ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

要注目のニュージーランド産テーブルチーズ

2013-06-17 17:04:01 | おいしい食べもん
アボカドディップ に引き続き、 「New Zealand Food Connection 2013」 で出会った美味なるモノ。


KAPITI Cheese  (輸入元:フォンテラブランド株式会社)

ニュージーランド産テーブルチーズ です。

ニュージーランドは酪農が盛んで、乳製品の生産量が多く、輸出も積極的。

NZの食品の日本市場への輸出比率を見ると、1位の生鮮果物(18.6%)に続き、
チーズは2位(18.4%)となっています。


日本に入ってくる輸入チーズの生産国 1位は豪州(43.8%)、2位が NZ(27%)(2011年実績)

それだけの量が輸入されているのに、「NZ産チーズ」は、“クリームチーズ”の姿くらいでしか見ることがありません。
というのも、NZ産チーズは、プロセスチーズの原料、加工用、家庭用シュレッドチーズ(ピザ用などにカットされたもの)大半だからです。



今回紹介されたのは、NZ国内で人気というテーブル用チーズ 「カピティ」

いろいろ試食しましたが、おいしい!と思ったのは、
ブルーチーズタイプの Kapiki Kikorangi と、チェダータイプの Kapiti Pakari Aged Cheddar

“キコランギ” のベースは乳脂肪が高いトリプルクリームで、英国のスティルトンチーズのような青カビがマーブル模様に入り込んでいます。食べると、まるでスティルトン!まったり濃厚でありながら、青カビのピリリとした刺激と塩気があります。

“パカリ エージドチェダー” はコクのあるナッツの風味があり、やはり英国のチェダーチーズを思わせます。

どちらも、英国の上質チーズレベルのクオリティ だと思いました。

NZのチーズづくりは、英国からジャージー種の牛が導入された1870年頃から始まりましたから、英国スタイルのものが多いのでしょうか。



試食した中で面白かったのが、「Kapiti Smoked Havarti」
“ハヴァティ”はデンマークの圧搾タイプのチーズですが、それをアレンジし、スモークをかけたのが、“カピティ スモークド ハバティ”です。口にしたところ、超スモーキー!ここまで強烈にスモークのかかったスモークチーズに初めて出会いました。でも、キライじゃありません(笑)

一通りいただきましたが、NZ産のテーブルチーズ、おいしいです!

チーズは関税が高いので(29.8%)、日本に入ってくると、どうしても高価になってしまいます。
高品質のNZ産テーブルチーズが手頃な価格で手軽に入手できると嬉しいですが、今のところ、チーズ専門店でもほとんど取扱いがないのが残念…


「Kapiki Kikorangi」 は、2011年のNea Zealand Specialist Cheesemakers Association(NZSCA)賞のReigning “Champion of Champion”に選ばれ、また、米国のUnited State Food Magazine誌のOne of the Top 5 Cheeses in the World(2011年)にも選ばれています。



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