フルート吹きの物思い

趣味のフルートと、それに関わるもろもろのこと。

フルートバランサー&フルートフランジ

2006-07-24 | 関連グッズ
新大久保に行く機会があったので、ついでに管楽器のダ○へと足を伸ばしてみた。

最近は、ここ数年でフェアなどで一気に吹く機会が何回かあったこともあり、ふつうのメーカーのふつうのフルートはほとんど試奏しつくした感があるので楽器店にいったからといってあまり食指が動く楽器はない。

必然的に大きな楽器店に行くと目がいくのが、怪しげな小物類。

今回は、以前から知ってはいたけれども試したことのなかった、フルートバランサーとフルートフランジに挑戦してみた。(たぶんブルズアイ製だと思う)

フルートバランサーとは、ヘッドスクリューの中に入れて使用する、高さ2cmぐらい?の真鍮?製の穴あき円柱。見た目は単なるおもり。
フルートフランジは、足部官のはしっこにはめて使う、馬蹄形の金属。

これを私の楽器に使ってみたところ。

すごいすごい。
効果てきめんでおもしろーい!

銀の楽器なのに、金の楽器かのようにぶりぶりに鳴りまくる。音が発散することもない。もっと重量感のある音を出したい、とか、楽器の許容量を上げたい、とか、音をまとめたい、とかいう人にはもっとも安い解決方法かもしれない。管厚をヘビーにしたい願望が強い人や、パワーがほしいのでせめて頭部管でも換えてみようか、という人は大枚をはたく前に試してみる価値はありそう。

よしよし、店員さん。
これください????????

おいおい、ちょっとまて。<自分。

そんなもの買って、どこで使うんだ? <自分。
誰かにパワーがないって言われたか? <自分。

ジャズレッスンの影響で、最近は薄っぺらくてハスキーな音を出したいんじゃなかったのか? <自分。

ふぅ。
あぶないあぶない。危うく買ってしまうところだったぜ。

アンティーク仕上げの不思議

2006-07-23 | 楽器、その他
楽器店に行くついでに弦楽器売り場も見て、ついでに弦楽器店をいくつか見てみた。最近は弦楽器がマイブーム(最近見ないことばだなぁ)である。

不思議なことがある。
何故か、弦楽器は新品なのにアンティーク調の仕上げのものがやたらと多い。というか、アンティーク仕上げが美しいということが誇られている。

塗装(ニス)のムラ、色のムラ、しみ、黒いぶつぶつ、キズのようなもの、まだらな木目・・・・

サックスでは、アンティーク(とは言わずに、オールドと呼ぶ)が一部ではもてはやされているようであるが、それはホントに中古である。あえてそのような古く見せる仕上げの新品はない(はず)。
詳しいことはわからないが、古いサックスは「味」を求めて、おそらくはジャズで使われるのだろう。新しいのは音量や操作性に優れており、クラシック含めて広いジャンルで使われていると思われる。

弦楽器はそれとは事情が違いそうだ。
サラサーテ(弦楽器専門雑誌)を見ても、有名プロは17xx年製の○○を使っているなんていうのはざらである。というか、古くないとダメ、みたいな勢いのように見える。それって、「お犬さま」の時代。
世の中みんな21世紀なのに、楽器作りはいまだに18世紀を目指しているようだ。
不思議、不思議。

フルート吹きの皆さん、フルートのアンティーク仕上げがあって、はじめから黒く変色してたり、黄ばんでたり、へこみがあったり、腐食でまだらな表面だったり、唄口の角が欠けてたりしたらどうします??

フルートも、古き良き時代のアメリカやヨーロッパの楽器を再現しようなんて言う小さな工房はある。それはそれでよし。

でもさあ、大きな楽器メーカーは現代ならではの楽器を作ってみたらどうよ?
最近弦楽器を始めたヤマハまでがストラディバリやガルネリ(共に昔の超有名弦楽器製作家)を研究して・・・なんて平気で言うの、ちょっとどうかと思う。どうせだったらカーボンかなんかで弦楽器を作って、古い伝統に挑んでほしいなぁ。既に弓はカーボンで作ってるんだし。
サイレントバイオリンがあるではないかと言われればその通りであるけど、それは電子楽器。是非アコースティックの楽器をなんとか・・・・

安くね。

フルートよりもバイオリンは簡単!?

