3月20日(祝)
この日は私たち仮設住宅での自主活動に参加する5人以外は、沿岸部の荒浜地区での活動に出かけていった
お彼岸ということで、お参りに出かける方も多いということで、午前中の活動はなくなって、私たちはボランティアセンター内の掃除、片付けをさせてもらった
女子棟、共有スペースのトイレ、シャワールーム、キッチン、そしてミーティングルームなど、分担しながら行い11時くらいに若林地区にある仮設住宅に行くメンバー5人が集まって打ち合わせと準備をした
主に兄が科学遊び教室を行い、私が歌や手遊び、そしてバルーンを使っての遊びなどレクレーションを担当して、あとの3人はサポートをする
兄は主に小学生対象に行ってきた経験があり、最近地元の高齢者グループ対象にもおこなったら好評だったということで今回仮設住宅で試みることになった
「科学教室」では、簡単な工作をして、仮説を立てたり、実験をしたりして考えたり意見を出し合う活動となる・・・もと教師なので慣れているとはいえ、まったく経験したことのない環境でおこなうということで緊張すると言っていた
今回は「おきあがりこぼし」と「ヨット」を作り、おもりをつける位置、また大きさなどを変えながら仮説があっているかどうか検証したが、いろいろな考えを出してくださる方もいて楽しまれていた。
また兄が持参した、不思議なおもちゃも紹介して、それぞれ、手にとって確かめたり、兄に質問する方もおられた
小学生2人を含み、70歳以上の方が中心の参加で全部で20名、他に自治会長さん、市の担当職員さんもおられた
そんな中、私は、専門は乳幼児だし、用意した遊びが通用するのかと不安やった
でも、始まる前に前に座られた方が「京都から?ご苦労様ですと笑顔で迎えてくださって、一気に気持ちがほぐれて、あとは皆さんの表情を見ながら楽しくすることができた
兄の科学教室で頭を使ったあとは、妹の私にバトンタッチ♫ほかのメンバーにも助けてもらいながら一緒に歌ったり、「大阪うまいもんのうた」の手遊びをして和やかになった
関西弁の歌や、オチに笑顔が見られて嬉しくなった
「なんでやねん」の突っ込みを上手にしてくれはって拍手拍手☆
アレンジして、「仙台にはうまいもんがいっぱいあるんやで〜♫」とやってみたりもした
そして、大阪名物やなくって京都名物の「おたべ」をお土産に持っていき、食べてもらうこともできた
「わ〜嬉しい、おたべ大好きです」と言ってくださった方もおられて「ヤッター」って心の中で万歳やった(笑)
あと全員で輪になって、職場で借りてきた風呂敷で作ったバルーンを使い、ツタヤでレンタルしてきた「365歩のマーチ」のCDに合わせて手を動かし、腕を動かしバルーンを揺らしたりあげたり、おろしたりしながら遊んでいただいた
また、いつもそこで行っている体操「青い山脈」があるとのことで、教えていただいて、一緒に踊り、楽しい時間を過ごすことができた
なんとか無事に終わることができて、片付けをしていると「ぜひ、コーヒーを飲んでいってください」とお菓子やコーヒーを用意してくださって、皆さんとお話するなど交流する時間もあり、嬉しかった
その中でたくさんの知人、友人が流されて亡くなったと寂しそうに話された方もあった
ここにきて2年がたったけど、これからどうなるのかと不安を口にされた方もあった
親子で参加された方は、いつもは部屋にこもってなかなか出てこないけど、今日は来てよかったと言ってくださる方もいた。ここに出てくる人はいいが、出てこれない人もたくさんいると教えてくださった
この日は、お彼岸で、お参りに行かれた方も多かったようだ
仮設での2年間の暮らし・・・ひとことで2年と言ってもいろいろんな苦労や葛藤を抱えての2年間やったと思う。先が見えない不安もあると思う。喜びをなかなか見いだせないのも現実にあると思う
私たちがたった数時間いても、何もわかることなんてできないと思う
悲しみや苦しみに寄り添うなんておこがましいし、私たちがしていることなんて、単なる自己満足かもしれない
でも、たとえ、ひと時でも笑顔になってもらえたらそれでいい・・・それだけしか自分にはできないんやもん。
「ありがとう」「嬉しかったです」その言葉を貰って、そのまま私もそんな言葉が出てくる
お互いの「ありがとう」の言葉で繋がる心
これから、被災地への支援はソフト面に移行していくと思うけど、私も自分でできることの引き出しを増やして、また訪れたいと思う
この夜はボランティアセンターのミーティングルームでスタッフさんや、参加メンバーが(外に飲みに繰り出したメンバーも半数あり)お酒も入って一気に仲良くなって大盛り上がり(^^♪
真面目な話あり、爆笑話ありで12時近くまで起きていた
長期ボランティアをされている方の話で印象的やったこと
「被災された方との絆はなかなか作れないけど、ボランティア同士の絆は本当に強くなる」
すごくわかる気がする・・・
部屋に貼られていたボランティアの心得を改めてじっくり読んでみた
とても、考えさせられる