ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

ニンテンドーDSliteを買って思ったこと

2007年03月31日 | モバイル・ウエアラブル
母親にぼけ防止、という名目でDSLite+脳を鍛える大人の~を買った。

品不足という話を聞いていたが、さすがにもう出回っているのだろうと思っていたら大甘で、店舗販売では運よく販売にめぐり合わない限り買えない。
ネットでは2000円程度上乗せのプレミアム価格ならオークションで手に入るが、定価販売の大手ネット販売店ではすぐに売り切れとなってしまう。

発売から1年以上フル生産してまだ品薄とは、普通では考えられない状況だ。
特に最近、WiFiでの対戦ゲームが小学生の間で大ブレイクしていて、もっていないと遊びの仲間に入れない。
私の時代のグローブやバットと同じように、小学生にとって完全な「必需品」なのだ。

こんなに「買えない」商品を購入した人がすでに1000万人もいることに驚く。
皆さんどうやって買っているんだろう?

土曜の朝から店舗に並ぶことと2000円のプレミアムを比べたら、2000円のほうが安いと思う人は多いだろう。
だからプレミアム販売は経済原則に基づいたものなのだ、という考え方もできる。

しかし、転売目的の仕入れが一般ユーザの購入を妨げている、というのも事実だろう。
そして、インターネットオークションがレガシービジネスでは成立しなかったような小さな利ざや稼ぎ商売を可能にしている、ともいえる。

さらに、オークションの落札価格が中小業者が提示する「即納」プレミアム価格の相場指標となっていて、価格.comの最安値がデパートでの販売価格より高い、というおかしな状況を作り出している。
極論すれば、インターネットオークションが市場の需給バランスを極限まで可視化させ、逆にそれが一般ユーザーが簡単に定価で買えないという状況をいつまでも長引かせている、といえるのかもしれない。

インターネット社会の思わぬ落とし穴かもしれない。

モバイル放送

2007年03月31日 | モバイル・ウエアラブル
今日の日経新聞にひっそりと「東芝、モバイル放送を連結子会社に」という記事が載っていた。

国内企業に出資を要請したが交渉が不調に終わったので、東芝が再建を主導することになった、ということだ。
2006年3月期:売り上げ6億円、営業損失112億円という数字をみれば、出資要請が不調に終わったというのも当然だろう。

前にも書いたとおり、設立当時にはワンセグがこうなるとは誰にも予想できなかっただろうし、衛星を打ち上げちゃった以上は安易な撤退ができないというのも事実だろう。

かわいそうだけど、もはや一刻も早く出血を止めたほうがいいと思う。

衛星ラジオで交通情報

2007年03月24日 | ITS
久しぶりにITS関連の話。

経営統合の方向で検討に入っているアメリカの衛星ラジオ2社、シリウスとXMは地図データ大手のNAVTEQと組んで衛星ラジオでナビ画面に渋滞情報を提供するサービスを始める。
日本ではFM多重でナビに送られているVICS情報を、衛星放送で送るというものだ。
情報量・スピードではFM多重よりははるかに有利だろう。

アメリカには日本のような官主導のVICSのような仕組みがない。
渋滞情報をナビと連動して表示し、経路誘導するためには衛星ラジオなり携帯データなりの何らかの通信手段で民間業者と契約する必要がある。実際にそうしたビジネスが次々と立ち上がろうとしている。

いずれにしても有料情報となるわけだが、衛星ラジオの場合はおそらくは毎月の聴取料に含まれる形になるだろう。シリウス・XMとしては収入源というよりは、有力コンテンツとしての位置付けになるのではないだろうか。

現在、北米における車載衛星ラジオ契約率はおおむね10%程度とおもわれ、まだまだ拡大の余地がある。
フリーウェイの渋滞情報は北米では強力なキラーコンテンツとなる可能性が高い。

しかし、一方で衛星ラジオにとって無視できないファクターはHDDだ。
車載HDDはこの先数年で急上昇する可能性がある。

はたしてミュージックサーバーを搭載したユーザーは、月々の聴取料をはらってまで衛星ラジオを必要とするだろうか?
逆にHDDへの録音を許可するようなビジネスモデルを作れれば、追い風になるのかもしれない。