2006-07-20 | 楽器、その他
バイオリンは簡単なのだそうである。

複数のバイオリン弾きがそういっていたのだから、まず間違えない。

そのうちの一人は、私が初めて入ってみた弦楽器屋さんの店員さんである。バイオリンの話など聞きながら、実は私はフルートを吹くんですなんていう話にもなり、その時に店員さんがおっしゃった。フルートは難しいですよね、バイオリンは・・・・・・

なんであんなに難しい楽器なのに、簡単と言えるのか。

それは、(決まったポジションで)決まった指を押さえすればちゃんと音が出るから。だそうである。
それに比べて、フルートは(管楽器は)、運指も難しく、常に音程などいろいろなことを気にしていなくてはならず、大変なのだそうだ。
もう一人のバイオリン弾きも、ほぼ同様のことをのたまった。

確かに、フルートを始めた頃の方が何も考えないで吹いていたような気がする。それらしい音が出て、指が回ればそれだけで万歳万歳であった。
そういう意味では、少なくとも今の方が今出ている音を冷静になってに聞いているし、次に出す音を予測して、音程や音色、そして息の使い方まで決めようとしている。

バイオリンというのは、ご幼少の頃から始める楽器である。少なくとも上手な人のほとんどはそうである。なので物心つく頃には、食べ物を噛んだり、歩いたり、しゃべったりというのと同じような次元で楽器を扱えるのだろう。歩く歩幅を一定にするのと同じような感じで、恐らくは左手が動くようになってしまっている。とにかく所定の指を押さえるだけなのだから、フルートのフォークフィンガリング(最高音域のような複雑な運指)よりよほど簡単だ。と、いえなくもない、か。

もしその通りなら、確かに簡単という言葉が口から出てもおかしくはない。
フルートは上手くなるほどたくさんの事に気を遣うようになるが、バイオリンはより気楽に弾ける・・・・のかも??

うーん。なんか、いまいち納得いかない。
息をコントロールするよりも、腕を動かす方が気楽にできそうではあるけれど。

これの是非はともかく、自分も一度はそのような言葉を吐いてみたいものだ。
いまとなっては、一生無理そうだけど。
飲み会の時にでも、言ってみるか。
いやいや、弦楽器の友人をなくしてしまうので自重しなくては。

アマオケのコンサートへ行った。

2006-07-18 | 吹奏楽、管弦楽&アンサンブル団体
先日久しぶりに、アマチュアオーケストラのコンサートに行った。

実は、私は吹奏楽やオーケストラ含めてあまりコンサートに行くほうではない。
吹奏楽は曲そのものが聴いててあまり面白くないので、義理で行っても始めから寝る。
プロの日本の管弦楽は手抜きというか仕事でやってます感の強い演奏に腹が立つことが続いて嫌いになったし、海外からの管弦楽はそもそも高価すぎて無理。

アマチュアオーケストラの場合は、自分もその活動をしていることもあるのか、演奏が上手くても下手でも、いろいろ思うところが出てきて疲れてしまうのである。
しかも自分が演奏したことのある曲目があると、この場面ではどうだった、あのころはこんなことをしていた、などと走馬灯のように過去の悩ましい記憶までもが蘇えってしまい、とてもリラックスなどしてられない。

そう考えると、なんて自分はネガティブな人間なんだろう。つくづくそう思ってしまう。(T_T)


今回その演奏会に行く気になったのは、木管アンサンブルでお世話になっているオーボエの名手の子が所属している楽団だからである。彼女は、中プロのバイオリンコンチェルトが乗り番だった。


そのバイオリンコンチェルト。若手のソリストが、スピード感のある現代的な(語彙がいまいちないのでこれで勘弁してください)演奏をしてくれて、なかなかよい。

私もだーいぶ昔、そのコンチェルトをオケでやったことがある。そのときはどちらかというとしみじみと感情のこもった演奏をするソリストで、今回のそれとは対照的な演奏であった。その過去の演奏を思い出して比較してみても楽しい。自分が演奏に参加して以来、このコンチェルトはあまり好きではなかったが、改めていろいろな演奏を聴いてみようという気になった。そのぐらい、面白いと思った。


悪かったのは木管楽器。

オーボエの彼女は何事もなくすんなりとこなし、相変わらず見事である。
しかし、他の木管。指定の箇所に来たから指定の音を伸ばします。そういう感じで、ソリストとテンポ感も曲想も音量も全然合っていない。曲の後半では、仕方なくソリストが木管に合わせてしまっているようにも聞こえ、だんだんムカついてきた。


