あるいて・みつける

歩く速さで見つけたものを、記録に残していきます。ゆっくりと歩けば、いろいろなものが見えてきます。

今年一年を振り返る

2012-12-31 19:20:44 | いろいろあります
今年も色々な事がありました。今までずっと続けている、足で稼ぐスタイルは今年も充分に発揮されたようで、色々な発見がありましたし、色々な感動がありました。足で稼ぐとなると、結構スロー・テンポになりますし、労力も多く掛かります。しかし、それが良いのですね。頭の回転が良くなりますし、少しずつ達成していく喜びもあります。

6月に始めたブログですが、如何だったでしょうか。カメラ・そしてレンズに重きを置いて、雑誌に良くあるような視点を避けながら、128話まで来てしまいました。写真撮影の要点は、昔始めたころに、先達の方々から体で覚えさせてもらった、と云うのが正直なところです。その内容は、今の雑誌の上達法にあるような内容とは違っているのです。

交換レンズは、あなたの理想を表現するために絶対に必要なアイテム。そのレンズを探し求める事が出来たなら、マウントとなるカメラは何を使っても良いでしょう。つまり、レンズ一番、カメラその次なんですね。ですから、良いレンズが付いていそうなコンパクトカメラは、レンズが交換できなくても買ってみようと云う気になります。

と、云う訳で、今年一年に購入したレンズの紹介をします。いっぱいありますが、値段は聞かないでください。中堅どころの欲しいと思う現行レンズ一本分にも満たないのです。

Takumar 200mmF5.6
これで、今年の中古レンズ購入に火がつきました。硬い描写が如何にも望遠レンズです。暗いレンズですが、携行性は抜群です。
SMC Takumar 300mmF4
シグマの300mmズームにカビが生え、代わりのレンズと、購入しました。線がつながった滑らかな描写は、流石大口径超望遠レンズです。これで、生き残りのズームレンズは標準ズーム1本になりました。
Super Takumar 150mmF4
前から欲しいと思っていたレンズを、ついに見つけました。予想通りの線のつながった少し硬めの描写で、解像感もとても良い望遠レンズです。
SMC Takumar 50mmF1.4
アトムレンズでは無いかも、等と購入しましたが、立派なトリウム入りレンズです。黄変は少なく描写も硬めですが、写りも立派な標準レンズです。SPFの常用レンズになっています。
CZJ Flektogon 35mmF2.4
だんだん売られているレンズが少なくなって来ているのに気付き、慌てて購入しました。発色が良くて、おおらかな描写がとても良い感じです。食べ物系と相性抜群です。
Takumar 200mmF3.5
正直、このレンズが買えるとは思っていませんでした。繊細で質感もすごく良く表現されます。まさにラッキーでした。
Auto Takumar 85mmF1.8
タクマーの銘玉であり、普通の中古価格の三分の一くらいで購入できたことは、すごくラッキーな事です。予想通りの細かな描写と、あらを隠してくれるタクマーらしさがかみ合った、上品な一枚が撮影できるレンズです。
Auto Yashinon DS-M 200mmF4
ヤシノンのロゴを見て、思わず富岡光学と閃いてしまい、早速購入となりました。写りも富岡光学の香りがぷんぷんしており、大満足のレンズです。

これだけ買っても、フレクトゴンと85mmタクマー以外は、ほぼジャンク扱いの値付けですので、レンズ玉は本当にきれいでも、格安で販売されています。店で、店員の方と談笑しながら購入するのですが、なんでこの様なレンズを、と言われる事が多くありました。

ペンタックスが多いので、ペンタックスのファンですか、と聞かれる事が多いのですが、昔から使っているカメラであり、その他のレンズで良いものがあれば、マウントも変えていると思います。ずっと撮影をしていて、体になじんだレンズがM42のレンズだった訳で、正直なところ、源流互換の尊重を誠実に行ってくれているカメラメーカは、ペンタックスさん位だと思います。ですので、ファンではなくて、有難く感じているユーザと云う位置付けですね。ですので、尊敬するメーカとして見ています。

さて、いよいよ本年も暮れていくのですが、レンズや撮影ネタで128話まで来てしまいました。結構ネタはあるものですね。趣味と仕事は同じでありませんので、新鮮な頭で臨む事が出来たからかもしれません。これからも、少し視点を変えた投稿を行ってみようと思います。