車載音楽メディアがどう変わっていくのか、何がスタンダードになるのか、これからしばらく目が離せない。

顧客囲い込みの幻想

2007年03月21日 | 雑記
最近ITSがらみのニュースがないことと、結構忙しいことが重なってなかなかエントリーできずにいる。

さて、東京の私鉄も3月18日からICカード乗車券「PASMO」の運用を開始した。
私鉄とJRの磁気カード型連絡定期を使っていた私も、早速「PASMO」定期券に切り替えた。

クレジットカードと連携すれば自動チャージができて圧倒的に便利になるのだが、そのためには電鉄系のクレジットカードを作らなければならない。
すでに使わないクレジットカードが4枚あり、さらにETCで年会費を払いたくなかったため昨年新しいクレジットカードを作ったが、正直もうこれ以上クレジットカードを作る気はない。

たしかに自動チャージはキラーコンテンツだと思う。それを武器に自社のクレジットカードを作らせて電鉄系小売業に顧客を囲い込もうとしていることは明らかだ。

しかし、そんなことで本当に顧客を囲い込めるのだろうか?
東急TOPカードを持ったからといって、遠くの東急ストアに行くだろうか?
伊勢丹にいくのをやめて東急百貨店に行くだろうか?

私の場合はカードのポイントはすべて米系航空会社のマイル獲得に集中させている。それ以外のカードは持っていても使わない。ポイントが分散するのは迷惑なだけなのだ。

顧客に不便を強いておいて「顧客囲い込み」だとおもったら大きな間違いだ。
利用クレジットカードに縛りをかければ、自動チャージ契約は伸びない。そしてこれが伸びなければ電子マネーとしての利用も思うようには進まないだろう。

首都高も3月末までのキャンペーンだって

2007年03月16日 | ITS
東・中・西日本高速道路が3月末までのキャンペーンを実施していることを、予算消化と批判したら、今度は首都高速。
まあ、リンクを見てください。

何で3月15日に突然、27日まで限定でETCを5000台プレゼントするんだ?
これが期末予算消化といわずになんと言うんだろう。

そして、このキャンペーンがいったいETC普及にどう役に立つのか。
5000台増えるのは間違いなさそうだが、それ以上の波及効果はまったくない。
5000万円(セットアップ、取り付け費込みなら、台あたり1万円はかかってるだろう)の無駄使いに思えるけど。

応募のクイズは、距離料金制への移行PR。2008年に料金を現在の均一料金から距離料金に変更すると明言している。

本当にできるのかなぁ。

ライブカメラ映像による交通情報

2007年03月14日 | ITS
携帯にビデオコンテンツを配信するビジネスを展開する米国3rdDimentionはニューヨークでリアルタイムのトラフィック状況がわかるライブカメラ動画を携帯やPDAに無料で送信するサービスを開始した。450箇所のライブカメラ映像を見ることが出来るという。
ビジネスモデル的には、広告表示型らしい。

日本では、高速道路をのぞきライブカメラの状況はあまり役に立たないかもしれないが、フリーウェイ中心のアメリカの場合は結構有効なのかもしれない。


しかし、このレスポンスの記事はどうかとおもうけど。機械翻訳?

Web2.0

2007年03月12日 | 雑記
もう一年近く前になるが、某TV局の「子沢山大家族ドキュメンタリー」(「ドキュン」メンタリー、という感じだけど)を見ていて、「貧しくとも健気に生きる大家族」っていわれてもなぁ~、だって小学生で茶髪だぜ、と思って「XX家」(紳士服やプロゴルファーでおなじみな苗字)で検索したら、想像をはるかに超えたご近所の人たちによるとんでもない証言(とてもここには書けない)が次から次へと出てきて驚いた。

どちらのいっていることが真実かを安易に断定することはできないが、インターネットがだれにでも公平に情報を発信し、かつ受け取る環境を提供し、それにより誰でも複数の情報の中から何が本当なのかを自分で判断するチャンスを与えられるようになった。
マスコミはもういい加減なことはできなくなったのだ。

しかし、それでもこの家族に寄付をしたりする人たちが沢山いるらしい。

嘘も100回つけば本当になるというが、たとえば発明王を自称するドクター○×氏なんかもいい例だろう。誰が見ても胡散臭いのだが、インターネット以前は真相はよくわからなかった。
だから今でも本当にあの人がフロッピーディスクを発明した、と信じている人は多い。
(ついこの間も、バラエティ番組でタレントがそんなこといっていました)

この方を批判するサイトがなぜか閉鎖されたり、トレビアの泉がわざわざ番組の最後で訂正を流したりと、どうやらこの方もしくはこの方が経営されている法人は結構噛み付き体質と想像されるので注意が必要。

インターネットというか、WEB2.0の弱いところは、こうした圧力にあうとへこたれる、というところだろうか。だって素人が趣味でやってるんだもん。

ETC関連キャンペーンのゴールは何?