さてさて。

自分がむかーし演奏したとき。果たしてどんなことを私はやらかしてしまっているのか?
録音は持っていないから実際のところはわからないけれど、考え始めると夜も寝られなくなるような・・・・

バイオリン雑誌を買ってみた

2006-07-17 | 楽器、その他
バイオリンの雑誌を買ってみた。
「サラサーテ」というやつ。

フルートの専門誌では、The FLUTEというのがあって、ごくたまーに買うこともある。姉妹紙で、The CLARINETとか、The SAXとか。あまりにそのものズバリで、あまり面白みがあるとは思えない名称ではある。

この雑誌。

まず驚くのは、値段が高い。税抜き1500円だ。The FLUTEは千円弱で、いつも買うときは躊躇してしまうのに。(そして躊躇が勝つことが多い)
そうかそうか。弦楽器奏者は、ご幼少の頃から楽器をはじめているような高貴な家庭に育っているので、これしきの値段はへとも思わないのだろう。そんな、もしも口に出してしまったら、弦楽器奏者の友人全てを失ってしまいかねないような偏見を抱いてしまうよ。

まあ管楽器に比べれば需要は少ないのだろうから、この値段も仕方のないことだろう。季刊と書いてあるので、年間の支出額としては多くないからまあ十分に許せる範囲ではある。

管楽器や吹奏楽の専門誌では。だいたい、プロのインタビューや自慢話。主に中高生向けのワンポイントレッスン。コンクール。
そして、楽器の評価や宣伝(これが一番読んで面白い(笑))。
そんな構成だろう。

初めて買った弦楽器専門誌だからということがあるだろう。
サラサーテという雑誌が思いのほか面白い。

何が管楽器の雑誌と違うのか。それはやっぱり楽器そのものが持つ歴史の違いといえるように感じる。

フルートというのは、極論してしまえばベーム式のもののみを指している。だから、19世紀半ば以降。トラベルソがあるではないかと言われそうだが、扱いとしては篠笛やケーナと同じ類か。
で、雑誌の扱うフルートというのは、やはり吹奏楽でのフルートが主に扱われていて、あ、オーケストラでもフルートを使ってますからそれもご参考で。その程度の歴史感で編集されているように見える。つまり、日本の高度成長期以降。

それに比べて、バイオリンは18世紀に軽くさかのぼる。音楽史のみならず、世界史(=ヨーロッパ史)とも密接に関わらざるを得ないのので、いろいろと勉強になる。中学や高校の歴史の授業がいかにつまらなく無意味なものか、そう改めて思うぐらいに面白い。(人にもよると思うが)
しかも、歴史は楽器本体だけでなく、弓にも独立して歴史物語がある。
ほうほう。そうなんだー。

楽器のワンポイントアドバイスも、管楽器のものとは一風変わっていて、理解できるかどうかはまた別の問題であるが、それはそれで興味深い。

私のマイブームは、ボーイング(弓の上下の取り決め)のつけかたである。自分のバイオリンの腕ではボーイング以前の問題が山積であるが、フルート演奏の上でもいろいろ考えさせられるものがある。

結果として私の買ったサラサーテVol.12の中で、一番つまらない記事(表紙に出ているもの)は。
なんと、「30万円で選ぶバイオリン」である!
もしもこれがフルートや管楽器雑誌だったならば一番楽しめると思われるだろうに(笑)。

工業製品と手工芸品

2006-07-12 | 楽器、その他
フルート吹きの見たバイオリン の続き。

私の持っているのは安いバイオリンだけれど、それはそれなりに手工芸品の香りがただよう。それに比べると、フルートは工業製品だ。

バイオリンは、ずうっっっと前に完成されているという。

本当か? 最初はそう思った。

必然と言うよりは、装飾的ではないかと思われる外観。
糸巻きは、ギターのようにギアのついているペグがあるのではなく、単に摩擦で止まっているだけ。いつ弦がゆるむかと気が気ではない。
駒も、ただ弦の張力で立っているだけ。すぐに傾くし、倒れてしまう。一度倒したら、もとの位置に戻すのは大変だ。

ギターに比べても、なんと不完全な感じがする。

楽器の格付けも、よくわからない。
フルートならば、それなりに理由のわかる格付けと値段がある。

バイオリンは、骨董品と同じでなんだかよくわからない。
作りがどうとかより、作り手がだれであったかの方が重要ということらしい。
中世っぽいというか、現代的でないというか。

