張り巡らす、基地帝国主義国家。
犯罪、退廃、環境破壊の元凶である『基地の帝国』、沖縄はこの帝国の一部。
この帝国は、国家安全保障国家とも呼べる。
国防エリートと、金をもうける企業や御用学者らが支えている。
最近は監視国家にもなった。特殊部隊国家でもある。


米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)と、新基地建設が進められようとしている辺野古(名護市)の問題は、
沖縄だけの問題ではなく、基地帝国全体にかかわる
米の覇権の構造全体が、問い直されなければならない

中国は警戒すべきだが、日米両政府が『防衛』と呼ぶものが、挑発的で脅威に映ることもある

安倍政権は、ナショナリズムをあおり、いっそうの緊張をもたらしている
ただ、中国にも責任がある
中国のナショナリズムもすさまじい
国内問題から目をそらせるため利用している
現代は、偽善と愛国主義的な正義にあふれる危険な世界。
ナショナリズムほど、潜在的に危険なものはない
日中両国もこれを抑制し、非軍事的な解決を探るべき

日本人も日中戦争全体で、民間人約100万人を含む約300万人が亡くなった
愚かな戦争だった。
日本軍国主義の犠牲者は、中国人や他のアジア人だけではなく、日本人自身でもある
戦争指導者が、この大量の死をもたらした
日本の右派の有力政治家が、歴史を美化しようとするたびに、韓国や中国、そして世界中で、日本への不信が生み出されている。
愛国を語って日本の国益を損じている
そんなことを言わなくても、日本を愛する理由はたくさんある。
彼らには、他国の愛国心への理解がない
安倍政権は、中国の右派への贈り物

私は日本に希望を持っていた。
素晴らしい経済手腕、平和国家としての独自の立場、広島と長崎からの視点…。
しかし日本は、平和の伝道者にはならず、対米関係に縛られ自分の声をなくした

米国は、沖縄にひどいことをしてきた。
軍事基地に反対する声を聞くべき
その声は悲劇の経験から来る。
戦争がどんなものか知っている沖縄の人々の声には、平和へのビジョンがある

ジョン・ダワー氏略歴; 
JOHN DOWER 1938年生まれ。
1961~1962年空軍勤務、1962~1965年金沢、東京で教員・編集者、1972年ハーバード大で歴史学、東アジア言語の博士号。
1991~2010年マサチューセッツ工科大教授。
現在は名誉教授。
著書に「容赦なき戦争―太平洋戦争における人種差別」「忘却のしかた、記憶のしかた」など。




自民、憲法改正の重要項目選定へ 2月に党内提示…国防軍創設や改正手続きも
引用元:http://www.sankei.com/politics/news/150125/plt1501250006-n2.html
【産経新聞】2015.1.25

自民党が、憲法改正の必要性が強いと考える、重要項目のリストアップに着手したことが24日、分かった。
自民党が重視する9条や、改正手続きを定めた96条も盛り込む方針だ。
新憲法制定を綱領に掲げる政党として、26日召集の通常国会で改憲論議を進められるよう、最初に取り組むべき改憲のテーマを絞り込む狙いがある。

重要項目は、平成24年に自民党が発表した「憲法改正草案」(全102条)を土台に選定する。

草案は、「国防軍」を創設する9条改正や、
改正発議要件を、衆参両院の「3分の2以上」から「2分の1以上」に緩和する、96条改正などの方向性を打ち出した。

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1 コメント

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沖縄は唯一の希望 (みどり)
2015-02-21 11:47:36
翁長さんは最近少し痩せてきたような気がします。何度上京しても安倍政権幹部は会おうともしない。沖縄の経済振興のための補助はカット。翁長知事、そして沖縄県民いじめとしか思えない政府の対応です。よくもこのような非常な対応ができたものだと思います。アメリカにおいてさえ、沖縄の民意を無視してはいけないという論調があるのに、日本では安倍政権の沖縄に対する非常さと歴史認識を正面から批判する論調が余り見られません。喉元過ぎればわすれてしまうのが日本人の特質だとは思いたくないのですが。

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