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国会議員団 群馬事務所長 たなはしせつ子
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9月市議会最終日となった22日の本会議では、2009年度太田市決算にたいする反対討論をおこないました。
私が討論のうえ反対したのは、一般会計、国保会計、後期高齢者医療会計、介護保険会計、藪塚本町老健施設会計、水道会計、下水道会計の各決算です。
これらの決算は日本共産党の私以外の賛成で可決されました。
なお、住宅新築資金貸付会計、老人保健会計、八王子山墓園会計の各決算は全員賛成で可決されました。
私が反対した決算の問題点(概要)をお伝えします。
一般会計
市税収入 24億円減収
個人市民税は増収
歳入の市税全体では、08年度対比で6.6%減、24億円減収の344億円まで落ち込みました。
このうち法人市民税では、08年度対比で44%減、19億7,500万円減収の25億円まで落ち込んでいます。
しかし個人市民税では、08年度対比で1.2%増、1億3千万円あまり増収の112億6,200万円となっています。
この間の、自公政権が強行した04年、05年の税制改悪による市民税増税4年目の影響は重大です。
太田市の財政に甚大な影響を及ぼした経済危機は、自公政権がこの間、極端な外需依存と内需ないがしろの経済政策を続け、同時に、この間、連続して社会保障の改悪、負担増と庶民増税を強行し、内需の下支えである国民の購買力を奪ってきたことが大きな原因です。
さらに、一昨年暮れから、大企業を中心に競いあうように強行された「非正規切り」や「下請切り」が、いっそう国民の購買力を奪い、経済危機に拍車をかけていることも見過ごすことはできません。
国民の期待を裏切り、経済危機から国民の暮らしを守る有効な手立てを打ち出さない民主党政権の責任は、極めて重いものがあります。
しかし、だからこそ、本市には、こうした国の政治から市民のくらしを守る責任が、ますます重く問われます。
この間の市民税増税を考えても、経済危機のもとで、本市が市民の暮らしと地域経済を守る役割を果たしたかどうかが問われるのが、09年度決算であるといえます。
総務費
いたれりつくせり
OICT
総務費では、私学(わたくしりつ学校)である英語教育特区校からは、08年度から地代を徴収しているものの、株式会社である太田国際貨物ターミナルからの家賃、地代は、本来なら3,500万円ほどを徴収できるにもかかわらず、いまだに実行されてはおりません。
●14日、議案質疑-OICT用地購入に4億8千万円-これ以上の財政支援はすべきではない/2010年6月15日/本ブログ
民生費
第3子以降出産祝金
10万円減額
民生費では、県の子ども医療費無料制度が拡大されたことを受け、入院・通院ともに中学3年まで無料としたことは評価できます。
しかし、これと引き換えに、第3子以降の出産祝い金を09年1月から10万円減額し、10万円としたことは、子育て施策の後退といえます。
公共施設 次々民間委託
09年度には、これまで本市が直営で運営してきた尾島健康福祉増進センター「利根の湯」を、「市社会福祉協議会」に指定管理委託しています。
合わせて、新たに、本市の文化スポーツ施設28施設を、財団法人に指定管理委託し、これによって本市の文化スポーツ施設は40施設すべてを指定管理委託としました。
本市が責任を負わなければならない福祉施設・文化・スポーツ施設の管理・運営責任を放棄し、公的団体とはいえ、民間にその責任をゆだねることは、認められるものではありません。
障害者自立支援法
負担増・施設整備は切実
06年度から実施された障がい者自立支援法による負担増の軽減と、施設整備も深刻で切実な課題です。
06年度からの国と県の負担軽減制度もありますが、この軽減制度によっても、05年までの支援費制度にたいして負担増となった人は残ります。こうした人たちにたいする本市独自の負担軽減策とともに、障がい者の居場所としての施設整備が早急に求められます。
労働費
雇用安定助成金打ち切り
労働費では、経済危機対策として、国の補助金も活用して緊急雇用創出事業や中小企業雇用安定助成金を補正増したことは評価できます。
しかし、せっかく補正増した、この中小企業雇用安定助成金の申請の受付を年度途中で中止・打ち切ったことは、深刻な経済危機のもとでも、雇用と地域経済を守るために、必死に経営努力を続ける市内企業の願いに背を向けるものです。
土木費
非正規切り対策
市営住宅を活用
土木費では、大企業を中心とする「非正規切り」によって住居を失った人にたいして、市営住宅を活用し住居を確保・提供したことや、軽浜・石原住宅など市営住宅の建て替えを推進し、比較的、低家賃の住宅を一定程度増やしたことは評価できます。
