医療と適当に折り合いをつける内科医

医師国家試験浪人後の適当な医療を目指す内科医を追います

夏の終わりに夏の薫りを

2004-09-28 00:13:44 | 日記
某O病院のO先生による感染症セミナーが遂に幕を閉じた。この夏はこの感染症と病院実習と試験でほとんど全て潰れた。忙しくて充実はしていたが思い出してみれば夏の薫りはよみがえってこなかったなぁ。かろうじて思い出される薫りは秋田と富山で堪能した薫りだろうか。例年の夏はこの京都でもそれなりに夏を全身で実感できる過ごし方をしてきただけにすごく意外であった。こんなに遅い夏の終わりだというのに。

そういう視点で思い起こせばこの春はすばらしい春であった。国試に落ちてから私は延々壬生狂言に通いつづけた。初めて見にいったのだがあまりに素晴らしくて。今でもあの映像、音を思い出せば春の薫りまでしっかりついてくる。全身で全てをうけとめていたのだろう。こういう集中感がとても好きである。頭の中でいろんなものを感じながらいろんな発想が次々と浮かんでは消える、その場限りの思想の流れ。

充実した夏ではあった。が、随分疲れてしまった。その理由は全体を感じる集中感でなく、一部に入れ込んだ集中感を使いすぎたからかもしれない。できうるならば季節までしっかり感じ取れる医師に私はなりたい。そうでなければ見逃すものがあまりに多くなってしまう気がするのだ。

水滸伝金沢万歳

2004-09-23 07:08:45 | 日記
またまた金沢に行ってしまった。金沢大学医学部学生主催のACLSをインストというよりはほとんど「遊びに」行ってきた。大切な同士達は沢山いるが、その中でも金沢はちょっと別格である。きら星のように個性的で素晴らしい人たちがそろっている。それがまとまって何かやっているのだから水滸伝のような状態でちょっと心に熱いものがこみ上げてくる。我ながら彼らを水滸伝に例えたのは上手いと思っているのだがどうだろう。おそらくこれほどの人たちが集まるのは他大学でもそう並大抵の頻度では訪れはしまい。しかもみんなのあの人懐っこさときたら!いきなり、訪れた先輩にホモの役をさせるんだから最高としか言いようがない。ああいうとこは大好きである。

金沢の皆さんには今回も本当にお世話になった。ヤッホー、クックとフルコースで回ってくれて最高でした。あの二つの店はなんだか金沢を象徴している気がしてなりません。細かい気配りにも感謝しています。ありがとう。

人生を変えるかも知れない出会い

2004-09-16 05:27:50 | 日記
こういう出会いって意識してないだけで意外と多いのかもしれません。今日とある居酒屋に明日も勉強会もあるし、準備もまだ残っているので夜1時まで、1時までと心に誓って出かけたのですが、結局気がつけば5時・・・あの、言い訳していいでしょうか?そういう出会いに出くわしてしまったのですよ。いや、いいように解釈すればのことですが。彼に出会ったのは5年前、おそらくその一回だけです。共通の知り合いを通してわずかに話しただけでした。でもお互い覚えていたのです。びっくりするくらいちゃんと。本当に不思議でした。

当時の話に花が咲きました。当時の状況を思い出しました。そして現在。二人は全く違う道を歩んできたというのに今こうして一緒の状況にいたのでした。この出会いは何か運命的なものがあるね、と二人でつぶやきました。お互いこの出会いに意味を探りあったのです。そして何かしらの結論が見えてきました。人生を変えるかもしれない結論でした。私は自分の人生はこうだ!とがむしゃらに走るようなタイプではありません。常にこういう出会いを大切にしてきました。出会いによって自分は作られ出会いによって行き先は決まってきたのでした。実はこういうことはすべて麻雀で学んだのですが。。。でも本当に出会いに意味を見つけることの重要さは痛いほど感じてきました。最近そういう出会いがとても多いです。まさに人生の転機を感じています。それだけに将来の進路もだんだん決めにくい状況になってきました。そういう時期なのかもしれません。今年出会った沢山の意味に結論を見つける時期に来ています。しかしそれ以上に沢山の出会いが次々と訪れるのです。私もこのようなことに左右されすぎるということは、まだまだ若すぎるということでしょう。

一段落は空虚の味

2004-09-13 01:23:41 | 日記
いやはや、長かった。しばらくブログを更新できなかったが、その間3週間ほとんど寝るまもなく動きつづけていた感じだった。佐久に試験を受けに行ったのが14日そっから車で秋田へ某お祭を見にいく。このことは後日書くかもしれない。19日深夜に帰ってきてそのまま20日早朝神戸に試験。感染症勉強会のために論文を読みまくり友人と飲みまくり、勉強会もしまくり、28,29と感染症セミナー、30和歌山試験、31は京都観光案内9月1,2,3と富山で某お祭を見にいく。4,5と勉強会+ピアニストと飲み6,7勉強会8,9,10と福岡は飯塚へ11,12と学生感染症。怒涛の3週間でした。その間飲まない日はなかったので今日は久しぶりに休肝日。

沢山の人を集めて何かをする、と言うのは気がつけば初めての経験で適当をモットーにやっているつもりが以外に気を使っていたのか勝手に力が入っていただけなのか初日も信じられないくらい疲れてしまって皆さんに迷惑をかけてしまった。この場も借りて申し訳ない。今日も珍しいくらいやられてしまった。自分はこういう事ではタフではないなぁと気づかされてしまった。

どんなイベントでもそうだが何か一つの事が終わってしまった後の空虚な感覚がとても好きである。それも集まっていた人たちが少しずつ減っていって最後は一人になって家路につくまでの感覚が。あぁ夢でも見てたのかなぁという感じ。フルに感覚を身体を体力を使って全力で実感できる事をすればするほど、その後の虚無感は大きくなってその実感が非現実的な感覚になってしまう。でもこういう感覚を愛せるのはきっと明日もまたある、という実感があるからなのかもしれないなぁと、疲れているにもかかわらず妙に肯定的な自分がいることにちょっと苦笑しながらサザンの希望の轍を聞く初秋の夜です。