同じ趣味で始めたピアノも、全くの初心者から早5年がたちました。ブログ始めましたと云うと、なんでピアノの紹介が無いの。等と云う感じですね。全くの初心者からやってみよう。等と云う事はそう簡単には出来ませんので、この5年間、全くの初心者が感じた、そうなんですか!と感嘆した事は、別視点でのネタになりそうです。しかし、練習している曲の雰囲気が、撮影した画像にも反映されてしまう事は、面白いと感じました。被写体と背景のリズムが、そうなっているものも多くあります。1月からは、レンズだけではなくて、ピアノや良く創る男のご飯の話題も、取り入れていこうと思います。

さて、長くなりましたが、締めくくりの一枚を掲載します。


PENTAX K-5 SMC Takumar 300mmF4
撮影データ:1/200sec F8 ISO100
地下歩道の入り口にある、非常灯が目に留まりました。一点にピントを合わせてあるのですが、そればかりに気が行ってしまい、シンメトリカルな構図から少し外れてしまったところが、趣味のカメラです。来年再挑戦ですね。
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印刷して鑑賞する事

2012-12-30 13:18:34 | いろいろあります
ディジタルカメラを使うようになってきて、プリントを鑑賞する機会が減ってきました。主に見る時の対象は、テレビやパソコンでしょうか。特に、撮影した画像を鑑賞するのにパソコンを使うと、ピクセル等倍まで引き伸ばしてしまい、鑑賞しているのか、あらさがしをしているのか、判らない状況になります。

ペンタックスQ10の画像も、ピクセル等倍まで引き伸ばしてしまうと、結構ふわふわであることは否めません。シャープネスを結構かけて、やっとK-5の解像感近くまで持って行けるかな、と云う感じです。しかし、ピクセル等倍と云うと、半切り位のサイズですから、結構大きなサイズで鑑賞することになります。まさに、あら探しをやっちゃうわけです。

そのような大きなサイズに引き伸ばした場合、至近距離まで近寄って鑑賞などと云う事は、まず行いません。人間の目の画角がおおよそ60度位ですから、先ずは1m位離れて、ゆっくりと全体の雰囲気を愛で、そして撮影者の意図を感じ取って、色使いや構図を味わいます。そして、色々と想像をしながら、写真の中の世界に入っていく訳です。

その事を思い出して、A4サイズに印刷してみました。そして、40cm位離れて鑑賞してみると、ふわふわ感は少なくなり、結構見られる画像である事が判ります。また、被写体の汚れや、目立つと困るようなものは、ふんわりとぼけていますので、特に気にはなりません。欲を言えば、キャビネサイズ(古いですね。2Lサイズくらいでしょうか)にまで小さくすると、今度は線の細さも出てきて、解像感や発色など、遜色のない画像となります。

ペンタックスさんも、Q10のプリントサイズを考えているのかもしれません。ユーザがプリントするのだったら、この位のサイズ。そのように市場調査を行っていると思います。元々はオート110のシステムが出発点ですから、使うユーザはコンパクトカメラのレンズ交換が楽しめるバージョンを、期待していると思います。

110サイズフィルムとすれば、キャビネサイズでしょう。等と思ってしまいます。あまり大きく引き伸ばすと、フィルムの粒子が目立ってしまいますので、伸ばしても四つ切りサイズが限界かと思います。その視点でペンタックスQの画像を、改めて見てみると、納得が出来る事が多くあります。

画質がいまいちと云う事は、良く聞かれる事ではありますが、これはK-5と比較した場合の事です。気になったらシャープネスをきつめにかけると、そこそこ大伸ばしに出来る画像が手に入ります。超望遠撮影を行いたくて、Q10を購入するユーザの数は少ないと思いますので、この辺りは配慮されていない設定かもしれません。とすれば、ユーザで好みの設定値に変えてしまう事も、必要な事と考えています。

Q10を購入して、色々な事を勉強させてもらいました。それと同時に、プリントアウトする枚数が増えてしまい、鑑賞しながら納得することを繰り返しています。

それでは、木曜日に撮影した写真から掲載します。


PENTAX Q10 Auto Yashinon DS-M 200mmF4
撮影データ:1/800sec F11 ISO100
川の中に生えている葦(よし)の葉が、光に映えてきれいでした。近年は河川改修で葦の群落も減っているのですが、その一部分を切り取るのに、Q10は役立ちます。川に映える青空も、ヤシノン(富岡光学)の発色の良さで、出てきている色に思えます。
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SMC Takumar 300mmF4

2012-12-29 19:53:14 | タクマー・レンズ
久しぶりに、重たいタクマーを引っ張り出して、撮影してきました。SMCタクマー300mmF4は、重さが1kg位ありますので、カメラに装着して吊り下げると、レンズが必ず下を向きます。撮影をする時には、カメラではなくてレンズをホールドして撮影します。カメラを持って撮影すると、マウントアダプタやマウント部に無理な力がかかりますので、レンズを持って撮影するようにします。

