スウェーデンのメロディアス・ハード・バンドの、再結成2作目。
これが、素晴らしくいい!
メロディラインにフックがあり、ドラマティックな仕上がりで耳が離せない。
ハードロックでありながら、AORの面を持ち合わせ、歌メロを聴かせるのだ。
80年代のアメリカン・ハード・プログレの側面もある。
特にギターソロにそれを強く感じると思ったら、ギターソロは、ゲスト・ミュージシャンとしてTOTOのSteve Lukatherが弾いていたのだ。
なめらかで、泣きがあって、余韻がある。
早弾きではなく、メロディの音としての美しさを追求している。
どおりで、琴線に触れ続けるわけだ。
さらに、2曲目の“Better Believe It”は、元エアプレイのJay Graydonが弾いていた。
なるほど、Grand Illusionのサウンドはエアプレイに似ている。
明るく、簡潔な親しみやすいサウンドであり、コーラスに凝り、洒落れている。
何より歌メロが美しく力強いので、思わず口づさんでしまう魅力がある。
またリズム・ギターには、Tim Pierceが参加だ。
彼は、セリーヌ・ディオンやボン・ジョビなど、さまざまなミュージシャンと仕事をしている。
他にも沢山のゲストが参加している。
なんか、ゲストばっかりすごいと思ったが、Grand Illusionの中心メンバーのAnders Rydholmこそが作詞、作曲、アレンジにプロデュースまで手掛けてしまうマルチですごい人物なのだ。
あのデーモン閣下のプロデュースもやったらしい。
楽器は、キーボードとベース、リズム・ギター。ここでもマルチだ。
あと忘れてはいけないのが、Peter Sundellの歌のうまさ。
ハイトーンで、カラっとしていて力強い。
ストレートな歌い方だが、時にソウルフルに歌うため、心に響くのだ。
励ましてくれるサウンドだ。高揚してくる。
心が沈んでいる時、物事がうまくいかない時には、特にオススメだ。