メグノメ

遷延性意識障害の母と紡ぐ日々

Baby I like you

2012-07-26 00:00:08 | Weblog




快晴!かいせーい!!
ぐずぐずくすぶっていた体調も心の中身も、雨が上がれば、ハイ、青い空のかなた。
単純。
季節の変わり目に不安定だった母の体調も、整ってきたようす。

前日の夜中に泣きそうになりながら手洗いした大量の洗濯物も、
南国宮崎のまぶしすぎる陽にさらされ、そよそよ風に揺らされれば、
きらきらひらひら、
まるで、これぞしあわせの象徴、というようにすら見えてくる。





九州で梅雨が明けた23日には、
大学時代の友人と、再会。
1時間に、10年分をぎゅっと凝縮。
(もちろん、足りない!)
お互いいろいろあったねえ、と、いっぱいになった胸を抱えたまま
吸い込まれそうな空、風をあびながら車を走らせて、母の待つ家に帰った。




斉藤和義  アゲハ
この曲を聴くといつも、あの部屋の窓辺に差し込む光を思い出すんだよ。
この曲をよくラジオで聴いていた春、わたしたちの卒業だった。
親愛なるともだちへ。


























虹のたもと

2012-07-20 01:33:55 | Weblog



夕方、大きくてきれいな虹が、母のベッドから見えた。


「虹!」とさけんで、ゼリーを食べる練習をしていた母をほっぽらかして庭へ飛び出した。
端から端までくっきり、しかも二重の虹で、時間が経っても消えるどころか輝きを増して、
長いこと、そこにあった。
(アーチがおっきすぎて、わたしのカメラでは、これだけしか入りきらなかった。)

虹は、色ではなくて、光でできていた。




その頃、あたり一面は、ふしぎな黄色の光に包まれていた。
それが徐々にやさしい夕暮れの赤にかわり、
やがて青、
だんだん深みを増しながら、日が暮れて行った。

あまりにいろんな色にかわるがわる包まれたので、
ふと、ここも虹の中かな?と思った。

虹のたもとにはしあわせがある、なんてことを聞いたことがある。
ここが虹のたもとなら、わたしたちはしあわせの中にいる。
地球のうえの人たちはみんな、しあわせでできているはずなんだ。
いつだって、無限の色の光の中にいる。




ひとしきり感動したあと、母のところへ戻り、
「すっっっごい虹よ!」というと、
ちらっと窓のほうを見ようとした、ような気がした。
母といっしょにみたいものはたくさんある。
でもまあいいや。
母も同じ虹の中にいるなら。






Ricky Lee Jones - Rainbow sleeves (written by Tom Waits)


















描かれしものたち

2012-07-18 23:44:07 | Weblog




ことしこそは、わたしのほうが先におたよりを送るんだ!と思ってたのに…
ホンマヤデ!

大地に描かれたこの色とかたちは、やっぱりうつくしいな。



大雨の合間に蝉時雨。
洗われた空気の遠くに蜩の声。











*****メグメモ 「ティートゥリーオイル」

アロマオイルは、用途にあわせていろいろ使っていますが、なかでもよく使うもののひとつが、ティートゥリー(tea tree)。
殺菌、消臭、抗炎症、などなど効能が高く、ちょっと体調があやしいなあというときによく使うので、このオイルの減り具合が母とわたしの体調のバロメーターにもなっているような…。
*ちょっと母が咳をする回数が多いな、痰がからんでる音がするなと思うときには、小さく折り畳んだティッシュに1滴落として、寝ている首もと(前に気管切開していたあたり)に置いておくと、吸気とともに取り込んで、たいてい咳や痰が静まります。
わたしが同様の目的で使う時は、のどがイガイガするときなど、マスクに1滴落とすか、もしくは1滴落としたティッシュをマスクの中にはさみます。うがいや歯磨きする水に入れてもgood。
*手浴、足浴の洗面器に数滴入れて、風邪などの予防に。(洗ってるわたしのほうも、湯気と一緒に香りを取り込んで、一石二鳥。)
*オムツを入れるゴミ箱の中に落とすと、においが気にならなくなります。
*もちろんアロマポットなどで漂わせると、部屋の殺菌消臭効果もあり。
などなど、用途いろいろ、大活躍です。