なんともよくわからい物体ではある。

スラーの呪縛

2006-07-11 | 楽器、その他
バイオリンへの浮気を告白した。
それでもまだまだ自称フルート吹きよ。

ずっと前だけど、管楽器のダブリング(二股がけ)についていろいろと書いたことがある。ということで、今度は弦楽器との関連について思うところを書いてみようかと。

フルート吹きが他の管楽器にちょっと浮気をすると、アンブシャーとか運指の関係から、一時的に音が出にくくなったり指の感覚がおかしくなったりする。
これは慣れの問題とも言えるのだけれど、とにかくそのフルートが吹けなくなる感覚はとてつもない恐怖と言える。今までは多少なりとも会話が弾んでいたのに、軽い気持ちで他に浮気したとたん、言葉も通じなくなるという感じ、といえばよいか。

そこでほとんどの場合すぐに身の不徳を恥じ、もとのサヤへ舞い戻る。めでたしめでたし。


弦楽器への浮気は(打楽器や鍵盤も同じだが)、そういうことはない。練習時間のシェアが難しくなる以外は問題なく同居できる。バイオリンは見ての通りフルート以上に演奏姿勢に無理があるので、最初はあちこちと痛い。ただこの痛みはフルートをやっていようといまいと、ほぼ無関係に発生するものと思われる。この痛みによってフルート演奏が妨げられるということも想定できるが、その程度の根性ではもともとフルート、というか、楽器はできないのである。


自称フルート吹きの私がバイオリンを少しかじってみると、いくつか面白い発見があった。そのうちの一つは、これだけでも管楽器吹きは弦楽器を研究(演奏できなくてもいい)してみる価値がある、と当時は思った。今もまだそう思っている。


スラーという記号がある。おそらく管楽器奏者は、スラーというのはとにかく音を切らないで、タンギングしないで吹く記号。そう理解しているはず。(トロンボーンにはスラータンギングなんていうのがあるけれど)


もちろんわたしもそう。なんとかブレスをとらずに、スラーの間は切らずに音を持たせるよう最大限の努力をする。というか、死守する。おそらく縦の線、横の線が命の吹奏楽コンクール信者には、私よりもよりももっともっと強い教義であることだろうと思う。

昔フルートのレッスンを受けていたとき、ブレスを取りたいときはいつでもどこでも取るようにと教わった。またブレスの位置を指示されるときは、それはスラーの途中であることも多かった。それで、その指示には従いながらもなんとなく割り切れない想いがどこかに残っていたのである。

バイオリンは、ご存じの通り一本の弓を上下させる。
オーケストラで各弦楽器のパートごとに弓の上下の動きがそろっているのは偶然でもなんでもなく、ここではどうしよう、と事前におおっぴらに談合がとり行われているからである。

弦楽器は、原則一つの音ごとに弓の方向を変える。音が四つあれば、下、上、下、上、で音を出す。
それでも曲想などもろもろの都合で、二つ以上の音を同じ弓の方向で弾きたいことある。それで登場するのがスラー記号。

スラー記号が続いてる間は、同じ方向に弓を動かす。
で、結果としてみんなと曲想がそろうと共に、弓の方向がそろって見栄えも良くなる。スラーとは、ただそれだけの指示記号なのだった。


それまでは、スラーの途中に休符がはいるのが全く納得いかなかったし、スラースタッカートなる意味不明なものまで登場するのが許せなかった。音を切りたいのなら、わけのわからない記号はつけずに最初からスラーを切れ、そういう気持ちである。


バイオリンを少しかじるだけで、上のようなわだかまりは氷塊である。スラーなんて、ボーイング(弓使い)の方向をそろえるための便宜をはかるためだけの記号だ。それが単純に管楽器に降りてきただけ。意味のわからなスラーがあったら、弦楽器の演奏を想像してみるだけで管楽器がどうすれば良いか(なんとなく)理解できる。休符が入れば弓がその時止まるだけだし、スタッカート=アクセントという程度の意味である。

なので、スラーの途中で(曲想を壊さない範囲で)ブレスを入れることに抵抗はなくなる。
管楽器奏者にとって、スラーというのは作曲家の曲想表現の一部にすぎない。べつにそれを忠実になぞることを強要する記号ではなかったのである。(現代の、例えば吹奏楽コンクール向けの曲は違うかもしれない。作曲家によってもスラーの指示内容が違うし。)


そんな些細なことがわかっただけでも、フルートの演奏の迷信の一つがほどけ、より自由な演奏ができる(ようになった気がする)ではないか!

