映画のせかい

私が最近見た映画 ※ネタバレあり

情婦 #221

2005-02-16 | さ行の映画
1957年 アメリカ 116分 ビリー・ワイルダー監督

「異国の出来事」でナイトクラブのドイツ人女性歌手を演じたマレーネ・ディートリッヒがここでも強い女を演じる。

興味深かったのは裁判のシーン。女王陛下の名の下に開催する、とか、女王陛下万歳とか言いながら始まり、弁護士はカツラをかぶってる。

ラストで、映画を見ていない人には結末は話さないでください、とお願いされてるんで、結末は書いちゃいけないんだけど、一気に二転三転するラストはやっぱりすごい!タイロン・パワーの悪だくみや、それを演じきったディートリッヒ。1986年に刊行された小此木啓吾著の「秘密の心理」(講談社現代新書)の中で、彼女と夫の心理状態を分析している。秘密があるという一体感。秘密を持つ者とそれ以外の者の境界。秘密を共有することによる共犯意識。秘密を共有できない疎外感。秘密の心理は人の心を左右し、人と人との関わりに大きく関与しているのだ。

ビリーワイルダー監督は、この秘密の心理(そして騙し騙され)を法廷という「絶対嘘をついてはならない場」で、展開させた。秘密を知っている者、知らない者、そして傍観席。それぞれの立場をうまく描き、そして登場人物も観客も欺くことに成功した。この映画の結末の秘密、誰にも言わないんだったらお話しましょう!??

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2 コメント

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こんにちわ (Kaworinlove55)
2005-02-17 08:46:47
お久しぶりです!!

情婦凄い映画ですよね~

初めて観た時はモノクロ映画と言うこともあり

最初はちょっとつまらなかったら嫌だな~

なんて思いつつ観たのですが、

終盤のあれには本当に驚いた!

ちなみにこれDVD持ってます^^
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Unknown (映画のせかいマスター)
2005-02-17 19:19:23
どうもどうも!コメントありがとうございました。そうですか、DVDを!うんうん、いい映画ですね。最後にひっくり返すために延々と太っちょの弁護士さんを織り交ぜて展開させてましたからね。それに比べてラストの展開の速さ。ワイルダー監督作品はどれも目が離せないものばかりですね。では!
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