神様の

2012-07-17 00:57:55 | Weblog

まるで、晴れをつれてきたようだったね。

明日には、このまちもまた雨、だそうです。

カンカン照りの中なのに、風の抜ける木陰は不思議なくらい涼しくて、
その1時間はやっぱり、神様からのご褒美だったんじゃないかと思えるのです。

なんとなく、そんな気がしたので、書き留めておく。

どの神様か、の議論は、とりあえず横においておくけど。











*****メグメモ 「エアコンマット」  

脳の損傷によって体温調節が難しく、夏、特に夜間にはびっしょり汗をかく母。
夏になると重宝しているのが、「エアコンマット」です。
これのおかげで、背中に汗をかかなくなって、着替えの回数も減りました。
頭のほうからマットに外気を取り込んで、足元から放出し、マット内を換気するような仕組みなので、
マットに熱や湿気がこもりません。
”エアコン”と名がついていますが、冷たい風が流れる訳ではなくて”換気”なので、冷えすぎることはないです。
どうやら、節電ブームと相まって売れてるみたいですね。検索したらいっぱい出てきます。










かあちゃんとあかちゃん

2012-07-14 01:23:51 | Weblog


気がつけば、前に書いたときから3ヶ月も過ぎてしまっていた。

ほんとうは、何度か書きかけたのが、終りを見ることなく”下書き”のままいくつか溜まっている。
思考がぐるぐると蛇みたいにとぐろを巻き続けていて、
やっとしっぽかと思ったら、しっぽを噛んでるもんだからまた頭っからぐるぐるぐるぐる…
というかんじで。

この3ヶ月、繰り返す日常の中で、いろんなことが、しずかに地味に、
だけどとってもいろいろ、あったんだけど、
いちばん大きな出来事は、姉の赤ちゃん、母にとっては3人目の孫が産まれたこと。

2番目のちーくんが産まれたときも、思ったのだけど、
こんど産まれたさーちゃんも、母によく似ている。
姉にそう言うと、姉も、産まれたばかりの我が子を胸に抱いたときに、
「あ、お母さん!」と思ったらしい。
それは、遺伝云々で顔かたちが似ているという意味ではなく、
赤ちゃんが小さければ小さいほど、母に似ている。
もうすぐ3歳になるちーくんは、もうあんまり似てない。
表情?雰囲気?…どうことばで説明していいのかわからないんだけど、
母と赤ちゃんには共通する何かがあるのだ。
ひとことで言うならば、「無垢」、なのかな。
んー、たぶん、命がむきだし、なのだ。
わたしは、むきだしの命を、見ている。

母の容器…つまり、目鼻立ちだとか、骨格だとか、は病気をする前と何もかわらないかたちをしている。
(正確に言えば、生活の在り方が変わってしまったので、歯並びだとか筋肉のつき方の変化なんかはあるにはあるけど。)
だけど、見え方は、昔とはぜんぜん違う。
60代のおばちゃんよりも、0さいの赤ちゃんに似てるんだもの。
わたしたちが、”見た目”と思っているものは、実はいろんな情報や要素に由来しているのかもしれないなあ。
容姿端麗、が、”美人”とはかぎらないということだね。
”在り方”が美しい人でありたいものだ。


障害のある人たち、たとえば作業所の方達なんかと出会ったとき、
はじめは、恥ずかしながら、内心どぎまぎして少し警戒したりするんだけど、
ほんの短時間ときをともに過ごすと、なんとも言えない、
ふしぎな心地よさあたたかさを感じたことが何度か、ある。
もうちょっとここに一緒にいたいなあ、と感じたりした。
そんなことを、ちょっと思い出したりもする。




写真は、ちょっと前に庭でつんだバラたち。
過ぎた時間の中で咲いている。咲きながら過ぎて行く。
今は、もう咲いていない。




*****メグメモ 「経口補水液」

熱中症にご注意、なんて言われる時期になってきました。
効率よく水分をとるには、『経口補水液』をつくるといいよ!
さいきん市販されている「OS-1」なんかと同じで、すばやく身体に吸収される水。
おかねだして買わなくても自分でカンタンにできます。
水1Lに、砂糖大さじ4.5、食塩小さじ1/2を溶かすだけ。
母が、嘔吐や下痢のあるときや高熱のとき、汗をたくさんかいた後など、重宝しています。
わたしが作る時は、大きめのカップ1杯に、きび砂糖だいたい大さじ1杯くらいと、食塩だいたいひとつまみくらい、ってかんじで、だいたいで作って、母にあげたりしています。口から飲む人は、レモン汁を少し加えたりすると飲みやすいみたい。砂糖は、そのときの体調や栄養状況によって、はちみつにしたり、黒糖にしたり、水分はエキナセアティーやレモングラスティーだったり、勝手にアレンジしてます。
一度、ちょうどこれを母にあげた10分くらいあとにエコーでお腹を診てもらったことがあって、「あれ?さっき水分とってましたよね、もうほとんど残ってない…」とお医者さんがびっくりしたことがありました。

お試しあれ…