発売中の「文藝春秋」、桂由美の記事によると
50年前の新婦の結婚衣装は和装が97パーセントで、
洋装がなんとたったの3パーセントだったそうである。
へえ、意外!
というのも、53年前、わたし自身が
洋装、つまり、ウエディングドレスで挙式したからである。
実を言えば、私自身は本当はあの角かくしに打ち掛けとやらの
純日本風でやりたかったのに、両親が反対した。
その言い草が、
「あんたに角かくしが似合うわけないでしょ」というもの。
いま思えば、あんまりな親だが、
ノンは それもそうだなあ、と素直に従った。
たった3パーセントの珍しい洋装だとは思いもしなかったが、
しかし、いま思えば、なるほど親の言うとおり、
わたしの四角い下駄顔には似合わなかっただろうと
得心している。
純白のウエディングドレスに長いベール、バアサンにも、
うふふの愛らしい新婦の時代があったのである。