井上道義+東響=伊福部昭「日本狂詩曲」他

　昼すぎ，ミューザ川崎にて行なわれた東京交響楽団の演奏会をOと聴いた．めあての伊福部は，曲の細部まで陰影豊かに描きながらも，ラストの大音響へ向かってどんどん活気を増す充実の演奏．

　何より，日本の代表的なオケが，このような民族色の強い特集を組むときに，日本の作品を欠かさなかったこと，それらをプログラムの最後に配したこと，そして音楽に対する楽員たちの共感がここでピークに達した(少なくともそのように感じた)ことに，コンサートって本来こういうものではないかと胸が熱くなる思いだった．


名曲全集 第128回
【演奏者】上野耕平 (サクソフォン)，井上道義 (指揮)，東京交響楽団
【日時】2017.6.11　14:00 開演
【会場】ミューザ川崎シンフォニーホール
【曲目】
■シャブリエ: 狂詩曲「スペイン」
■ドビュッシー: アルト・サクソフォンと管弦楽のための狂詩曲
■ビゼー: 「アルルの女」第2組曲から”間奏曲” (ソロイスト・アンコール)
■リスト: ハンガリー狂詩曲 第2番
■エネスコ: ルーマニア狂詩曲 第1番
■伊福部昭: 日本狂詩曲
■外山雄三: 管弦楽のためのラプソディ