ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

日本の料金収受で思うこと

2004年12月01日 | ITS
以前、こんな話を聞いたことがある。アメリカのどこかの都市にかかる橋の通行料金収受のコストを低減するため、上りと下り双方にあった料金所を片方だけにして、料金を倍にした。
99%のクルマは通勤などの往復利用であり、他に抜け道もないため、実質これで何の問題もない。

ヨーロッパで電車などに乗ると、改札がない。そのかわりランダムに検札が来て、切符がないと罰金を取られる。

これに比べて、我が国の料金収受は遙かに厳格である。多分、アメリカのケースでは「1%の片道利用者をどうする」という議論になるだろうし、欧州式は「ただ乗りを完全に防げない」ということになるのだろう。

こうした気質が、ETCの厳格なスペックにつながっているような気もする。

たとえば、高速道路も料金収受を完全にやめてしまって、年間パスや一日利用券をコンビニなどで販売するというのはどうか。ランダムに出入り口で検札を行い、ただ乗りの罰金を高額にすれば良い。

まあ、簡単にいってしまったが、実際には偽造対策や実際上の運用での問題は沢山あるだろうし、今更こんな事をいってもETCが中止になるわけでもない。

しかし、料金収受をやめてしまうことでコストを大幅に低減する、という発想の転換は検討の価値があったのではないか。