このレンズは、つい最近まで買う決心がつかなかったのです。300mmのレンズは、昔はとても高価なレンズで、おいそれと買えなかった事と、タクマーの望遠レンズに見られる解像感不足が気になっていたからです。しかし、現在の中古価格は買おうとする気にさせるような低価格ですし、思い切って購入して試してみようと考えた訳です。

買った中古品には、三脚座が付属していました。ありがたい話ですが、これでペンタックスSPに装着した場合、三脚を使って撮影する事が出来ます。とにかく、フィルムカメラの場合で100mmを超える望遠レンズは、手持ち撮影等と云う事は、手ぶれ量産の危険をはらみますので、撮影した写真のほとんどが手ぶれという事態にならないために、三脚持参で撮影しています。

K-5等のディジタル一眼レフ・カメラでは、手ぶれ補正機能が付いていますが、それでも体を使ってしっかりとレンズを固定しないと、微ぶれに悩まされます。基本的に、明るい日中にシャッター・スピードをしっかりと稼ぎながら、撮影することが必要です。暗い森の中の植物を撮影する場合は、三脚とリモコンレリーズを持参します。

購入後撮影した印象では、SMCタクマー200mmF4の印象よりは、SMCタクマー135mmF2.5に近いかな、と云う感じです。線のつながった、柔らかな画像となります。絞り込むと、ファインダーで判る程に画面が硬調になってきます。このため、撮影する対象によって、画面を良く確認しながら絞り値を設定する必要があります。近接でボケを柔らかく溶かし込みたい時には、F5.6位、遠くの山や景色を写したい時にはF8以上に絞り込むと、目的の画像を得る事が出来ると思います。

背景は、絞り込むと硬くなってきます。ふんわりと撮影する時には、F5.6位であまり絞らないようにすると、良い結果となります。逆に遠くの景色や細かなものを撮影する時には、F8以上に絞り込むことで、解像感の上がったすっきりとした画像を得る事が出来ます。

タクマー135mmF2.5の描写がとても好きな感じですから、このSMCタクマー300mmF4も、大好きなレンズとなりました。しかし、重いですね。この様な事で弱音を吐いていたらどうしようもありませんが、2時間程の撮影行では手がつりそうになります。

それでは、本日撮影した写真から掲載します。


PENTAX K-5 SMC Takumar 300mmF4
撮影データ:1/200sec F8 ISO100
すすきの穂も綿毛の種が飛んで行って、枝だけになってきました。結構絞りこんでいるのですが、ふんわりとした感じに写る感じが、とても好きです。
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Super Takumar 85mmF1.9

2012-12-28 20:32:28 | タクマー・レンズ
最近では、ほとんど見かける事が無くなってしまいました。SMCタクマーの85mmは、そこそこ見かけるのですが、いよいよスーパータクマーの85mmも希少品になってしまったかと思うとさみしい限りです。

オートタクマー85mmとスーパータクマー85mmは、同じエルノスター構成のレンズです。オートタクマーからスーパータクマーに変わる時に、完全自動絞りへ移行しましたので、メカニズム部分が入りきらなかったのか、F値も1.8から1.9へ変わりました。おそらくレンズ径を変えて、対応したのではないかと考えています。

スーパータクマーからSMCタクマーに変わる際に、レンズ構成もガウスタイプに変わっていくのですが、スーパータクマーの使用部品が無くなるまでは、レンズ・エレメントのみがSMC化されたレンズが存在します。これがSMCタクマー85mmF1.9です。解放測光ピンが無い、スーパータクマーの様なSMCタクマーです。

ガウスタイプのSMCタクマーはF1.8ですから、レンズ構成の変更で解放F値を下げ、よりユーザーにアピールしやすくしたのでしょう。スーパータクマーからSMCタクマーに変わる時に製造された、スーパータクマーみたいなSMCタクマーは、今でも実物を見た事がありません。エルノスター構成で、レンズにSMCコーティングが施されていますので興味深々なのです。

スーパータクマー85mmF1.9は、線の細さが特徴のレンズです。細かいところまで良く描いてくれるレンズですが、絞り開放ではふわふわに写ります。開けて上品、絞って硬調のSMCタクマーまではいきませんが、絞り込むことで解像感が徐々に上がっていく印象です。ファインダーを良く覗いて、好みの画像になるように絞り値を調節することが必要な、昔ながらのレンズです。

