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備前長船兼光

2006-01-08 01:46:51 | 刀工
 建武年間、備前国の人。
 南北朝時代の備前鍛冶。
 長船鍛冶正当の名門の出で、景光の子、長光からみると孫に当たる。
 作刀期間は長く元弘から応安(1331~1369年)に渡り(名鑑には嘉歴年間のものもある)、その間に作風が著しく変化することから初代・二代があるとする説もある。
 嘉歴・元弘から康永(1342~1344年)頃にかけては、父景光の作風を受け継いだものである。
 それが文和・延文(1356~1360年)になると、作風が一変し同一作者とは思われないものとなる。二代と思われる延文兼光を正宗十哲とする説があるが、嘉歴年間(1326-1328)の相州正宗を師とするのは難しいであろう。
 相州正宗の門人であるとすれば初代と思われる嘉歴から康永年間の兼光と見る方が自然であろう。
 銘は「備州長船兼光」「備前國長船住兼光」。
 最上大業物。

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