まあ、フルート吹きは皆弦楽器も弾け、なんていわない。
それでも、弦楽器の演奏を目前で聴く機会があれば、もっとよく観察してみよう。なんでここはアップ(上向き)、ダウン(下向き)で弓を動かしているのか。はじめはわからにだろうから、あわよくば弦楽器奏者に聞いてみよう。管楽器奏者には気がつかなかった、多くの発見がそこにはあるだろう。

バイオリンでびゅー

2006-07-10 | 楽器、その他
先週末、とうとうバイオリンデビューをかざった。
ひゅー、ひゅー。

バイオリンというのは、あの、ひょうたん型をして、fの形をした穴がふたつあいてて、弦が4本ついてるいわゆる弦楽器。オーケストラに多い。フルートの目の前にいるかな。

我が弱小オーケストラと、その近所の吹奏楽団あたりが一緒にアンサンブル発表会をしましょうという話があったので、弦楽器の人に話をして、そちらの仲間にも入れてもらうことに。

で、先週末。
うれし恥ずかし最初の弦楽アンサンブルのあわせがあった。


たぶんこのブログでは(恥ずかしいので)書いていなかったけど、バイオリンも習ってた。でも、一応アンサンブル「でびゅー」したので書いてもいいよね。


あの、ヤマハの「大人のバイオリン」教室。グループレッスン。
実は、もう三巻めになる。

続けている、というよりは仲間と仲良くなってしまったため、「辞めていない」というのが正しい。

「大人の~」というのはヤマハの企画する楽器教室のコース。グループレッスンで、社会人向けと思われる。
この「大人の~」シリーズは、「大人の」というだけあって、宿題を出したり、練習をしてくることを強要しない。というか、自宅での練習をあまり期待していないでカリキュラムが組まれているとおもわれる。で、惰性でも続けることが十分に可能。ウイークデイのささやかな楽しみとして、苦しいことなく続けられるようになっている。

子供のうちはグリーンピース食べないと怒られるけど、もう大人になってしまえば平気でチャーハンのお皿の上でグリーンピースをよける。そういう感覚だ。学校の先生でさえ、グリーンピースを食べない人を知っているぞ。


レベルは、バイオリンを「弾く」というよりは「引っ掻いている」というほうが正しい表現ではある。

それでも、管楽器奏者がバイオリンを一生懸命に弾く「努力」しているのを見て、心優しい弦楽器奏者達は私をたくさん褒めてくれた。
(管楽器の人達なんて、めったに人をほめるなんてことないのに!!!)

というわけで、ここ数日は上機嫌でいられるだろうと思う、今日この頃である。

「音を育てる」って・・

2006-07-04 | レッスン
「音」に水と堆肥をやって、太陽の光にあてる。
 ・・・・そういうことではなくて。


フルートのレッスン。
ホントはジャズフルートなんだけど、モーツァルト(KV289)やってます、の二回目レッスン。


ドレミのミと、ドミソのミは、違うんだよという話を前にしたよね。
はい。
じゃあ、今日はそういう方向でモーツァルトいきましょう。
・・・・(^_^;)

じゃあ、また初めからやってみましょう。
・・・吹く。

あ、その10小節目と11小節目のEは、(9小節目のアウフタクトよりも)音程を高くとって吹いた方がいい。

 ・・・と言って先生の実演・・・・

確かにその通りですねぇ。曲が進行していく感じがする。
ふーん・・・・
感覚的には確かにその通りなんだけれど、理由はよくわからない。
教えて頂いたような気もするけど、いまいち良く覚えていない。


で。

あ、そのバリエーション1の、3小節目の2、3拍目は思いっきり高くとって。
はぁぁ?