また09年度は、年度途中から、市営住宅条例を改正し、これまで市営住宅への入居が認められなかった市税の滞納者でも、市営住宅に入居することで家賃負担が軽減され、滞納している市税の分割納付の誓約が履行される人には、市営住宅への入居を認めるようにしたことも評価できる点です。
不足する市営住宅
しかし、まだまだ市営住宅への入居を求める要望は高まる一方です。今後は低所得者や住宅困窮者を支えるために、家賃の低額化が期待できる、すでにある民間賃貸住宅の借り上げを早急に実施するよう強く求めるものです。
教育費
学校耐震化を推進
教育費では、学校耐震化事業の推進や、尾島地区3校に給食調理場を建設し、自校調理方式化を進めたことは大いに評価できます。
中島知久平記念
地域交流センター
2億6千万円で用地購入
一方で、そもそも切実な市民要望とはいえない中島知久平記念地域交流センター整備事業として、中島邸周辺の宅地などを2億6千万円あまりで購入したことは、大きな問題です。
経済危機による税収不足が深刻化するもとであれば、なおさら認められるものではありません。
人件費
賃金削減 2億4千万円
地域経済に多大な影響
歳出全般にわたる人件費では、09年度は、正規・非正規職員のボーナス・手当・給料などを年間換算で2億4千万円以上削減したことは、重大な問題です。
職員の生活設計を大きく狂わせることはもちろんですが、この地域での購買力を大きく低下させ、地域経済に、さらに大きな打撃を与えるものであることを強く指摘するものです。
太田市製ワーキングプア
また、この間の職員削減と合わせて、非正規職員である臨時・嘱託職員の雇用のあり方にも大きな問題があります。
高度な専門性と総合性・継続性が求められる公務員でありながら、不安定・低賃金の臨時・嘱託職員を正規職員の代替に使う働かせ方は、太田市製ワーキングプアを生むことにもつながります。
非正規職員
正規職員の代替に
具体的事例では、専門性が求められる生活保護の窓口では、2年半以上にもわたって嘱託職員として、正規職員と同じように働いている職員もいます。他の部署でも、10年以上にもわたり嘱託職員として正規職員と同じように働いている職員がいます。
本市の規定でも、臨時・嘱託職員は「臨時・補完的業務に従事」とされていながら、まさしく正規職員の代替として雇用することは、本市の規定に抵触することはいうまでもなく、そしてなにより、職業安定法の趣旨にも抵触するものです。
名ばかり管理職
また、本市では、法律では管理職とはいえない疑いのある、いわゆる「名ばかり管理職」という問題もあります。
およそ経営権をもっているとはいえない、たとえば、課長補佐、係長、係長代理などは、時間外手当は当然、支給すべきものと考えられます。
すべての法律を順守する責任のある公共団体として、こうした働かせ方を是正することを強く求めるものです。
本決算は、日本共産党として積極的に評価できる施策も含まれてはいますが、不要不急の公共事業費も行われていること、そして、この間の大型公共事業や、切実な市民要望とはいえない、市が本来行うべきではない事業を行ってきたことが、市民のくらしを守るための予算を確保するうえでの障害となっており、そのツケをいわば市民にまわす形になっていること、政府の相次ぐ増税、負担増から市民生活を守る有効かつ具体的な施策は、まだまだ不十分なものでした。
また、一般会計といえども、いまの市民がおかれる状況を考えれば、国保、介護、後期高齢者医療など特別会計への財政支援、繰り入れも切実に求められていながら、やはり、そうした点も不十分であったといえます。
財政調整基金
3億円使っただけ
残高39億円
09年度末の財政調整基金残高は、08年度末対比で3億円ほど減額の39億円。
太田市の09年度一般会計決算における歳出は約785億円ですが、財政調整基金の活用も不十分であったといえます。
市民の暮らしと中小企業の経営が緊急事態にあるいま、財政調整基金を積極的に活用し、暮らしと雇用、地域経済・中小企業の経営を守るために、基金の有効活用が求められます。
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全国の米主産地で価格下落が続く以上、全国的産地で見たときに切り落とす内陸部の水田がでてもやむを得ない事情かと思います。
農業の高齢化で耕作を継続できない先細りの農業の中ですが、それでも群馬県は減反を達成できた県ではありません。
他自治体から見ると減反の達成率に関しては群馬は低い評価もあります。その中で農地を減らすことはニーズからすると財源を抜きにした議論であれば間違った政治判断ではない。
水田は戸別補償の対象であり、穀物の栽培を継続する限り、税金を投入が続けられることもまた考慮すべき点です。
農業の後継者が高齢化する流れの中でやむを得ない決断ではないでしょうか?
耕作放棄地が多いのも事実。商業観光へ転地することにより代買などで他の農地が生き返ればそれも良し。水田を転地したところで自然環境への弊害もなさそうな地域でしょうか。
自治体の予算だけのせまい視野で判断する事項ではないと察します。