日曜ののどかな海岸で弓を射る女がいる、珍しいが子供も遊んでいるので危ない。
眺めていると弓の弦を矢ではじいて音を出し、手に持った丸い石で響きを止めながら若い女が小さな声で歌いだした。
弓と思ったが楽器だった。懐かしいな、どこかで聴いたような、切なげな歌声がサヌール海岸を背景に続く。
カップルの男はタンブリンで拍子をとる。
「珍しい楽器だね、なんていうの」と尋ねると「ビリンバウ、ブラジル」と . . . 本文を読む
サト、ドァ、ティガ、ウンパとバンジャールの集会所から掛け声が聞こえてくるので思わず覗いてみる。
20代の黒っぽい練習着の女性が子どもたちに伝統のバリダンスを教えている。
子どもたちの目は真剣だ。5歳から12歳くらいの女の子が手を伸ばし腰をひねり特有のシナを学んでいく。
少し歩くと又違った集会所でガムランの音が聞こえてきた。
今度は男の子ばかりで先生役も男性だ。
子どもたちは譜がないので思 . . . 本文を読む