なんとなれば。

ここは、Aメジャーのコードがなっているのだけれど、実はバイオリンがD#でEの導音を演奏している(導音は非常に高く音程をとる)。だから、フルートも高くとらないと合わない。

なーるほどぉ。これは妙に納得。
たかが四重奏といえど、スコアリーディングは重要ですなぁ。
(但し、私が何時間もスコアを眺めたからといって果たしてそれに気がつくかどうかはまた別の問題)


バリエーション2。
ここは主役がバイオリンに移り、フルートは吹き伸ばしが多くなる。

で、フルートは一小節目から2小節と一拍分、Eの伸ばし。

このEは中音なので高いEほどは出しにくいわけではないが、フルートにとって決して出しやすい部類の音ではない。それもあって、なんとなく惰性な感じで吹き伸ばしてしまった。

師曰わく。

「そのE、音を育てるようにして吹いて」

ひぃぃぃぃっ
ごめんなさーい。
ちゃんとやるよう、最大限努力させて頂きますーっ

幸い、その次のトライでOKが出た。

その後のお話では「音を育てる」なんて言う意味不明?の言葉は、相手を選んで(ex.楽譜がやっと読めるようになった人に言っても通じない)いるそうではある。私の場合は、フルート歴が短いとは言えないのできっと通じるだろうと思ってその言葉を使われたとのこと。
業界(おそらく音大など?)では、「進行性のある音」と表現されることが多いらしい。要するに、単にロングトーンするだけなのではなくて、ダイナミクスを変えたり、ビブラートを変化させたりして、ある頂点?に向かっていくニュアンスを出す、ということ(と思われる)。


いろいろな指揮者と合奏すると、いろいろな表現の語彙が違って面白いという話を書いたことがあると思う。

今回も、「育てる」という表現はかなり気に入った。拍だけを数えながら無味乾燥なロングトーンするより、じょうろで水をやって大きくなるイメージで楽器に息を吹き込む方がどんなに楽しく、かつ音楽的だろう。

今私の所属する吹奏楽団ではコンクール向けの練習がたけなわではあるが、そんな音楽的な話は一切ないことだろう。

フルートのレッスン、クラシック

2006-07-01 | フルート本体
ここ数日の間、どうも肩が痛かった。なぜだろうか。
これが噂に聞く四十肩だろうか? でも腕は上に上がるぞ。じゃあなんなのか?


いろいろ思いめぐらした末、理由として二つ考えられた。

週末にOBバンドの演奏があり、リハーサルから長時間こき使われていたこと。昔はクラ吹きだったことから、OBバンドではだいたいクラを吹く。クラ吹きにはわかる、あの重さ。右手の親指だけであの重量をストラップなしで長時間支えるのは、パートタイムクラ吹きにはホントにつらい。

そうだ、原因はこれに違いない? でもなんか、痛い場所が違うぞ。


もう一つ思い出したのが、前回のフルートレッスン。

いつもはジャズもどきができるようになるよう精進している訳であるのだが、前回は、今度弦楽器とアンサンブルする予定があるので、その予習にモーツァルトに挑戦した。

曲は、フルート四重奏 KV 298。
あまりに有名なバリエーションなので、ちょっと恥ずかしい、かも。


実は、前回の記事で取り上げたムラ○ツで買ったという楽譜のうちの一つがこれ。但し、特価品ではなくて定価。楽譜を買って、そのままレッスンに持ち込むという暴挙にでた。
レッスンの直前に音出しを兼ねて少し練習しようと思っていたのだけど、なんとその私の前のコマの生徒さんがお休み。というわけで、ぶっつけ本番(本番ではなくレッスンだけど)となった。

あー、これね。私(先生)はまだ若い頃何度もやったけど、ほとんど上手くいったことないんだよね、この曲。でもね、勉強になるからすごくいいね。(なんか、いやーな予感)


で、バリエーションのテーマ。
1、2、3、ミー、ラー・・・   ちょっとストップ!

今、4/4で数えてたでしょ?
はぁ。
この曲は2/2だから、2拍子で数えて。
はい。(二つしか音出してないのに、よくわかるなー。)

1、ん、ミー、ラーラシ・・・   ちょっといい?
は?
今のは、1拍子になってるよ。
は? そ、そうですか?

で、2拍子の講義。

で、「じゃあ、僕(先生)が指揮振るから、それに合わせて吹いて」
・・・・合わせて演奏する。

「じゃあ、交代ねして指揮振って。今度は僕(先生)がそれに合わせて吹くから」
・・・・指揮のまねごとをするも、しっくりこない。

どうやら一拍目の振り下ろしには、脇をしめないとダメということらしい。そしてなんやかんやと、指揮法の初歩らしき講義と、棒振りの演習のさわりになる。なかなかに指揮というのも奥深いということがわかった気がする。二拍子は難しいね。


ということを延々と(でもなけど)指揮の勉強??を続け、やっと本題のモーツァルトの二拍子もOKが出る。なんだか、いつもとはまた違った疲れ方だぜ。


・・・ということがあった。
どうりで肩が痛いハズだ??