SILENCIO Cabernet Sauvignon 2010 Cono Sur (Chile, Valle del Maipo)
チリを代表するワイナリーのひとつ コノスル社 が、5年の準備期間を経てようやくリリースしたワインということで、どんな衝撃的なもの?と大きな期待を胸に、都内で開催された新アイコンワインのお披露目会に参加してきました。
「SILENCIO シレンシオ」 は、チリのアルト・マイポのカベルネ・ソーヴィニヨ98%に、2%のカルメネール(ペウモ産)を加えてつくられた赤ワインです。
ガツンとしたものを予想していましたが、なんと上品なこと!
シレンシオは、2005年に、コノスルのチーフワインメーカー アドルフォが、同僚のワインメーカー マティアスと、「ニューワールドで一番のワインをつくろう!」と語り合った夢がようやく実現したワインとのこと。
コノスル社 チーフワインメーカー アドルフォ・フルタード氏
「地域、品種、テロワール、樽の使い方、抽出方法をいろいろ話し合いながら、5年かかってようやく見えてきた。
2010年のカベルネ・ソーヴィニヨンは良い出来。天候は涼しくドライで、アルト・マイポのカベルネとしてはベストだった」と、アドルフォ。
アルト・マイポは、チリのスーパープレミアムワイン「ドンメルチョー」、「セーニャ」、「アルマヴィーヴァ」などを産出する区画。
つまり、チリの最高レベルのワインたちはアルト・マイポから生まれている んですね。
コノスルの新コンセプトワイン「シレンシオ」も、アルト・マイポを選びました。
「シレンシオ」は、5つのエステートから樹齢50年以上のカベルネ・ソーヴィニヨンの区画を厳選し、収量を制限して収穫します。
45樽の原酒は新樽のフレンチオークで26カ月熟成し、ブラインドで厳選した9樽を瓶詰めしました。ボトルにして2400本。最高のロットです。これを2年間瓶熟成し、ようやくリリースしました。
コノスルでは、すでに ピノ・ノワールのアイコンワイン「OCIO オシオ」 をリリースし、ピノ・ノワールの生産者としての地位を確立しています。
「オシオ」は2002年が初ヴィンテージで、キレイな果実味を特徴としています。樹齢は25年。
“キレイな果実味”は、コノスルが重視しているポイント で、
「シレンシオ」をリリースし、コノスルのアイコンワインは、ふたつになりました。
アドルフォは、チリのDNAはカベルネにある と考え、コノスルのもうひとつのアイコンワインとして“カベルネ・ソーヴィニヨン”を選びました。
「シレンシオ」は、パワーでグイグイ押してくるものではなく、デリカシーとフィネスを感じさせるワインです。
雑味のないピュアなタッチのキレイな果実味が、スーッと自然に入ってきます。
エクストラクトが自然で、品が良く、フィネスを感じます。
ゴツゴツ感やザラザラ感が一切なく、濃密でありながら、酸がしっとりとしてモイスト感、ジューシー感があり、しなやかでなめらかなワインでした。アルコール度数も13.7%と、品よく仕上がっています。
色はそれほど濃くありませんが、味わいに広がりがあり、余裕、ゆとりがあり、優雅です。
カベルネのワインですが、ボルドー的というよりも、私はどことなくブルゴーニュ的な性格を感じました。
嗜好が成熟し、落ち着きがあり、バランスが取れ、繊細さと奥行きのある複雑なワインを求める人には、この「シレンシオ」が、しっくりと寄り添ってくれそうです。
「シレンシオ」は手をかけた上質な料理によく合います
ちなみに、「シレンシオ SILENCIO」 とは、英語ではsilence(沈黙)という意味だそうです。
このワインを目の前にすると、言葉が出なくなるからだそうですが、なるほど!
たしかに、何も語らず、静かにずっと飲んでいたくなるワインです。
品格のある木箱入り (輸入元希望小売価格 18000円)
(輸入元:株式会社スマイル)
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