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東芝半導体、混戦に 鴻海はソフトバンクやアップルと連携探る 日本経済新聞 朝刊 総合2 (3ページ)

2017年04月15日 | 企業研究
東芝半導体、混戦に
鴻海はソフトバンクやアップルと連携探る
日本経済新聞  2017/4/15 2:30

 東芝の経営再建の鍵を握る半導体メモリー事業の売却交渉が乱戦模様になってきた。売却先候補は当初の10社前後から半分に絞られたが最有力候補はみえない。台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業が攻勢を強める一方、東芝と生産面で提携する米ウエスタンデジタル(WD)は契約を盾にほかの事業会社への売却を拒否する構え。日本勢の参戦も見込まれ、交渉の行方は混沌としている。


 1次入札は米韓台の同業や投資ファンドなど10社前後が応札した。6月の株主総会までの選定を目指し、4~5社に絞ったもよう。個別交渉と詳細な資産査定(デューデリジェンス)を経て、優先交渉先を決める2次入札は5月中旬に締め切る。2兆円程度で売却して米原発事業の巨額損失を穴埋めする考えだ。

 高値が欲しい東芝の意向を踏まえ、鴻海は1次入札で約3兆円を提示したとみられる。鴻海はメモリー事業買収で部品製造という川上分野への進出を強める狙いがある。

 ただ海外への技術流出を懸念する日本の政府や経済界の意向を東芝は無視できない。事態を打開したい鴻海の郭台銘董事長は14日までに親交があるソフトバンクグループの孫正義社長に、国内金融機関との橋渡しなどの間接支援を要請した。

 シャープを救済するスポンサー選定でも産業革新機構に決まりかけた流れを土壇場で引き寄せた経緯がある。今回も日本側を自らに振り向かせる仕掛けに余念がなく、関係が深い米アップルに連携を打診したもようだ。

 十分な金額とともに欠かせないのが早期の決着だ。2018年3月期での債務超過解消のためには各国の独禁法審査を迅速に終える必要がある。

 この面で支障が少ないとみられているのが通信用半導体に強い米ブロードコム。米投資ファンドのシルバーレイク・パートナーズと組んで2兆円を提示したようだ。韓国SKハイニックスも候補に残るが、フラッシュメモリーで世界シェア5位と独禁法の壁は厚い。

 一方、三重県四日市市の工場を共同運営するWDは9日付で東芝に意見書を送付した。WDは契約上、売却のほか銀行融資の担保にする場合、同意が必要と主張している。技術情報を共有するWDとの合弁を東芝の事情だけで解消できず、売却交渉は複雑さを増す。このほかに1次入札に不参加の日本企業が投資ファンドなどと共同出資する計画も浮上している。