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マイナス金利拡大あるか 3メガ銀悩み深く 「ゼロ%融資」苦慮

2016年09月18日 | 金融
マイナス金利拡大あるか 3メガ銀悩み深く
「ゼロ%融資」苦慮 2016/9/18 0:41 日経

 三菱東京UFJ、三井住友、みずほの3メガバンクが日銀のマイナス金利政策への対応に苦慮している。マイナス金利拡大には消極的だが、一段の緩和に前向きな日銀の姿勢も無視できない。日銀が20~21日の金融政策決定会合でマイナス金利を拡大する場合に備え、3メガは貸し出しや預金の扱いを見直すか慎重に探る。企業や個人、預金者への影響を点検する。


■大企業融資は?
 基準金利に置く東京銀行間取引金利(TIBOR)の動きが焦点だ。日銀がマイナス金利を拡大すれば、現在のプラス圏からマイナス圏に陥る可能性がある。貸出金利はTIBORに信用力などに応じた金利を上乗せして決まる。優良企業の場合、上乗せ金利幅は薄く、マイナス金利になりやすい。

 だが、貸出金利がマイナスになる可能性はあるか。現時点では考えにくいだろう。弁護士らによる金融法委員会(事務局・日銀)は2月、マイナス金利融資を事実上認めない見解をまとめた。日銀がマイナス貸し出しを封じた形。3メガもこの見解に沿い、企業と個別交渉しているもようだ。

 みずほ幹部は「民法上もマイナス金利の貸し出しは前提にしていない。顧客の理解は得られるはず」とみる。ただ、お金を借りる企業は金利コストの低下を求め、銀行に上乗せ金利をなくした「ゼロ%融資」を求める可能性もある。「ゼロは最悪の想定」と三菱東京UFJ銀も身構える。

 貸出金利が預金金利を上回れば銀行のもうけだが、下回れば採算割れを示す"逆ざや"。銀行が「ゼロ%融資」を拒絶すれば、銀行融資から社債調達にシフトする企業が増えないとも限らない。


■中小・個人向け融資は?
 TIBORが基準の大企業向けと違い、中小や個人は銀行が裁量で水準を決める融資が多い。銀行が独自に決める「短期プライムレート」が貸し出しの基準金利だが、各行は引き下げに慎重だ。

 メガ銀幹部は「日銀がマイナス金利を深掘りしても、すぐ動かすとはならない」と話す。ただ、視野には入っている。金融庁が今夏、3メガにマイナス金利の影響を聞くと、3メガともマイナス金利拡大の場合に、短プラ下げを想定している姿勢をにじませた。

■預金者は?

 マイナス金利拡大の場合、銀行は「手数料」を課すのかどうか。

 全国銀行協会の国部毅会長(三井住友銀行頭取)は15日の記者会見で「方針は全く決めていないが、検討しないといけない可能性もある」と含みをもたせた。三井住友銀行内では「預金に手数料を課したら、融資にマイナス金利を適用すべきとの声が強まる」との見方もあり、悩みは深い。

 万一、手数料を課す場合、個人向けは回避しよう――。3メガはこうした認識を共有する。

 三井住友銀は金融機関など大口預金者を想定、三菱東京UFJ銀もまずは大口先の優遇撤廃が検討課題になるとみる。みずほは同業の金融機関からの預金に「口座維持手数料」を検討する。金融法委は手数料徴収を「サービスの対価を預金約款に従って徴収する余地はある」とする。採算確保のための預金者負担増となると、銀行への風圧が強まりかねない。