2007年03月10日 | ITS
今月に入って、東・中・西日本高速道路は土日に実施しているETCマイレージ2倍キャンペーンを3月末までは平日にも適用する、と発表した。
また、東日本高速道路は13万台を上限としていたETC購入5000円支援制度を3月末まで、台数制限なしで運用するという。

どちらも3月末まで。これは何なんだろう。
マイレージ2倍は広告もしていない。おそらくほとんどの利用者はマイレージポイントが付与されて初めて気がつくのではないか。

年度末にかけて急にこうした施策を実施するというのは、どうも目標達成のための「期末予算消化」のような気がしてならない。
きわめて役所的な考え方だ。

そもそも、この期に及んでETC普及に金をかける理由は何なのだろう。
前からいっているように、いまETCをつけていない人は「ただでもいらない」人か、車の買い替え時に考えようとしている人が大半だろう。
車を買い替えるときにつける人は5000円支援があろうとなかろうとつける。

これらのキャンペーンはほとんど需要喚起につながっていないと、私には思えるが。

ワイルドスピードx3 東京ドリフト

2007年03月10日 | 雑記
先日松岡農水大臣のことを書いたが、やっぱりこの人は相当感覚がズレてるようですね。

さて、アメリカのお馬鹿映画「ワイルドスピード3」(The Fast and furious Tokyo Draft)を見た。
渋谷のスクランブル交差点をドリフトで駆け抜ける奴。

主人公が日本人の相棒からランエボを譲り受ける。
"その赤いエボはお前のだ"
"どういうことだ?"
"お前はおれの代理で戦うんだ。それともヒュンダイがよかったか?"
というシーンは、日本人としてはちょっとうれしい。
けど10年後にどうなっているかが問題だ。

さて、この映画に出てくる東京は外国映画にしてみればよくできている。高校の学食で料亭のような和食を食べてたり、地下駐車場で若者がパラパラを踊っていたり、カプセルホテル型風俗があったりと突っ込みどころはいろいろあるが、全般に東京の描写は間違っていない。

しかし、まったく間違っているのは肝心の改造車に乗っている日本の若者たちだ。
女の子をはべらした不良少年たちがドリフト用の改造車に群がっている。
まったくありえない光景だ。

確かにアメリカではチョイ悪のアジア系、ヒスパニック系が改造車、特に日本のスポーツカーに夢中になっている。

でも今の日本でドリフトに熱い若者はもれなくオタク系でしょう。
(エボに夢中、ってのはアメリカでもNerd・Geek系らしいけどね。)

PCを購入

2007年03月04日 | ITS
会社が情報セキュリティを強化し、監視ソフトをインストールしてPCの私用利用を制限し始めたため、一台PCを買うことにした。

結局のところはネットと年賀状くらいしか使わないので高性能なものはいらない。
しかし、デザインは譲れない。ということでVAIOのベーシックなノート「N」にした。大手量販店で交渉し、価格.comの最安値とほぼ同等で購入できた。
これが新PCでの初エントリーとなる。

しかし腑に落ちないのはVistaって奴だね。
少なくとも昨日、今日といじった限りではXPに比べて優れたと感じることはひとつもない。ところが、とんでもなく重たい。標準メモリー512MBでは無理があるので増設メモリーを早速ネットで注文した。CPUも力不足なんだろうが、これはもうしょうがない。

私が感じた唯一のVistaの特徴は高いPC性能を要求するってことで、結局ハイスペックモデルが売れる(売る名目ができる)ためPCメーカーにとっては願ってもないことになる。

そもそもパソコンもゲーマーなどのマニアと、ネット利用中心の一般ユーザーで二極分化されてきており、本来であれば家庭用PCなんてもっともっとコモディティ化が進むはずだ。車の需要が軽自動車にシフトしているようにね。
当然それはPCメーカーにとってはあまりうれしいことではない。

PCメーカーとMSが結託してんじゃないの?
XPパソコンを使っている人は「壊れるまで買い換えない」のが吉のようで。