ねぐら(進化する弁護士ブログ)

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その都度、興味のあるネタを書いて行きます。最近は、投資話が熱いです。。

弁護士が受任しない理由

2013-01-22 | 依頼者との関係など
弁護士が「受任できない」あるいは「受任したくない」理由はさまざまである。


パターン1 相談者の言っていることがさっぱり理解できない。宇宙人である。
例:××の方向から電波が飛んでくるのを差し止めたい、損害賠償請求したい、など。

パターン2 言っていることは理解できるがどうしても共感できない。
例:親子・兄弟間のトラブルで憎悪むき出し。民事の紛争なのに刑事告訴も辞さないなど。

パターン3 要求が無茶である。
例:20年以上前に別れた内縁夫に超高額の慰謝料及び養育費を請求したい、など。

パターン4 どっちかというと、目の前の相談者が間違っている。
例:アパートの賃料を半年以上滞納しているが、退去したくない、など。

パターン5 あるべき証拠がなぜか存在しない。
例:100万円貸したのは確かだが、領収証もなければ、信用できる第三者の証言もない。お金の動きがわかる通帳もない。

パターン6 裁判に勝っても何も得られない可能性が高い。
例:紛争の相手が、老人である・年齢が若い・無職・破産したなどの理由により、無資力である。

パターン7 紛争を解決しようという意識が希薄で、裁判をもっぱら復讐のための手段と位置づけている。
例:旦那の不倫相手の若い女子を訴える(賠償金なんてとれなくてもいいから、相手を怖がらせ、懲らしめたい)

パターン8 あまりにもいい加減な相談者で、のちのち苦労させられるのが目に見える。
例:債務案件整理で、自分が「いつ頃」「だれから」「いくら」お金を借りたかという最低限の情報すら説明できない。

パターン9 弁護士を利用して不法(又は不当)な目的を達成しようとしている。
例:競売を妨害する方法について知りたい、財産を隠したまま破産できないか、など。

パターン10 DV夫からの依頼。
例:上記9にも通じるものがあるが、妻と子供が「なぜか」姿を消したので、居場所を突き止めたい、など。

パターン11 弁護士を利用する(リーガルサービスを受ける)ことに「対価」を払うという意識がない。
例:私の人権のためなんだからタダで働きなさい、など。

パターン12 セカンドオピニオンの枠を超えている。
例:すでに依頼している弁護士の方針が「間違っている」ことを別の弁護士に認めさせ、言質を取ろうとする。

パターン13 訴訟マニア、トラブルメーカーからの相談。
例:日常生活の些末な感情の行き違いを、すべて裁判で片付けようとする。今までに裁判や調停を7回も8回もやっている。

パターン14 時間的不可能又は手おくれ。
例:今すぐ自己破産したい、法定期限が明日に迫っている段階での相談、完全に敗訴して強制執行までされた後の相談など。

パターン15 そもそも弁護士に相談することではない。
例:同居中の彼が浮気をして出て行ってしまい悲しい(=恋愛相談)、就職活動がうまく行かない、将来が不安である、心の問題に関する相談など。


◇ ◇ ◇ ◇


まだ他にもあったかもしれないが、だいたいこんな感じである。

こうした「依頼」を間違って受任してしまうと、自分の首を絞めることになる。
もともと無理筋なので事件を「着地」させるのに苦労する上に、相手方の弁護士からは「こんな事件を裁判所に持ち込みやがって」という冷ややかな目で見られ、そして依頼者からは「私の思った通りにならない」と逆恨みされるのである。

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