**PRINCESS * MARIE**

宝塚歌劇団の誇る名花、花總まり
想い出は永遠に・・・。

☆:*:・+* クリスティーヌ・ダーエ :*:・+*☆

2005-04-15 00:22:56 | **姫のアルバム**
ガストン・ルルー作の小説「オペラ座の怪人」は数多く舞台化、映画化がされています。
宝塚の宙組で上演された演目はコピット&イエストン版の「ファントム」
原作の設定を借りているだけでストーリーはかなり違う!というくらいアレンジされている「ファントム」です。04年に日本初演。
ハナちゃん演じるクリスティーヌも、かの有名なロイド・ウェバー版とはまた違った人物となっています。

クリスティーヌ・ダーエ
声も容姿も天使のような少女、クリスティーヌ。
そう、劇中でのハナちゃんの役割はまさに“天使”です。
闇の中で生きるファントム=エリックの人生に射した一筋の光。
それがクリスティーヌです。

音楽の大好きな彼女は、いつか憧れの舞台に立って歌うことが夢でした。
「夢はきっと叶うはず♪」と、いつもにこにこ楽しそうに希望をもって暮らしています。
ファントムと対照的に、明るい世界の住人なのです。
エリックを明るい世界へと導いた(不幸のどん底に突き落としたこともあるけど)ただ一人の少女。
とにかく純真で素直。
人を疑うことなんて知らない、まっさらな心の持ち主です。
あんなにピュアピュアで、オペラ座の女の子たちにいじめられてないかちょっと心配。
農場育ちだし。みんなのアイドル・シャンドン伯爵の本命ちゃんだし。
それにしても、清らかなクリスティーヌは人の悪意というものを知らないのでしょうね。
敵意剥き出しのカルロッタにも、ちょっとツンとしたご挨拶をしたソレリに対しても、ちょっと困ったような不安げなお顔をしただけで、すぐにいつものエンジェル・スマイル
クリスティーヌ~ 可愛いです、もう~!

さてクリスティーヌの歌声は、エリックの優しかった母の声を思わせるそうです。
ハナちゃんの声ってもともとリリカルな響きをもった可愛い声なので歌姫の役もぴったり♪
ただただ可愛らしい歌声も、ファントム先生のレッスン後には「ヒバリのように響き渡る天使の声」に上達しました。ビストロは聞かせどころ。

そしてクリスティーヌの歌の聞かせどころといったらここが1番
“My true love” 私の真の愛です。
ファントムに仮面を外し、真の姿を見せて、愛を受け止めて、と歌います。
この歌声が優しくて優しくて。
クリスティーヌの心からの純愛がそうさせているのでしょう。
「仮面の奥に秘められた真の姿を見せて」と、ひたむきなまでに真っ直ぐな愛を伝えます。
余談:プライベートな話ですが、この「ファントム」が上演されていた頃、私は周りの人に対して本当の自分を出せずにどこか偽っているような部分もあって、少し息苦しさを感じて生活していたんです。 クリスティーヌの歌はそんな私の心の扉をそっと叩いてくれました。
本当のあなたになっていいのよ、怖がらないで、さあ仮面を外して・・・と。
ファントムに対して歌っているのに、私自身の心にも入り込んできたクリスティーヌの真心はとても暖かかったです。
エリックはためらいながらも、彼女を信じて仮面を外します。
その顔を見たクリスティーヌは恐怖に顔を歪め、絶叫して走り去る・・・。
あ、あの・・・責めないであげてー!
だってクリスティーヌはまだ若いのよ!わからなかったのよー!
想像を絶するほど恐ろしいものに驚いてしまうのは当然なんですよー!
(エリック綺麗だから説得力ないけど。
みんなこの場面を「ひどい」と言うけれど、私はあまりにハナちゃんのクリスティーヌが大好きだからか「ひどい」とは思えませんでした。
クリスティーヌは純粋すぎたんですよ・・・勝手な解釈だけど。

純粋さゆえに招かれた悲劇。
地上に姿を現したエリックは、撃たれるわ捕獲されるわで、もー大変。
それでもって彼は死を選びました。(←なんて身もフタもないまとめ方。
ここからのクライマックスが私は「ファントム」劇中で何よりも好きです。
横たわるエリックを優しく抱いてあげるクリスティーヌ。
このクリスティーヌにもう幼さはありません。
小さくて華奢な少女からは聖母のような慈愛があふれています。
優しい優しい歌声でエリックのために歌い、導いてあげます。
そして仮面を外し、醜い傷に口づける・・・愛に満ちた光の溢れる瞬間です。
世界中のどんな母子像より、どんな恋人たちの絵画よりも美しい、二人の奇跡のような瞬間 でした。

うわあ~ファントムについて語りだすとダメなんです。
今だって泣きながら書いてますから!(何やってんだか。)
ちなみに私は“You are music”が流れると涙を流すしくみになっているようです。

いつものごとく長くなってしまいました。
でもクリスティーヌに関してはまだ語り足りないのでパート2に続けます。(えーっ。)

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