SMCタクマーとスーパータクマーのどちらが好みか、ですが、どちらのレンズもそれぞれに特徴を持っていますので、一概にどちらとは云えないのですが、はっきりとした画像を得たい時にはSMC、反対に柔らかめの画像を得たい時にはスーパーと、使い分けをしている感じです。ペンタックスQと使う場合は、はっきりとした画像になるSMCタクマーと組み合わせると、程良い解像感となります。

主に、地味な花や植物を写していますので、どちらかと云うと線の細さとボケ味のきれいさから、スーパータクマーを連れ出す事が多い感じです。反対に川の流れやコントラストの高い夏の雰囲気を醸し出したい時にはSMCと云う風に使い分ける事も必要に思います。

一時期のプレミア価格も一段落してきた感じがして、内心ホッとしています。M42のレンズからするとかなり高いレンズですが、現行のレンズと比べると少し安めです。どのタクマーレンズも、銘玉と呼ばれるにふさわしい写りをしますので、一本買っておいてよかったと思うレンズの一つです。

それでは、本日撮影した写真から掲載します。


PENTAX K-5 SMC Takumar 85mmF1.9
撮影データ:1/125sec F2.8 ISO200
秋が短くていきなり冬が来たおかげか、杉の花芽も少なめです。来年はどれだけ杉花粉が舞うかと云うところですね。細かなところまで良く描いてくれるスーパータクマーは、結構重宝します。
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空気を写してしまう事

2012-12-27 20:39:08 | いろいろあります
超望遠レンズの世界。ある意味、夢の世界でもあります。昔の135フォーマットフィルムの時代は、135mmを超えるレンズは、値段も高くて買う気が失せてしまったものです。現代でも、フルサイズ一眼レフが増えてきて、俄然300mmF2.8のレンズに興味が向いたりします。しかし、高いですね。今でも手が届きそうな長くて暗いレンズは、健在のように思えます。

超望遠レンズは、離れた場所の風景を、大きく、そして解像感良く切り出すのに好都合です。そして、独特の高い圧縮感で、いかにもすぐ近くで撮影しているかのような、圧迫感を味わう事も出来ます。これだけ書くと、如何にも良く写せそうな感じがしてしまいますが、実際はそう易々と結果が得られるものでもありません。

遠くの被写体と、カメラの間には空気があるのですね。そして、空気に含まれている水もあります。つまり、空気が全くなくて、湿度も0%であると、良く写ると思われるのですが、そうすると私たちが生きてはいけない状況になります。

近くの景色を写すのであれば、その間の空気の密度はそう高くはありませんし、気にする必要はないのですが、あまりにも距離が離れていると、その間の空気が邪魔をして、遠くの景色が見えにくくなったりします。空気の密度が影響して、見えにくくなったりしている事が、超望遠の世界では簡単に起きてしまいます。

夜空の星の瞬きは、見上げるときれいなものです。でも、その瞬きは、間にある空気の粗密で起きる事です。また、暑い夏や春の日中に起きる陽炎は、これもまた、空気の温度むらによる粗密が影響しています。いつもは遠くに見える山並みが、今日はやけに近くに見える。これは空気中の水分で、屈折率が違うから。等と教えられたように感じます。

これらの事柄を、写真の中に取り入れることで、空気と水の存在を写し込み、より現実的な写真として、撮影することは出来るのですが、やはり、写ってほしくはない様な感じも多くあります。特に月面撮影では、間の空気のほんの少しの揺らぎが、縞模様となって写ってしまいますし、たまに見る新幹線、きれいにまっすぐではなくて、不規則に縞模様等となると、結構被写体に対する思いと裏腹になり、悔しい感じとなります。

ペンタックスQの発売で、身近なレンズで手軽に超望遠撮影が出来るギミックも、容易く実現できるようになりました。超望遠撮影では、表現として取り込む事が出来る、色々な現象がおまけで付いてきます。空気を写す。空気感ではないですが、その日の天候と、気温や湿度に注意して、上手く写真に取り入れていけるようになりたいと、考えています。

それでは、本日撮影した写真から掲載します。


PENTAX Q10 Auto Yashinon DS-M 200mmF4
撮影データ:1/800sec F11 ISO100
はるか彼方の大門山を撮影しました。結構絞ったのですが、まだふんわりと写ります。もう少し寒くならないとシャープさは出てこないかな、と云う感じです。シャープネスとコントラストを上げると、かなり良くなります。遠くの山が簡単に写せる事が、結構気に入っています。
コメント (2)
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